眠り姫 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
最後の3章くらいでやっと面白くなった気がする。プロローグで明かされてるところまで辿り着くのが遅すぎる……。でも最後の狂気に満ち始める感じ、とっても好き……!!だけどそれまでが官能小説かと思うくらいそういうシーン多い。とっても見苦しくて気持ち悪くて読むの苦労した。 後から作品について考えるほど正気を失う、十分奇書と言える本だと思う。テーマがとにかく多くて、繁雑で難解なだけかもしれない。ドグラ・マグラとかの奇書って呼ばれる本より、キイスは本物の心理学者だから整合性が取れてる分タチが悪い。ちょこちょこ出てくる説とかについても、もっともらしく書かれてエセ科学だったりするから危ない世界に引きずり込まれてるなあって感じがする。例えば動物磁気説とか、前世療法とか。 原題「死が2人を分かつまで」や、邦題「眠り姫」で意図してるテーマは愛な気がするけれど、死刑制度とか睡眠障害とか偽りの記憶とか、アイリーンの成長物語だとか色々ありすぎてわけがわからない……。でもこんな読み手の気が狂うタイプの本?後から考えたり他人のレビュー読むのめちゃめちゃ楽しいから読んで良かった!!本当に長すぎるけど……。
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病院のベッドで、もう何日も眠り続けているキャロル・クレイ。31歳になる彼女は、幼いころから「眠り姫」と呼ばれていた。それは彼女が、いつ、どこで、何をしていても突然眠ってしまう原因不明の奇病、睡眠障害にかかっていたからである。その発作によって、彼女はいま深い眠りの底にいた。キャロル...
病院のベッドで、もう何日も眠り続けているキャロル・クレイ。31歳になる彼女は、幼いころから「眠り姫」と呼ばれていた。それは彼女が、いつ、どこで、何をしていても突然眠ってしまう原因不明の奇病、睡眠障害にかかっていたからである。その発作によって、彼女はいま深い眠りの底にいた。キャロルが眠っているあいだに、彼女のまわりでは恐ろしい事件が起きていた。娘のエレナが、ボーイフレンドとともに死体で発見されたのだ。その数日後、キャロルは突然、眠ったまま驚くべき物語を語りはじめる。「二人を殺したのは夫のロジャーだ」と。だが、優秀な精神科医アイリーンは、キャロルの言葉に疑いをもつ。精神療法家としての技術を駆使して、アイリーンはキャロルの心に隠された真実を探りはじめたが…。やがて明らかになる、想像を絶する真相とは。
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寓話をモチーフとした世界観の中で物語が展開されている。ページ数500を超す長編だが時間ごとにセクションが設けられており、読み進めやすい。 「催眠療法」「精神病下にある犯罪者」「前世療法」「死刑制度の是非」等、考えさせられる点が多かった。作中の雰囲気は基本的に重いため、それを緩和す...
寓話をモチーフとした世界観の中で物語が展開されている。ページ数500を超す長編だが時間ごとにセクションが設けられており、読み進めやすい。 「催眠療法」「精神病下にある犯罪者」「前世療法」「死刑制度の是非」等、考えさせられる点が多かった。作中の雰囲気は基本的に重いため、それを緩和する意図で寓話をモチーフとしたのではないかと感じる。
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こちらもまたブックオフで2,415円→105円になってたのを買って、最初夢中で読み、我慢しきれず禁忌をおかし、パラパラと先を読んでしまい、わかった気になって長らく放置していた一冊です。 最初から最後までちゃんと通して読んだら、ちょっと思い込んでいた内容と違いました! ネタバレ...
こちらもまたブックオフで2,415円→105円になってたのを買って、最初夢中で読み、我慢しきれず禁忌をおかし、パラパラと先を読んでしまい、わかった気になって長らく放置していた一冊です。 最初から最後までちゃんと通して読んだら、ちょっと思い込んでいた内容と違いました! ネタバレせずに書くのは難しい、心理サスペンスでしょうか。ううむ…サスペンスなのかな?刑事もの?心理学もの?医療もの? この前に読んだのがコージーミステリーと呼ばれるジャンルのものだったので、今回はどっしりきましたね! 月並みな言い方ですが、非常に考えさせられる一冊でした。 日本での初版が'98年なので、現在はまた更に法律、医療等進んでいるかと思いますが、それを入れても現代にも通ずるテーマと問題を投げ掛けていると思いますね。 犯罪 医療 法律 死刑制度 冤罪 愛 死 心理学 トラウマ 宗教 etc. 不滅のテーマをギュギュっと詰め込んだ、多民族国家アメリカならではの一冊なのかも。 読みながら移入し過ぎてしまって、鬱々とした気分になったりも…。やるせない気分と言うのかな。 構成と人物描写が素晴らしい。引き込まれます。心理描写より、言動から人物を描き出すって言うのかな。 そして明確に映像が浮かびます。 専門用語なども沢山出て来ますが、私でも問題無く読めたので! 救われないラストにするか、ハッピーエンドにするかでまた効果も違ってきますが、それは皆さんで確認していただくとして。 個人的にエリカとストーンの関係は不要だったのでは…なんて気もしないではありません。
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ハードかつダーク どう読むべきか? この作品は難解だ。筋はきわめて単純。しかし、精神医学や心理学を用いたファンタジーとみれば奥が深い。SFではなく、MF(医学フィクション?)か。 久しぶりのハードカバーだったが、残念ながら精神医学や心理学の素養がない私には難解としかい...
