邪馬台国はどこですか? の商品レビュー
トンデモ?でもかまわない。気持ちよくだまされてスッキリした読後感を。日本史についての謎が、バーでの会話の中でするする解けていく(?)さまはお見事。短編できっちりそれを収めきれる作者の力には嘆息します。織田信長の話が一番好きです。すっごい説得されてしまった。なるほど〜、織田信長って...
トンデモ?でもかまわない。気持ちよくだまされてスッキリした読後感を。日本史についての謎が、バーでの会話の中でするする解けていく(?)さまはお見事。短編できっちりそれを収めきれる作者の力には嘆息します。織田信長の話が一番好きです。すっごい説得されてしまった。なるほど〜、織田信長って、実はそういう人物だったのかも…? 「QED」シリーズもにたようなものですが、こっちのほうがスマートだなあ。
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久々に一気読みをしてしまった。 本書には表題作を含む6本の短編が収録されており、それぞれ独立したお話なので、本来は一気に読む必要はないのだけど、一つのバトルが幕を閉じた瞬間に、次のバトルにまで興味が及んでしまうのです。 舞台はとあるバー。 温厚な性格の日本古代史専攻の三谷教授、...
久々に一気読みをしてしまった。 本書には表題作を含む6本の短編が収録されており、それぞれ独立したお話なので、本来は一気に読む必要はないのだけど、一つのバトルが幕を閉じた瞬間に、次のバトルにまで興味が及んでしまうのです。 舞台はとあるバー。 温厚な性格の日本古代史専攻の三谷教授、才色兼備の助手、静香の2人の前に現れた、正体不明・自称「ライター」の宮田は、本職の歴史研究家である2人を前に、独自の論理を展開する。 おかげでバーはいつも激しい論争の場と化すのだが、そんな3人の様子を密かに楽しみに見守るのがバーテンの松永の日課になりつつある。 「ブッダは悟りなど開いていない」「邪馬台国は東北にあった」「聖徳太子は架空の人物だ」「光秀は謀反を企んでいなかった」「明治維新はたった一人の人物によって成し遂げられた」「キリストは本当に復活した」 これらの奇想天外に思われる宮田の説には、様々な証拠が提示され、最終的には誰もが「もしかしたら・・・」と納得させられてしまうのである。 私は歴史ミステリーを読んだことがなく・・・というより、昔っから歴史というものが大の苦手で敬遠しておりました。 今中学校で受けた歴史のテストを受けたら、下手すると0点を取れるかもしれない。 そんな歴史音痴を自負する私でも、本書は本当に面白い! 全くお堅いものではなく、聴いたことがあるかな〜?程度の知識でも、ポイントは噛み砕いて説明されていますし、バーのカウンターでの4人の会話を横で聞いている「茶(酒?)飲み話」的な感覚が本書の全てであり、小気味良い会話がテンポ良くページを捲る手を進めてくれます。 これらの会話を盛り上げてくれるのが、それぞれのキャラクター付けです。 特に自信家の静香は、宮田に対して「あなたバカ?」とどこかのアニメで聴いたことのあるような(笑)高慢な台詞を連発し、松永をハラハラさせるのだが、宮田の説の信憑性に反論できなくなった姿にちょっぴりスカッとさせられたり。 とにかく強烈な女性なのです。女のヒステリって怖いね。(^^;) また、会話の随所に挟まれる酒のつまみがまた美味しそうで堪りません。 こんな面白い歴史バトルがみられるのなら、私も是非とも行ってみたいわ〜。 「天才」は常識にとらわれず、物事の本質のみを見定め、発想の転換ができる人間である・・・というような意味の言葉をよく聞きますが、それならばこの宮田は「天才」としか言えません。宮田=鯨統一郎なのか、それとも別に宮田なる人物が実在するかどうかは私には知りえませんが、少なくともここに本書が存在するのは現実です。 本書を専門家が読んだ時、どのような反応が返ってくるかなんてどうでもいいのです。歴史はこれほどまでに謎めいており、私達を魅了してくれる、その事実を知ることができることこそが本書の一番の価値だと思うのです。 ※「邪馬台国はどこですか?」の続編として「新・世界の七不思議」が刊行されています。バトル中毒症状に陥られた方は是非こちらも合わせてお読み下さいませ。
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読んでいると、なんか納得してしまう。仏陀インポ説、明治維新は関ヶ原の戦いの復讐説とかなかなか面白かったです。
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推理小説というのでもないのだけれど。うっかり邪馬台国は○○県にあったのかも、と思ってしまいそう。なかなかおもしろかった。 妄想のタネに。
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東京は場末のバー。今日も、バーテンの松永と3人の奇妙な客が歴史論争を繰り広げる。邪馬台国はどこにあったのか?聖徳太子は架空の人間?日本史で常識として語られる事象も、ちょっと見方を変えれば全く違う解釈が・・・。題材は、上記のほか、「悟りを開いたのはいつですか?」「謀叛の動機はなんで...
