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これでいいのか、にっぽんのうた の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2022/12/23

著者は東京芸大出身の声楽家。西洋クラシックよりも、日本の民謡や歌謡曲・童謡の録音やリサイタルを積極的に行なっている方である。自身のそんな演奏活動において、常に問題意識を持って取り組んでいる「日本語の発音」と「主に文部省唱歌に見られる改変・改作問題」について述べている一冊。発音につ...

著者は東京芸大出身の声楽家。西洋クラシックよりも、日本の民謡や歌謡曲・童謡の録音やリサイタルを積極的に行なっている方である。自身のそんな演奏活動において、常に問題意識を持って取り組んでいる「日本語の発音」と「主に文部省唱歌に見られる改変・改作問題」について述べている一冊。発音については疑問点がないわけでもないが、改変・改作についてはとても共感できるものがあった。

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2016/03/30

私はこの著者と音楽に対する考え方が根本的に違っていて、楽譜史上主義ではないし、正しい日本語というもの自体が幻想だと思っているのですが、本来の正しい日本語発声による楽譜通りの歌はどんなものであったのか?という疑問と研究自体は面白いと思う。 でも今でも歌われてるような童謡は、楽譜通...

私はこの著者と音楽に対する考え方が根本的に違っていて、楽譜史上主義ではないし、正しい日本語というもの自体が幻想だと思っているのですが、本来の正しい日本語発声による楽譜通りの歌はどんなものであったのか?という疑問と研究自体は面白いと思う。 でも今でも歌われてるような童謡は、楽譜通りではなくて聞き手、歌い手が歌いやすいように改変してきたからこそ、今でも生きているのではないかなーという風に思います。 楽譜通りにこだわって残らなくなってしまえば、もともこもないよ、と。

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2019/03/06

現代仮名づかいの誤謬や日本の近代音楽史のレフレクションが成されていない状況を指摘、日本歌唱に於ける混乱も論われている。が、それを正確に表記していかねばならないとすると、その「正確さ」の基準が矢張り西洋音楽的なリジッドなものを志向するのであれば、まさに堂々巡り。だから、冒頭に少し記...

現代仮名づかいの誤謬や日本の近代音楽史のレフレクションが成されていない状況を指摘、日本歌唱に於ける混乱も論われている。が、それを正確に表記していかねばならないとすると、その「正確さ」の基準が矢張り西洋音楽的なリジッドなものを志向するのであれば、まさに堂々巡り。だから、冒頭に少し記述のある「わが国には、すでに平安末期に、イタリアのベル・カント唱法にも匹敵する理論体系があった」とする後白河院を巡るスクールとその具体的な内容には興味を持った。

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2011/07/08

発音、ねえ。歌詞を意図的に口語にしてしまうのは、確かにダメだ。文語体で書いた作詞者を尊重していない。日本語の高低と、音の高低を意識しているか。 ひとつ思ったけど、アクセント高低は地方で変わるよね。まあ、東京標準の基準なんだろうけど。 歌っているうちに変わってしまうものもあるだ...

発音、ねえ。歌詞を意図的に口語にしてしまうのは、確かにダメだ。文語体で書いた作詞者を尊重していない。日本語の高低と、音の高低を意識しているか。 ひとつ思ったけど、アクセント高低は地方で変わるよね。まあ、東京標準の基準なんだろうけど。 歌っているうちに変わってしまうものもあるだろう。歌の本質は口伝なんじゃないのかな。変わっていくことも、変わってはいけないことも評価したい。

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2011/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 日本の歌の楽譜には間違いが多い。 その上、旧かなも新かなも、ヘボン式も日本式も、日本語の発音を完璧に表記したものとはいえない。 また、日常会話と歌の発音は同列に論じられるものではなく、歌においては独自の発音、発声法があってしかるべきである。 いったい日本の歌とは何なのか、どのように日本語を歌えばよいのかについて、歌い手ならではの切り口で挑み、唱歌などにおける詩の改作についても具体例を挙げて問題提起した画期的レポート。 [ 目次 ] 第1章 近代日本の歌の歩み(洋楽のあけぼの 黎明期の唱歌 替え歌としての「翻訳唱歌」 ほか) 第2章 日本語の発音(谷川雁の填詞 日本語の表記と発音 日本語のローマ字表記 ほか) 第3章 「日本のうた」への疑問(出版楽譜における誤植 作曲者による詩の改作 歌における原詩とは ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2009/10/04

卒論のために教授にかりた本。時間かかったーー。書いてることはおもしろくて、「へー」がいっぱいあった。

Posted byブクログ