ハードかつダーク どう読むべきか? この作品は難解だ。筋はきわめて単純。しかし、精神医学や心理学を用いたファンタジーとみれば奥が深い。SFではなく、MF(医学フィクション?)か。 久しぶりのハードカバーだったが、残念ながら精神医学や心理学の素養がない私には難解としかいいようがなかった。 睡眠障害の美女(主人公)がいる。彼女の娘とそのボーイフレンドが射殺される。ボーイフレンドの母は彼女のクラスメイトで、軽い精神傷害。彼女の催眠中の証言により、容疑者は彼女の夫であるということになり、彼の死刑が確定する。 そもそも、精神科医が主人公の催眠治療で「彼女自身が娘とボーイフレンドを殺した」ことを告げるところから物語は始まる。従って、推理小説としての謎解きの要素は「なぜ殺したか」に絞られることになる。 しかし、精神科医が黙して語らず、主人公の夫の死刑が確定するあたりから、真犯人が精神科医であることがわかる。自身が心の病である精神科医は、主人公と殺されたボーイフレンドの母と強制関係があり、殺された二人の子供は実は精神科医のDNAを持っている。そしてその発覚をおそれたために催眠術を用いて主人公に殺人を実行させたというオチになる。あわれ、主人公の夫は愛する妻を守るために罪をかぶるという構図だ。 ところが、この作品が描いているのはこの部分ではない。真相をあばくアル中精神科女医、刑事、判事、死刑囚である夫、死刑を止めようとする弁護士さらに真犯人である精神科医など、登場人物すべての心がテーマだ。 それぞれに過去があり、感情があり、理性があり、心がある。そのそれぞれにスポットライトをあてて読んでみると、射殺事件というのが単なるサイドストーリーであることに気づくはずだ。 本書の真の主人公は精神科女医だ。その父の死に関する過去、フィアンセに関する過去、人間として揺れる感情、精神科女医のかかりつけ精神科医など、彼女にスポットライトをあててみるとより物語が単純化され、読みやすい。 「精神病だからという理由で死刑を免れている囚人を治療することは、死刑を促進することになる(病気が治った瞬間に死刑が執行される)」「自分の患者に感情移入してしまう」など、精神科のジレンマみたいなところが克明に描かれていて、すべてが理解できないまでも考えてしまうできになっている。 とはいえ、結論は読んでいて後味がいいとはいえない作品だ。次に期待しよう。
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長かったー。 キーワードはいくつかあって、主なものが ・睡眠障害 ナルコレプシーの女性キャロル。 催眠療法の権威、精神科医のコーラー。 ・死刑廃止運動 検察・被害者側とロジャーの死刑を阻止しようとする弁護士パウエルの闘い。 この狭間で物語の軸となり揺れ動くのが、女性精神科医アイリーン。ロジャーの治療を担当することになるが、彼女自身のもつトラウマと、ジレンマに苦しめられる。 ロジャーを治療し精神病が治癒すれば、彼は処刑されなければならない。医師としての責務を果たすべきなのか、治療を放棄して一日でも長く彼を生き長らえさせるのが人間としての道なのか。 命の尊厳とは。
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キイスの作品は全部読んでいるが、これは興味深いテーマだし、もっとさくさく読めるかな…と思っていたのに、なんともリズム感が悪かった…。翻訳のせい?
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いつ、どこで、何をしていても突然眠ってしまう原因不明の奇病、睡眠障害 わたしも多分この病気だと思う(笑) 『病院のベッドで、もう何日も眠り続けているキャロル。 キャロルが眠っているあいだに、 娘のエレナがボーイフレンドとともに死体で発見された。 その数日後、キ...
いつ、どこで、何をしていても突然眠ってしまう原因不明の奇病、睡眠障害 わたしも多分この病気だと思う(笑) 『病院のベッドで、もう何日も眠り続けているキャロル。 キャロルが眠っているあいだに、 娘のエレナがボーイフレンドとともに死体で発見された。 その数日後、キャロルは突然、眠ったまま驚くべき物語を語りはじめる。 「二人を殺したのは夫のロジャーだ」 キャロルの言葉は真実か? キャロルの心に隠された真実とは? 想像を絶する真相とは?!』
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睡眠障害、催眠療法、前世療法・・・ 物語はいつしかスピリチュアルな流れへ。 殺人事件や真犯人や死刑の是非・・・一方で超現実が描かれ、 その裏では記憶やトラウマや二重人格や・・・内なるものが同時に描かれる。 だからエンディングは現実でありながら、非現実的なものに支えられてる。 ...
睡眠障害、催眠療法、前世療法・・・ 物語はいつしかスピリチュアルな流れへ。 殺人事件や真犯人や死刑の是非・・・一方で超現実が描かれ、 その裏では記憶やトラウマや二重人格や・・・内なるものが同時に描かれる。 だからエンディングは現実でありながら、非現実的なものに支えられてる。 現実、ってなんなんだろう? 非現実、って? 私は違和感感じなかったけどね。逆に。 その両方から成り立っている存在が、人間、だと思うから。
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