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「出世」のメカニズム の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2021/07/02

顕在的能力の、潜在能力同様の正規分布を想定されて設計された人事制度を、ジフ構造で見直すことで、よりよい競争を考える。 組織の中で一度集団から頭が出た者は、そのフィードバックでさらに頭角を表す一方で、平均的な人々には、平均にとどまろうとするフィードバックが生じるとのこと。 一度能力...

顕在的能力の、潜在能力同様の正規分布を想定されて設計された人事制度を、ジフ構造で見直すことで、よりよい競争を考える。 組織の中で一度集団から頭が出た者は、そのフィードバックでさらに頭角を表す一方で、平均的な人々には、平均にとどまろうとするフィードバックが生じるとのこと。 一度能力を証明する機会を得られ、かつ、それを活用した人は、それによって次も優先的に機会を与えられるというスパイラルに突入する。一方、そのような機会がなく、もしくはあっても活用しなかった者は、能力を証明することができず、組織の中で停滞することになる。 会社とかの人事制度をみる上で結構しっくりくるところが多かった。

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2015/07/03

著者は京都大学大学院の教授で経営人類学、組織論の先生。ジフ構造という、正規分布ではない、ガリバーが突出する競争環境について研究した論文。たとえるならば、できる人に仕事が集中してしまう現象とか。そんな環境下で出世する人はどんな戦略なのか、そうではない人はどうなるのか、などなど日本の...

著者は京都大学大学院の教授で経営人類学、組織論の先生。ジフ構造という、正規分布ではない、ガリバーが突出する競争環境について研究した論文。たとえるならば、できる人に仕事が集中してしまう現象とか。そんな環境下で出世する人はどんな戦略なのか、そうではない人はどうなるのか、などなど日本の会社によくみられる現象を論理化している。

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2012/07/30

能力がジフ構造を示すような集団については、集団の足を引っ張るのは平均的メンバーによる負のフィードバックである。これはなかなか面白い理論。ジフ構造の正と負についてもなかなか面白い考察。

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2009/10/07

本書は、タイトル通り「出世」のシステム・メカニズムを解き明かす内容に なっています。また、それらを解き明かすキーワードは「ジフ構造」で、 それが良く分からなくても、本書の中で説明されているので、ある程度理解できる ものになっています。 内容は、競争は正規分布型とジフ構造型の二つ...

本書は、タイトル通り「出世」のシステム・メカニズムを解き明かす内容に なっています。また、それらを解き明かすキーワードは「ジフ構造」で、 それが良く分からなくても、本書の中で説明されているので、ある程度理解できる ものになっています。 内容は、競争は正規分布型とジフ構造型の二つと考えられる。正規分布型の場合、 皆に平等のチャンスが与えられるが、その時の環境とチャンスを逃した時のサポートは 期待できない。一方、ジフ構造型はチャンスは少ないが、再度又は何度でもチャンスを 得る事が可能である。しかし、強大な権力を作りだしてします可能性がある。 現在競争におけるジフ構造の研究が少ない。それらを研究する必要がある。って感じですかね。 基本的には、なかなか説得力もありおもしろい内容になっていると思います。 また、平易ではないですが分かりやすく説明されている事もあり、普通の人でも 読めると思います。個人的に面白かったのは、 1.出世のシステムは「ジフ構造」である 2.ジフ構造の中でリーダーとなるには、なんらかのきっかけが必要である (逆に、有能でもリーダーになるとは言えないし、出世もそれだけでは出来ない) 3.潜在能力と顕在能力の違いによるジフ構造内においては、有能な人材が多い。 それ以外にも、リーダー5%理論やジフ構造内の意識格差、正のフィードバック等々、 非常に有効な知識が多く記載されているので、今回は大学で借りましたが、お金を貯めて 買おうかどうか検討中しています。(上記で正のフィードバックとよく分からない単語を 使っていますが、簡単に言えば、良い事をする→よい褒美をもらう→その褒美を使って さらに良い事をする→さらによい褒美をもらう→・・・・という加速的な流れのようなものです) 本書は、じっくり読んだ方がいいと思います。時間はかかりますけどね。 それだけ、おもしろい本って事ですね。 お薦めです。

Posted byブクログ

2009/10/04

★読む目的 社会でどのようにジフ構造が関係しているか知る! ★読書レベル シントピカル読書 ★メインブランチ 『ジフ分布から構造へ』 『杭』 『競争』   ★INPUT   ・ジフ分布は最初のいくつかが極端に大きく、後はドングリの背比べ。    ジフ構造は数%を焦点にし、す...

★読む目的 社会でどのようにジフ構造が関係しているか知る! ★読書レベル シントピカル読書 ★メインブランチ 『ジフ分布から構造へ』 『杭』 『競争』   ★INPUT   ・ジフ分布は最初のいくつかが極端に大きく、後はドングリの背比べ。    ジフ構造は数%を焦点にし、すそやの分析は放棄   ・人間の集団はジフ分布で表される。発言量を見ればわかる。特定の人が話し、    その他の人は発言しない。いったんジフ構造できると、集団は安定する   ・負のフィードバック:集団全体が平均に近づく。変動が小さい。(例)背の低い人は    ヒール高いのを履き、背の高い人はヒール低いのを履く   ・正のフィードバック:変動が大きく、しばしば崩壊する。特定の方向に大きくふれる   ・正のフィードバックが起こると、何らかの形で負のフィードバックが働く。バランスを    とるよう機能している ★ウガンダの感想  正規分布競争では、すべての人が等しく目的に向けて動機付けがされている。努力すれ ば、潜在能力が顕在化する。脱落者は排除され、勝者は次の競争へと進むことができる。  ジフ構造競争では、特定の人が突出することを許し、リーダーの役割をゆだねる。一般 メンバーはなかばあきらめ、それで成立する。明確なルールによる評価はない。潜在能力は 引き出されるか、もしくは眠ったままになる ★一言で言うなら  『ジフ構造は自然なかたち!』 ★OUTPUT   ・リーダー出現は自然な集団過程であることを理解。集団の中に他よりも大きな違いを    持つ人間が現れる   ・発言量を観察する   ・正のフィードバックが、ジフ分布を成立するメカニズムに関わっていることに注意   ・『なせばなる』これが最も有効なときは、ジフ構造が成り立っていないときを理解   ・ジフ構造の流れ:初対面メンバーが、安定的な関係になるまで時間がかかる。相互に    接触することで、どの程度貢献するか決まり、判断を誤ると修正がききにくい。集団は    次第に正のフィードバックに入り、発言や行動に差がでてくる ★BookCrossingしたい度  『★★★★★』

Posted byブクログ