停電の夜に の商品レビュー
読んでいる間、ずっと心の中に冷たくて重い石がズシンと乗っかってるみたいな感覚が消えませんでした。最初は重くていやだったけれどだんだん心地よくなってきて、読み終わる頃にはすっかりクセになってしまっていました。全ての作品に漂うインドの香りがいいスパイスになっていて、トリップ感も強いで...
読んでいる間、ずっと心の中に冷たくて重い石がズシンと乗っかってるみたいな感覚が消えませんでした。最初は重くていやだったけれどだんだん心地よくなってきて、読み終わる頃にはすっかりクセになってしまっていました。全ての作品に漂うインドの香りがいいスパイスになっていて、トリップ感も強いです。他の作品も読んで見たいなー。
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+++ ろうそくの灯されたキッチンで、停電の夜ごと、 秘密を打ちあけあう若い夫婦。 病院での通訳を本業とするタクシー運転手の、ささやかな「意訳」。 ボストンとカルカッタ、はるかな二都を舞台に、 遠近法どおりにはゆかないひとの心を、細密画さながらの筆致で描きだす。 ピ...
+++ ろうそくの灯されたキッチンで、停電の夜ごと、 秘密を打ちあけあう若い夫婦。 病院での通訳を本業とするタクシー運転手の、ささやかな「意訳」。 ボストンとカルカッタ、はるかな二都を舞台に、 遠近法どおりにはゆかないひとの心を、細密画さながらの筆致で描きだす。 ピュリツァー賞、O・ヘンリー賞、PEN/ヘミングウェイ賞ほか独占。 インド系新人作家の鮮烈なデビュー短編集。 (単行本見返しより) +++ 「言えなかったこと。 言ってはいけないこと。」 と、裏表紙にはある。 近しい関係にあっても遠く感じること、言えないこと、言わなかったこと、言ってはいけないこと、言わなければいけなかったことは、おそらく誰にでもあるだろう。 ラヒリの描く世界は、インド系の移民であるということを脇においては語れない事々だと思う。そして同時に、どこの国でも、どんな境遇の人々にも当てはまることでもあるのだ。 生きていくということは、予想通りになることや、理想的であることとは対極にあって、哀しみや苦しみ、不条理に溢れているが、そんな中にあっても、胸を熱くすることに囲まれてもいるのだ、という想いがじんわりと染みてくるようだ。
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ほっこりスパイシーなショートストーリー集。食べ物の素描がもうだいすき。 ホットミックスってどんな食べ物なんだろ!わかんないけど食べてみたい!
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ベンガル人の両親を持ち、アメリカ移民の子として育った著者が、インドとアメリカそれぞれのカルチャーとそのギャップをユーモラスに描いた短編集。 去年の今頃、日経新聞の書評で知り読みました。「新しい環境に身を置くこと」「周囲との違和感」「親しい人との別離」などと言った、作者の体験を織り...
ベンガル人の両親を持ち、アメリカ移民の子として育った著者が、インドとアメリカそれぞれのカルチャーとそのギャップをユーモラスに描いた短編集。 去年の今頃、日経新聞の書評で知り読みました。「新しい環境に身を置くこと」「周囲との違和感」「親しい人との別離」などと言った、作者の体験を織り込んだと見られる割とシリアスなテーマをシニカルな笑いを交えて静かに淡々と描いています。その独特の雰囲気がクセになりそうなほど絶妙。 作者は1967年生まれ。写真で見る限りミスユニバースで優勝しそうなほどの超ド級美人!(04.4.12記)
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停電の夜にしっかりと向かい合う夫婦。暗い中で話していくうちに新たな事が。。。。外国の話なのに不思議と胸突かれる短編集。
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