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動機 の商品レビュー

3.7

26件のお客様レビュー

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    3

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2023/10/11

日本推理作家協会賞を受賞した表題作を含む、四編が収録された短編集。 警察官、新聞記者、裁判官、それぞれ組織の中で生じる軋轢に押し潰されそうになりながらも、職務を全うしようとする姿勢が胸に迫ります。 収録作の中で最も異彩を放つのは、殺人を犯した元受刑者が主人公の「逆転の夏」で、...

日本推理作家協会賞を受賞した表題作を含む、四編が収録された短編集。 警察官、新聞記者、裁判官、それぞれ組織の中で生じる軋轢に押し潰されそうになりながらも、職務を全うしようとする姿勢が胸に迫ります。 収録作の中で最も異彩を放つのは、殺人を犯した元受刑者が主人公の「逆転の夏」で、ミステリとしての面白さに加えて、加害者と被害者家族の間にある大きな隔たりや、元受刑者の社会復帰の難しさなどが描かれ読み応えがありました。

Posted byブクログ

2023/07/17

D県警シリーズ第二弾。 今回も短編集です。 D県警シリーズというものの、警察官が中心になるのは「動機」という作品のみで、その他は元殺人犯、新聞記者、地裁裁判官など様々な方が中心となり、D県警シリーズという趣きは低めです。 「動機」の警察手帳の盗難事件の構成も面白かったが、特に面...

D県警シリーズ第二弾。 今回も短編集です。 D県警シリーズというものの、警察官が中心になるのは「動機」という作品のみで、その他は元殺人犯、新聞記者、地裁裁判官など様々な方が中心となり、D県警シリーズという趣きは低めです。 「動機」の警察手帳の盗難事件の構成も面白かったが、特に面白かったのは「逆転の夏」。 別に私自身にやましいところはありませんが、他人のような気がしなくて、のめり込んでしまいました。最後どうなるかハラハラページを捲るとまさかの結末が…。 全ての作品において光にも闇にもとれる結末があるのも余韻が残る作品でした。 個人的にはスカッと爽快。ハッピーエンドが好きですが笑笑

Posted byブクログ

2021/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

心にいい意味でも、悪い意味でも突き刺さる4作品。 有名どころが有名であるゆえんって こういうところなんだろうな…と感じました。 1作のみどうやらシリーズものらしいですが 未読でも問題ありません。 一番ページ数の多い「逆転の夏」が それぞれの側の描写を巧みに描いており 「決して復讐はしたところで必ずしも 満足のいくものにはならない」 ということを実証してくれています。 実を言ってしまえば復讐側には まったく非がないわけではないのです。 被害者である自分の娘に目を向けず 犯罪に手を染めさせる結果にさせてしまったから。 (もしも彼女の心の寂しさに目を向けていたら…?) なので結局完遂部分で疑問を抱くことになるのです。 そして、最後の作品。 愛していた妻にはある秘密があることが 判明するわけです。 これ、いい終わり方をしています。 どっちとも取れるからね。

Posted byブクログ

2021/03/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短編を纏めたものだが、一つ一つ読みごたえがある。 □動機 警察手帳の紛失防を狙った一括管理を反対をおしきって推進した貝瀬警視。検証期間に保管していた警察手帳三十冊が紛失してしまう。 外からの侵入は困難な状況からみて内部犯行か? 縦割りの組織間のいがみ合い、役職者の無責任な態度など孤立を深めていく主人公。 不祥事としての記者会見までに解決時るのか?? □逆転の夏 13年前に女子高生の殺人事件をおかし服役後に出所した山本は過去を隠して働きながら、妻への送金をある老人経由で続けていた。ある日、見ず知らずの男から「人を殺してほしいと電話が入り、お金が振り込まれる。 立ち直ろうともがきながらも更に転落していく主人公や回りの人たちの苦悩を描きながら電話の依頼の謎があかされていく。 □ネタ元 地方新聞社の女性記者 水島。低迷する新聞社で特ダネを抜くプレッシャーをかけられながら、ライバルの東洋新聞から引き抜きの話が来る。実績の無い水島に何故、引き抜きの話が来るのか?情報提供者(ネタ元)が目的なのか? 当時、女性が社会でおかれていた状況や心の葛藤が描かれており、最後の決断には、考えさせられます □密室の人 美しい女性と再婚したばかりの裁判長 安西が簡単な裁判で居眠りしてしまうことから、大きな事件に発展していく。 最後の結末は、何とも言えない悲しさと喪失感のようなものを感じる

Posted byブクログ

2020/02/24

2020/02/24読了 #このミス作品11冊目 短編オムニバス。 それでも1本、1本かなり面白い出来。 『警察モノ以外でもイケるんだ』という 氏の凄さを、発見した。

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2019/06/07

初期の横山作品を読みたくて借り出した短編集。タイトルになっている「動機」のほか「逆転の夏」「ネタ元」「密室の人」の4編、中では逆転の夏が良かったな。さすがに、みなそれぞれに水準以上の出来映えです。数時間で読み切りました(^^)

Posted byブクログ

2018/12/09

直前に読んだ進度0よりはおもしろかった。 短編集。 それぞれ共感できない人物が主人公である点は前作と共通している。

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2018/11/09

4つの作品の短編集。 その一つの作品が表題となっている。 その中でも「逆転の夏」という短編がおもしろかった。 人の奥深い執念を感じた。

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2014/07/09

短編集 筆者が元記者だったそうで、警察や記者が主人公の話が中心です。 表題にもなってる動機はすごいスピーディに話が展開していったので、どうしても主人公の行動が思い込みにしか見えなくて不安になりました。 経験に基づく予測だからいいと考えても、見切り発車感が拭えません。 他作品...

短編集 筆者が元記者だったそうで、警察や記者が主人公の話が中心です。 表題にもなってる動機はすごいスピーディに話が展開していったので、どうしても主人公の行動が思い込みにしか見えなくて不安になりました。 経験に基づく予測だからいいと考えても、見切り発車感が拭えません。 他作品は不倫が関係する話が多いです。 作品を書く上でこれを出さないと展開出来ないように感じてしまいました。 話はとても読みやすかったので、この筆者の他の本も読んでみたいと思います。

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2014/06/10

動機 警務課企画調査官 逆転の夏 殺人犯 ネタ元 新聞記者 密室の人 裁判官 動機は、手帳30冊が盗難される話。 それぞれに主人公達がふいに覚醒する箇所がある。すっと目覚めるとゆうか。4人の動機を考えさせられる。

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