花仙人 の商品レビュー
松岡享子さんのあとがきが特に印象的だった。 この本を書こうと思ったきっかけが書かれていた。 子どもの頃この本を読んで、咲き乱れる花々や、花を痛めつけた物達への憤怒を感じたそうだ。 とても想像力が豊かなお子さんだったのだろう。 テレビがあって当たり前の私の子供時代、インターネットで...
松岡享子さんのあとがきが特に印象的だった。 この本を書こうと思ったきっかけが書かれていた。 子どもの頃この本を読んで、咲き乱れる花々や、花を痛めつけた物達への憤怒を感じたそうだ。 とても想像力が豊かなお子さんだったのだろう。 テレビがあって当たり前の私の子供時代、インターネットであちこちの様子が見られて当たり前の現代の子ども達に、果たしてそんな逞しい想像力があるのかなとふと思った。 現代でも松岡享子さんのような感性を持っている人がいたら、特別な一人になりそうだ。
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手に取る機会があって、図書館で借りた。 今から千年近い昔、中国の都のはずれに、長楽村という小さな村がありました。 そして、そこに、秋先(しゅうせん)というひとりの老人がすんでいました。 秋先は、花が大好きで、花を育てるのもたいそう上手でした。 家の庭は、一年じゅう花がさくみごとな花園でしたが、ぼたんの花が咲いたころ、事件が起こりました。 おもしろかったです。 ちょっとだけ読んで寝ようかな、と思っていたら、全部読んでいました。 昔話の力を感じます。 松岡享子さんが幼い頃に『小學讀本六年生』で親しんだおはなしを特定して作った本だそうで、物語の元は明代の短編小説集『今古奇観』にあるそうです。 くらくらしちゃいますが、絵も、そういう古い中国の空気感をたたえており、地味ですが味わい深くてすてきです。 茶色と薄桃色のイメージが伝わってきたので、スケキヨ的なこわいイメージも悪いようには残らないかな、と思います。 最後は竹取物語のような雰囲気。 昔の本によくあるように、絵と文章が少しずれているのは気になりました。 すらすら読める文章なので、私もこういう文章が書けるようになりたい!と強く思いました。
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◆きっかけ 松岡享子『子どもと本』p14で、著者が幼いころに『小学読本6年生』『支那童話集(百花村物語として』に入っていて愛読していたとあって。2017/8/18
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中国の昔話です。 千年ほど昔、長楽村に、秋先という老人がすんでいました。 秋先は花が大好きで、大切に大切に育てていましたので、 いつしか秋先の庭は素晴らしい花でいっぱいになりました。 しかし、たおられるのが心配で、誰も庭に入れたがりません。 一人で酒を飲みながら、花をながめるの...
中国の昔話です。 千年ほど昔、長楽村に、秋先という老人がすんでいました。 秋先は花が大好きで、大切に大切に育てていましたので、 いつしか秋先の庭は素晴らしい花でいっぱいになりました。 しかし、たおられるのが心配で、誰も庭に入れたがりません。 一人で酒を飲みながら、花をながめるのが楽しみでした。 そこへ名前をかさにきた張委が手下を連れてやってきます。 秋先の庭に入り込み、酒盛りをし、花をいためつけて帰って行きました。 すっかりしょげてしまった秋先の目の前に、若い女性が現れます。 しかも花を元に戻す方法を知っているというのです。 昔話らしく、シンプルでわかりやすいお話ですが、 ラストがわりにくどい感じがしました。 それでもやはり一度は読んでほしい本です。 絵も美しいです。
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表紙とタイトルにひかれて読んだのですが、お花のイラストが綺麗でした。あと妖精さん?達の悪者退治の仕方が私としてはツボだったのです。綺麗な庭ってのはいいですなぁ
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