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宇宙船地球号操縦マニュアル の商品レビュー

3.9

38件のお客様レビュー

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2019/10/10

内容の難しいところが多かったけど、フラーの思想や考え方に少しだけでも触れることができてよかった。とても半世紀前に書かれたものとは思えない。再読してもっともっと理解していきたいと思う。

Posted byブクログ

2019/05/03

後世に与えた影響は計り知れない、宇宙船地球号の概念を提唱するに至った経緯が本書に示されていた。またモントリオールのバイオスフィアなど様々な素晴らしいアイディアを具現化した事で知られるフラー。昨今のデザイン思考も彼の影響を受けているのではないかと感じられた。

Posted byブクログ

2017/09/09

バックミンスター・フラー(1895~1983年)は、米国の工学者、思想家、デザイナーであるが、生涯を通して、人類の生存を持続可能なものとするための方法を探り続け、その多岐に亘る活動から、マーシャル・マクルーハンをして「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と言わしめ、1969年にはノー...

バックミンスター・フラー(1895~1983年)は、米国の工学者、思想家、デザイナーであるが、生涯を通して、人類の生存を持続可能なものとするための方法を探り続け、その多岐に亘る活動から、マーシャル・マクルーハンをして「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と言わしめ、1969年にはノーベル平和賞候補にも挙げられた。 本書は、1969年に発表された主著『Operating Manual for Spaceship Earth』の全訳で、その時代と深く共鳴した作品である。 フラーは、人間について、「人間のほんとうにユニークな点は、自分が持つ数多くの人体器官の機能を分離し、配備し、拡充し、より鋭敏にしていく、その幅の広さだ。もっとも適応力があり、どんな環境にも入り込み、そこを開発していくということでも、人間はあらゆる生命現象のなかでユニークに見える。この組織体は知性と自己訓練によって巧妙にものを発明し、自分を拡張するための道具をつくりだす能力を、本質的に身につけている」とし、「総合して考えれば、富の物質的な構成要素、つまりエネルギーはけっして減らず、超物質的な構成要素、つまりノウハウは増える一方だ。ということは、私たちの富は使うたびに、増えていくということになる。エントロピーに逆らって、富は増えるだけなのだ。エントロピーはエネルギーの分散によって引き起こされる無秩序の増大だが、これに対して富というものは、局所的に秩序を増やしていく」と語る。 即ち、人間が潜在的に持つ高い適用力を発揮し、地球を包括的・総合的な視点から考え、理解することにより、地球・人類の成長は持続可能であると、我々に向かってエールを送っているのだ。(逆に言えば、専門分化された学問分野や国家というシステムに警鐘を鳴らしている) 尤も、訳者の芹沢高志氏が述べているように、フラーが前提とした世界のグローバル化・フラット化の推進など、50年後に生きる我々から見れば、修正を要する点があることも事実ではあるが。。。 フラーにとってのマニュフェスト的な作品であり、読みにくい部分も少なくはないが、「宇宙船地球号」というコンセプトを有名にした作品として一読の価値はあるのではないだろうか。 (2017年9月了)

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2014/12/31

C60などの分子構造はフラーレンと呼ばれるが,これは本書の著者・科学者のバックミンスター・フラーに由来すると初めて知る.その代表的な作品は,ジオデシックドームという.本書の内容は,フラーの哲学というか,宇宙,地球,人間の営みを彼独自の世界観で表現したものといえる.俗に言えば大変な...

C60などの分子構造はフラーレンと呼ばれるが,これは本書の著者・科学者のバックミンスター・フラーに由来すると初めて知る.その代表的な作品は,ジオデシックドームという.本書の内容は,フラーの哲学というか,宇宙,地球,人間の営みを彼独自の世界観で表現したものといえる.俗に言えば大変な変わり者だが,ここまでユニークに世界を俯瞰できるのは,やはり天才故のことなのだろう.最後に訳者のフラー評があるが,評価すること自体,意味なく感じられる.

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2014/10/11

松浦弥太郎氏お勧め、タイトル「宇宙船地球号」にも惹かれ手に取る。 文明の発展の過程、進化のパターン形成について言及。時代が古いせいか、または内容がいまいち興味をそそられない内容だからか、頭に入ってこない。 大抵の外国書がそうなように、比喩がピンとこない 海賊がどうしたって言う...

松浦弥太郎氏お勧め、タイトル「宇宙船地球号」にも惹かれ手に取る。 文明の発展の過程、進化のパターン形成について言及。時代が古いせいか、または内容がいまいち興味をそそられない内容だからか、頭に入ってこない。 大抵の外国書がそうなように、比喩がピンとこない 海賊がどうしたって言うのだ? 【学】 エントロピー 「どれくらい乱雑か」の指標。ミルクとコーヒーが混ざった状態のほうが分かれているときよりも「乱雑している」則ち、混ざっている方がエントロピーは大きい

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2014/06/23

探究すべき本質について考えさせられました。 もっと深く知りたくなったので、別の著書も読んでみます。

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2013/11/26

地球は一個の丸い宇宙船。 しかし、今まで操縦方法を知らなくても生きて来れたが、備蓄された資源は限りがあり、このまま使い続けるとなくなる。 この資源は新しいクリーンエネルギーを開発するための一時しのぎのためだけに使うものだと、著者のフラーは言っている。 また、自分勝手に資源を使...

