1,800円以上の注文で送料無料

プラトンの哲学 の商品レビュー

4

18件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

プラトンの哲学がどの…

プラトンの哲学がどのように形成されてきたを著作を順に追って見ていくので、予備知識がなくてもプラトンのイデア論を理解できる。勉強になるし、わかりやすい、おもしろい、の三拍子揃った本。

文庫OFF

ギリシャ最大の哲学者…

ギリシャ最大の哲学者プラトンの入門書です。原典を読まれる前に本書を読んでおくと、原典がスラスラ読めます。

文庫OFF

2023/10/20

これからプラトン読んでいくにあたっての概説書として読んだんだけど、かなりわかりやすかった。たくさんの著作の中でどんな思想を・どのようにプラトンは発展させていったのか?という一番知りたかったところを、著作から丁寧に、また簡潔に引き出して解説してくださっているのがありがたい。プラトン...

これからプラトン読んでいくにあたっての概説書として読んだんだけど、かなりわかりやすかった。たくさんの著作の中でどんな思想を・どのようにプラトンは発展させていったのか?という一番知りたかったところを、著作から丁寧に、また簡潔に引き出して解説してくださっているのがありがたい。プラトンが大好きなのはすごく伝わってくる。「創造主が世界を作るという思想はプラトンが初めて作った」など、?と思う箇所はあるのだが、読んでいてわくわくする本だった。 この本に従ってプラトンの思想の発展を見ていくと、ソクラテスの生き方からまっすぐにイデア論、哲人政治、イデア論の再検討、広がりを持つ宇宙論へ…とつながっていくのがとても鮮やか。もちろんプラトンは様々な解釈をされ、多様に受け取られてきた哲学者であるというのは当然なのだが(そしてプラトン本人がどうというよりはその「受け取られ方」を今後意識しなければいけないのだが)、この読み方に乗っかってとりあえずはプラトンを読んでいきたい。

Posted byブクログ

2023/06/30

武器としての哲学の推薦本である。最初の方は易しかったがあとに行くほどにだんだんわかりづらくなってきたような気がする。ただし、プラトンについての他の本よりははるかにわかりやすいと思われる。

Posted byブクログ

2022/09/19

プラトン哲学の解説書。難易度からして、おそらく入門書では決してない。項数はそこまで多くないが、行われている議論の内容が比較的難解で、読み砕くのに時間がかかってしまった。しかしプラトンが生涯をかけて行ってきた思索をありのままに読み解こうとする筆者の意思は存分に伝わり、また内容を理解...

プラトン哲学の解説書。難易度からして、おそらく入門書では決してない。項数はそこまで多くないが、行われている議論の内容が比較的難解で、読み砕くのに時間がかかってしまった。しかしプラトンが生涯をかけて行ってきた思索をありのままに読み解こうとする筆者の意思は存分に伝わり、また内容を理解さえすればこれまでなんとなくわかっていた気になっていたプラトンの哲学をより鮮明に捉えることができて、今回はなかなか良い読書体験になった。

Posted byブクログ

2020/07/04

ソクラテスの「Xとは何であるか?」は定義なんてものを求めているのではなく、イデアに向けて近づいていくプロセスだったのか! (どっかの知識人で「Xとは何であるか?」って質問してくるヤツにロクなのはいないと言っていた人もいたが・・・。そういう人は哲学嫌いなんだろうな。)

Posted byブクログ

2018/09/23

著者ができる限り平易に説明するという姿勢で書いて頂いているのに、やはり、プラトンの哲学は広範で奥が深いものである様で、十分な理解ができませんでした。 いつか、この本の内容が理解できる自分になれたらと夢想しています。

Posted byブクログ

2018/02/15

さすがプラトン研究の泰斗による著作だ。読書を通して、確かな手応えを感じる。 ソクラテスの遺志を継ぐ形でのあるべき読みを示し、数々の誤読をなぎ倒している。 また、「全著作」を通して現代へのプラトンのメッセージを伝えている。

Posted byブクログ

2016/12/03

岩波文庫の古典ギリシャもので好きな翻訳者である藤沢令夫先生によるプラトン入門。 著作を年代順に解説しており、それによってプラトンが探求したものが深化しながら、ときに自己批判しながらも展開されているさまが概観できた。そこから文庫のタイトルだけではわからない、著作群からなる関係性が見...

岩波文庫の古典ギリシャもので好きな翻訳者である藤沢令夫先生によるプラトン入門。 著作を年代順に解説しており、それによってプラトンが探求したものが深化しながら、ときに自己批判しながらも展開されているさまが概観できた。そこから文庫のタイトルだけではわからない、著作群からなる関係性が見えてよかった。 個人的には、イデア論を自己批判した(また後世の誤解の元となった)『パルメニデス』にたいして、熱っぽくソクラテス=プラトンを擁護しているところが印象に残った。冒頭もそうだが、後世誤解に晒され続けているプラトンを救い出そうとする意思がーーもちろん藤沢氏は一級の研究者であり、テキストから救い出すのは勿論だけれどーー僕にとっては、論理いじょうにとても胸を打たれた。 冒頭、「金や評判・名誉のことばかりに汲々としていて、恥ずかしくないのか。知と真実のことには、そして魂をできるだけすぐれたものにすることには無関心で、心を向けようとしないのか?」と『ソクラテスの弁明』から引用している。素朴だと誹りを受けるかもしれないけれど、現代でもほんとうに大事なことだ。 終章において、プラトン哲学から現代批判をしていて(物質主義が蔓延する現代に対し、プラトン的な精神の大切さを説く)、それはあまりに単純すぎないかと思われるかもしれない。しかし「このような事態の進行に対してほんとうに対抗する力は、たとえ現実の勢力とはなりえないにしても、原理的には、『精神』原理しかないのである」(p.223)とかえす切実さは、僕は真摯に受け止めたいのだ。

Posted byブクログ

2015/05/04

 第一人者によるプラトン哲学の入門書。  とは言っても、ある程度は哲学の基礎をかじっていることが前提にはなるだろうと思う。のっけから現代哲学の主流を否定して、真のプラトン理解から哲学を始めようとする著者の心意気には圧倒されるが、いくつかの指摘にあるようにややプラトンに寄りすぎてい...

 第一人者によるプラトン哲学の入門書。  とは言っても、ある程度は哲学の基礎をかじっていることが前提にはなるだろうと思う。のっけから現代哲学の主流を否定して、真のプラトン理解から哲学を始めようとする著者の心意気には圧倒されるが、いくつかの指摘にあるようにややプラトンに寄りすぎている感はある。専門化の姿勢としては当然とも言えるか。  とはいえ、「プラトンの毒」という表現からも、プラトン最強説を唱えているわけでもないことは確か。プラトンのみならずギリシャ哲学の入門としても一級品だと感じた。

Posted byブクログ