三国志 きらめく群像 の商品レビュー
よく知られている三国志のストーリーは創作要素の濃い三国志演義が元になっているとはわかっていたけれど‥ 正史「三国志」や他の史書から紐解く三国志はイメージがガラリと変わるものも多く、驚いたり新しい視点を得たりとてもおもしろかったです。 より人間らしく身近に感じられるか...
よく知られている三国志のストーリーは創作要素の濃い三国志演義が元になっているとはわかっていたけれど‥ 正史「三国志」や他の史書から紐解く三国志はイメージがガラリと変わるものも多く、驚いたり新しい視点を得たりとてもおもしろかったです。 より人間らしく身近に感じられるかもしれません。 間に入る当時の社会や出世の仕組み、中国の名前のしきたりなどのお話もとてもおもしろく、より理解を深めてくれました。
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涼州の軍閥韓遂や辺章、馬騰など辺境出身で決して三国志のストーリーで中心では無い武将にも焦点を当てている。夏侯惇は演義ほどの活躍も無い。孔明にしても神がかった神算鬼謀があるわけでは無い。等身大の三国志。
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ユーモアたっぷり、適度に皮肉、毒舌をおりまぜた語り口でとても読みやすい。 戦前生れ、本人曰く昭和二三十年代から脳の発達が止まっているとのことで、 多くの著作で国や新聞・出版社などのマスメディアによる日本語改悪にもの申している。 中国文学が専門らしいが、古今を問わず日本の文章にも詳...
ユーモアたっぷり、適度に皮肉、毒舌をおりまぜた語り口でとても読みやすい。 戦前生れ、本人曰く昭和二三十年代から脳の発達が止まっているとのことで、 多くの著作で国や新聞・出版社などのマスメディアによる日本語改悪にもの申している。 中国文学が専門らしいが、古今を問わず日本の文章にも詳しく、まさに博覧強記。 主に団塊以上の世代に読まれているそうだが、なぜか波長が合ってしまった。 「本が好き、悪口言うのはもっと好き」、「お言葉ですが…」シリーズ、等々 いろいろ読んでみたが、なかでもこの「三国志…」はべらぼうにおもしろい。 彼にいわせると、吉川英治「三国志」は、江戸初期のへっぽこ文人が訳した「三国志演義」を もとに、大衆作家が適当にアレンジして半分日本みたいにした変な小説ということ。 えっ、それじゃあその吉川「三国志」をもとに書かれた漫画をありがたく愛読していた 自分はなんだったんだ…? この本の内容をひとくちに言えば、原典に忠実にしかし噛みくだいた群雄列伝といったところ。 正史「三国志」や「後漢書」をはじめとする数々の史書、小説「三国志演義」などを引きながら、 専門を背景とする著者独自の解釈もふんだんに交えてあり、おもしろおかしく読みすすめられる。 例えば呂布の項、「これをむかしの渡世人の世界にたとえるならば、腕におぼえの用心棒である。」、「縄張りをもった親分衆に腕を売りつけて、転々渡り歩いてゆくタイプである。」など人物評も秀逸。 中国の歴史、文学を読む上で役に立つ基礎知識も随所にちりばめられてあって、勉強にもなる。 彼には水滸伝関連でもいくつか著作があるらしい。ぜひ読まなくっちゃなあ。
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北方謙三さんの「三国志」を 拾い読みしながら ときどき この一冊を「人名」を索引して 読み直してみる むろん、 北方さんの「三国志」は小説なので おもしろく読ませることが 眼目であるのは当然なのですが 高島俊男さんの 切れ味の鋭い微に入り際に渡る それぞれの人物にまつわる蘊蓄...
北方謙三さんの「三国志」を 拾い読みしながら ときどき この一冊を「人名」を索引して 読み直してみる むろん、 北方さんの「三国志」は小説なので おもしろく読ませることが 眼目であるのは当然なのですが 高島俊男さんの 切れ味の鋭い微に入り際に渡る それぞれの人物にまつわる蘊蓄が それはそれは面白い 北方さんの方が その中に入り込んで 感情移入して読んでしまうのにたいし 高島さんの それぞれの人物への 飄々とした人物評と譬えが 抜群に面白い
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三国志の人物それぞれの逸話に焦点をあて、三国時代の状況について通説や演義からの違いを細かに解き明かしていく本。研究者が砕けた本を書こうとするときによく見る文体だが、読みやすく、わかりやすい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 三国志の四大スター(曹操、孫権、劉備、諸葛亮)を始めとして彼らをめぐる勇士傑物、女性たちなど正史「三国志」の主要な登場人物を縦横に語り尽くす。 「本読みの達人」による最良の「三国志」案内。 [ 目次 ] 正史『三国志』の話 1 混沌のはじまり 2 曹操をめぐる勇士傑物 3 北方の勇者たち 4 献帝とその周辺 5 荊州の人々 6 西方の暴れ者 7 孫権の家臣 8 劉備の配下 9 益州・漢中の人たち 10 女たち 11 四大スター [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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三国志の四大スターを始めとして彼らをめぐる勇士傑物、 女性などの正史「三国志」の主要な登場人物を縦横に語 り尽くす。本読みの達人による最良の三国志案内。 細かい字で厚さもあるが、すいすいと面白く読める。夏 候惇は戦争が得意ではなかった。華歆は評判が高かった。 華佗は士...
三国志の四大スターを始めとして彼らをめぐる勇士傑物、 女性などの正史「三国志」の主要な登場人物を縦横に語 り尽くす。本読みの達人による最良の三国志案内。 細かい字で厚さもあるが、すいすいと面白く読める。夏 候惇は戦争が得意ではなかった。華歆は評判が高かった。 華佗は士人を任じていたなど眼からウロコ。荀彧の死、 漢の忠臣であるゆえに死を命じられたという見方には荀彧 を稀代の間抜けにすると否定的。 荊州平和を保持した劉表への評価は高い。 諸葛亮と諸葛瑾は実の兄弟では無いという見方も面白い。 読んでいると既成概念がグラグラと揺すぶられ刺激的である。 三国志を知る上でおススメの1冊。
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歴史の考察本ではなく三国志のエッセイという認識で読みました。面白かったです。 陳寿の三国志やその他関連史料にある逸話に関する考証がいくつかありましたが、あくまで「(文学者として)著者の見解・予想」として受け取りました。 あとがきにも書いてありましたがイメージを崩されてもいい人...
歴史の考察本ではなく三国志のエッセイという認識で読みました。面白かったです。 陳寿の三国志やその他関連史料にある逸話に関する考証がいくつかありましたが、あくまで「(文学者として)著者の見解・予想」として受け取りました。 あとがきにも書いてありましたがイメージを崩されてもいい人・崩されるのが嫌な人で感想が別れそうですね。 個人的には(政治家としては抜群に優秀だけど、軍略家としてはいまいちで)別に神様のようでもなんでもない諸葛亮とかそれはそれで親近感が持てるので好きです。 この本や他の三国志関連の本を読みながらふと思ったこと...酒見賢一さんの「泣き虫弱虫諸葛孔明」の劉備って以外に一番実像に近いかもしれない?(笑)
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やっぱり自分は三国志が好きなんだな、と再認識させられました。万人にはお勧め出来ませんが、もう演義は読み尽くしたというちょっとコアな人が、正史に取り組む前の予習として読むのが良いかもしれませんね。
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まあこれはおもしろい。 文庫版あとがきで著者が自画自賛するだけのことはある。 曹操は陳琳の檄文を頭痛薬としたが、私にとってはこの本が頭痛薬。 痛快、明快、この上何か必要かい?
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