尾崎翠 の商品レビュー
近年注目されるように…
近年注目されるようになった作家・尾崎翠について。エッセイ感覚の本です。
文庫OFF
尾崎翠の生涯や作品を…
尾崎翠の生涯や作品を読んだ感想、本文の引用など。研究書ではなく、エッセイといった感じです。
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1998年刊。微妙な読後感。巻末で「この本を読んで、尾崎翠という作家に興味を持ち、そして彼女の本を読んで下さったならば、これ以上の喜びはありません。」と記しているように、入門書若しくは尾崎翠を知らない人に向けたものとして企図された本なのだろう。それにしても尾崎翠という人について語...
1998年刊。微妙な読後感。巻末で「この本を読んで、尾崎翠という作家に興味を持ち、そして彼女の本を読んで下さったならば、これ以上の喜びはありません。」と記しているように、入門書若しくは尾崎翠を知らない人に向けたものとして企図された本なのだろう。それにしても尾崎翠という人について語ろうとすると、どうしても困難が付きまとうのかも知れない。遺された作品は決して多くはないし、人物についての記録や証言が僅かにしかないのだから。本書は作品について粗筋を追い本文を引用した上で、「~だろう」「~ではないか」「~かも知れない」「~はずだ」と作者の心情を作中に投影されたものとして類推する。語られる尾崎翠の生涯は大筋、本書刊行時までの定説に沿ったものである。姪にあたる方から話を聞いたとあり、恐らくはそれに基づいているのであろう戦後の暮らしに関する記述を貴重に思った。また、笑顔の写真が掲載されていて何より印象深かった。伝記や作家論、作品論といった体ではないが、「私は『第七官界彷徨』を読んで、日本の小説はこの一作でいいとすら思ったこともある。」と記す著者の、尾崎翠に対する敬愛と熱情の所産と解する。 読んだ印象が妙に『定本尾崎翠全集』の稲垣真実の「解説」と似ているのは何故だろう。
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理不尽な作家生活の幕引きだったとはいえ、国文学史に名を残し、尚且つ再評価されつつある彼女は確かに、作家としては 恵まれた 方だったのかもしれない。
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「私は「第七官界彷徨」を読んで、日本の小説はこの一作でいいとすら思ったこともある」というほど、尾崎翠に惚れ込んだ著者が、その生涯と作品について語った本です。 尾崎翠の作品はまだ読んだことがないのですが、本書に引用されている尾崎の文章は理知的でありながら情念を感じさせるところがあ...
「私は「第七官界彷徨」を読んで、日本の小説はこの一作でいいとすら思ったこともある」というほど、尾崎翠に惚れ込んだ著者が、その生涯と作品について語った本です。 尾崎翠の作品はまだ読んだことがないのですが、本書に引用されている尾崎の文章は理知的でありながら情念を感じさせるところがあります。尾崎翠の作品を手に取ってみたいと思わされましたが、群ようこの本にも興味が出てきました。
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尾崎翠さん、不遇の人だったんだなぁ。でも持ち前のからっとした性格でなんというか飄々と生きておられたようなイメージはやっぱり強い。70歳過ぎても東京で文学をやりたいと願っていた反面、黒いユーモア以降の執筆をほとんどお断りしていたりと、拘りの強いかただったのだろうと思う。 「ケッサク...
尾崎翠さん、不遇の人だったんだなぁ。でも持ち前のからっとした性格でなんというか飄々と生きておられたようなイメージはやっぱり強い。70歳過ぎても東京で文学をやりたいと願っていた反面、黒いユーモア以降の執筆をほとんどお断りしていたりと、拘りの強いかただったのだろうと思う。 「ケッサクらしいけど金にならない」という手紙でのやり取りに笑った。
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うすーく完全なる紹介程度。 少女小説の時代や作品を紹介しているが、それもつらつらと並べているくらい。 読み物としてはまずまず。
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