地球は一個の丸い宇宙船。 しかし、今まで操縦方法を知らなくても生きて来れたが、備蓄された資源は限りがあり、このまま使い続けるとなくなる。 この資源は新しいクリーンエネルギーを開発するための一時しのぎのためだけに使うものだと、著者のフラーは言っている。 また、自分勝手に資源を使って宇宙船の中の空気や水を汚染し続けているし、操縦するもの(主権国家)がまとまっておらず、方向性がばらばらで自分の利益ばかりを優先している。 このままだとこの宇宙船「地球号」は破滅するしかない。 運命共同体である事実を直視して、地球規模の視点で考える意識を持つ必要がある。 自国は先進国じゃないからと大気汚染を容認している場合ではない。 結局は自分にかえってくるのだ。 内容は難解な表現が多かったが、伝えたい要点は理解できた。

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2013/07/07

バックミンスター・フラー著。非常に面白かった。 幅広い知見を持つ今世紀のダヴィンチのような存在。工学者、建築家であり、かつ、社会学者、哲学者のようにも考えられる。つまりは知の巨人で何でも屋。 コピーライトが1968年、1969年となっており、今からはおよそ50年前。その当時の...

バックミンスター・フラー著。非常に面白かった。 幅広い知見を持つ今世紀のダヴィンチのような存在。工学者、建築家であり、かつ、社会学者、哲学者のようにも考えられる。つまりは知の巨人で何でも屋。 コピーライトが1968年、1969年となっており、今からはおよそ50年前。その当時の状況において、本書の中でコンピューターの重要性を提唱している。この点に、著者の偉大さを感じる。いままさに、コンピュータが我々の知識の大半を動かしているからである。 また、専門家が世界を滅ぼすという話も非常に参考になった。昨今のドラッカーブームからすると、エキスパートになることが推奨される風潮にある。しかし、生物学や人類学の観点からすると、単一の機能を有した生物や種族は、大きな環境変化が起こった時にその変化に適応できず絶滅してしまうらしい。 人類という大きなカテゴリで見れば、多くの種類の専門家が集まっており、簡単には滅びることはないだろう。しかし、ミクロ的に個人にフォーカスすると、エキスパートになった人々は絶滅の危機にさらされることになる。 生き方、仕事の仕方に、多様性と流動性がより強く求められる。

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2012/03/24

この本の考え方を元に、たくさんの人が考え、本を出版してきたんだろうなという内容。例題は分かりやすいし、章ごとに何を述べているかは分かるのに、全体としての流れが良く分からない。これは私の頭が悪いせいか、それとも数十年前のものだからか……。少しへこみました。他の本も読んでから、もう一...

この本の考え方を元に、たくさんの人が考え、本を出版してきたんだろうなという内容。例題は分かりやすいし、章ごとに何を述べているかは分かるのに、全体としての流れが良く分からない。これは私の頭が悪いせいか、それとも数十年前のものだからか……。少しへこみました。他の本も読んでから、もう一回再読してみたい。そうしたら、何か感じるところがあるかもしれない。

Posted byブクログ

2012/01/30

最も好きなコピーライティングの一つ、「宇宙船地球号」という概念を提唱したバックミンスター・フラーの著作。 出来るだけ多くの人にこの本を読んでもらいたい。 なぜなら僕のいま考えていることがほとんどそっくり書いてあるから(もちろんフラーのほうが思考のレベルは遥かに上なのだが)。 で...

最も好きなコピーライティングの一つ、「宇宙船地球号」という概念を提唱したバックミンスター・フラーの著作。 出来るだけ多くの人にこの本を読んでもらいたい。 なぜなら僕のいま考えていることがほとんどそっくり書いてあるから(もちろんフラーのほうが思考のレベルは遥かに上なのだが)。 でもオススメはしない。 なぜなら文体がやけに難解だからw 自分の考えていることがそっくり書いてあると言いながら僕はフラーからは直接的な影響は受けていない。 実際、この本を手に取ったのはおそらくライフワークとなるであろう環境問題、資源問題、大量消費社会の問題の解決のヒントを求めて「宇宙船地球号」というコピーに惹かれたからだ。 それでも考えが一致するというのは、この本に書かれていることは至極当然のことだからだと思う。 本書の原本が出版されたのは1969年であり、その時代あるいはそれ以前の時代に生きながら世界に漂う違和感の一切を見逃さず常に解析し続けたのだろう。 本書には全人類が抱える地球規模の問題の解決への示唆が書かれている。 しかし少しばかり思考が全体へ向きすぎていて、「じゃあ、私たちはどうしたらいいの?」という個人の問いへの答えは用意されていない。 もちろん正解といえる答えなどはないのだろうが、これはフラーが実践から理論、実体験から宇宙の部分の動きを多角的に把握しシナジー(部分の相乗効果によって生まれる全体のシステムとしての動き)的な視点を発見していったことに由来するのかもしれない。 なんにしてもここからしか始まらない。 本書に書かれていることを広めなければ人類の存続の道はない、などと言うと大げさに聞こえてしまうかもしれないが至って大まじめにそう考えている。

Posted byブクログ