東京は場末のバー。今日も、バーテンの松永と3人の奇妙な客が歴史論争を繰り広げる。邪馬台国はどこにあったのか?聖徳太子は架空の人間?日本史で常識として語られる事象も、ちょっと見方を変えれば全く違う解釈が・・・。題材は、上記のほか、「悟りを開いたのはいつですか?」「謀叛の動機はなんですか?」「維新が起きたのはなぜですか?」「奇蹟はどのようになされたのですか?」 -------------------------------------------------------------------------------- 期待以上に面白かったです。「歴史ミステリー」と括られるらしいのですが、これはミステリ???となんとも形容し難い作品です。何しろ、場末のバーから舞台は一歩も動かない。そこに集まった大学教授と気が強くて美人の助手・早乙女、そして得体の知れないルポライターの宮田。早乙女が辛辣な言葉とともに「常識」の日本史を語るのに対して、宮田は飄々と、でも痛いところをつきながら独自の論理展開をしていきます。そして、導かれる結論が非常におもしろい。しかも、なんともいえない説得力。「ナルホド」とつい膝をたたきたくなる読後感です。ただ、織田信長(謀叛の動機はなんですか?)ははちょっと説得力に欠けたかな・・・。
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歴史上のすでに常識とされている事をことごとく、しかももの凄く面白くひっくり返すことの繰り返し。作者の想像力の力だとは思うんだけどそれを証明するだけの証拠とディベート能力で信じてしまう。いや、さすがに突拍子もないことだとは思うんだけどそれだけの不思議が歴史というものには存在している...
歴史上のすでに常識とされている事をことごとく、しかももの凄く面白くひっくり返すことの繰り返し。作者の想像力の力だとは思うんだけどそれを証明するだけの証拠とディベート能力で信じてしまう。いや、さすがに突拍子もないことだとは思うんだけどそれだけの不思議が歴史というものには存在しているわけで。専門家になって証明してみたいなーとか思った。
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邪馬台国は何処?と聞かれて普九州か畿内と答えるのが一般的だろう。 しかし、この本は全く別の所に邪馬台国があったという理論を述べている。 うーん、そんなことが考えるなんてすごいなぁ( ´ー`)04/11/26
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こんな推理小説もあるのね〜とびっくりした作品。歴史連作ミステリなのですが、読んでいると鯨氏の検証って本当なんじゃないか?!っという気になってしまいます。6篇、掲載されているのですが、特に邪馬台国東北説が面白かったです。他には「ブッダは悟っていない」「聖徳太子の正体は?」「明智光秀...
こんな推理小説もあるのね〜とびっくりした作品。歴史連作ミステリなのですが、読んでいると鯨氏の検証って本当なんじゃないか?!っという気になってしまいます。6篇、掲載されているのですが、特に邪馬台国東北説が面白かったです。他には「ブッダは悟っていない」「聖徳太子の正体は?」「明智光秀謀叛の動機」「明治維新の黒幕」「イエスの復活のトリック」などどの話もうなずいて読んじゃうはずですよ〜。
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