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中野本町の家 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2015/01/03

住宅の本なのに、読んでいて切なさを感じるという不思議。住宅が人に与える影響、今の自分の思いが未来の自分に与える影響、を考えてしまった。 デザインが違っていたら、後藤さんたちはその家に住み続けただろうか。けれどその家は、当時の後藤さんたちの気持ちに添っただろうか。

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2012/06/29

目前でそれは無惨に打ち砕かれ、 みるみるうちにコンクリートの瓦礫の山を築いていった。 自ら設計した建物が消滅する姿に 建築家は立ち会ったことがあるだろうか。 住宅の死をめぐって

Posted byブクログ

2012/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 この本は、伊東豊雄の公式サイトにおいては著書としては上げられていない。しかし、彼の出世作である「中野本町の家」について述べられているものなので、けっこう重要ではなかろうか。  この本は伊東豊雄の姉の一家(施主でもあった)へのインタビューの書き起こしと、伊東豊雄の文章からなる。「中野本町の家」は築20年を以て施主一家から「服していた喪から人生を進める為に、脱ぎ捨てるべきモノ」として取り壊されたが、これが伊東豊雄にとっては驚天動地の出来事であったと述べられている。居住者にとっての「家」と建築家にとっての「家」との間には、深くて広い淵が生じるケースがあるということらしい。  そこから伊東は、建築家は家を造るということについてもっと哲学しその思想を明確に施主に伝えるべきだと思うに至ったらしいが、しかし住宅建築のTV番組や雑誌をみるに、まだこの業界、建築家の「自己顕示欲」「自己表現欲」のほうが優先され、住む側がそれに合わせているようにも感じられる。  まぁ、住み手(施主)がそこまで「生活」について哲学してないから建築家の哲学やハウスメーカーの既製品にのっかりやすい、というのもあるだろうけれど。

Posted byブクログ

2009/10/04

住宅が「快適に暮らすための空間」であることは何よりもまず大前提であると信じて疑わなかった私は、そうではないところで「家」を持とうとした施主と、それを受け止め具現化した弟の建築家。そしてそこで共に暮らした二人の娘のそれぞれの「家」に対する思い。そして老朽化ではなく、その役目を終えて...

住宅が「快適に暮らすための空間」であることは何よりもまず大前提であると信じて疑わなかった私は、そうではないところで「家」を持とうとした施主と、それを受け止め具現化した弟の建築家。そしてそこで共に暮らした二人の娘のそれぞれの「家」に対する思い。そして老朽化ではなく、その役目を終えて(!)取り壊された「家」。この本は伊藤豊雄の建築を知る本であること以上に、施主とその家族の魂の記録である。内容、装丁、写真、すべてすばらしい。

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