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黒いチューリップ の商品レビュー

3.9

19件のお客様レビュー

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タイトルからは想像で…

タイトルからは想像できないほどドラマチックな本です。恋愛あり、歴史的背景(チューリップといえばオランダ。17世紀、イギリスがオランダの植民地支配を画策している時代です)ありの壮大な物語です。ハッピーエンドで終わるので、読んだあとは非常に爽快な気持ちになります。デュマならではのドキ...

タイトルからは想像できないほどドラマチックな本です。恋愛あり、歴史的背景(チューリップといえばオランダ。17世紀、イギリスがオランダの植民地支配を画策している時代です)ありの壮大な物語です。ハッピーエンドで終わるので、読んだあとは非常に爽快な気持ちになります。デュマならではのドキドキわくわくの展開に、目が離せません!

文庫OFF

黒いチューリップ何か…

黒いチューリップ何か怖いですね~、想像できますか?

文庫OFF

2024/02/26

『モンテクリスト伯』や『三銃士』の著者による恋愛小説。 序盤は、ヤン・デ・ウィット兄弟惨殺事件から始まります(本書では、ジャン・ド・ウィット)。これは、オランダの国政のトップが、白昼の路上で民衆による集団リンチで亡くなったもので、著者による脚色があるものの、1672年に実際に起...

『モンテクリスト伯』や『三銃士』の著者による恋愛小説。 序盤は、ヤン・デ・ウィット兄弟惨殺事件から始まります(本書では、ジャン・ド・ウィット)。これは、オランダの国政のトップが、白昼の路上で民衆による集団リンチで亡くなったもので、著者による脚色があるものの、1672年に実際に起こった歴史的事件です(スピノザが怒って弾劾文のビラを貼りに行こうとした逸話が残っています)。 それと時を同じくして、チューリップ栽培に夢中で世の中に無関心な青年が、莫大な懸賞金のかけられた黒いチューリップの品種開発に成功します。この青年、同じくチューリップ栽培に執心している隣人から嫉妬され、先の事件の兄が名付け親という関係と、その兄から重要書類を手渡された場面を盗み見られて密告されてしまいます。結果、青年は共謀者として逮捕されて監獄に。このままでは黒いチューリップは日の目を見ることが出来ません。そこで、その監獄の看守の娘に貴重な球根を託して育ててもらうことにするのですが、執念深い隣人がつけ狙い… と、主人公が監獄に入れられてしまうので、活躍するのは看守の娘。とてつもなく執念深い隣人のせいで、後半はハラハラドキドキの連続で一気読み。こんな人が隣人なんて真っ平ごめんですが、最後は大円団で終わるのでホッとしました。 少し残念なのが、最後の方で主人公の勘違いから、育ててくれた女性に感謝するでもなく、罵りの言葉が漏れる場面の主人公のクズっぷり。必死な気持ちは分かりますが、感謝は大事だよなと思いました。

Posted byブクログ

2023/02/21

(あらすじ) オランダ、ドルトレヒトでチューリップの栽培に没頭しているコルネリウスは穏やかな青年でチューリップ以外の事には無関心。ある夜政治家である名付け親のコルネイユ・ド・ウィットから重大な手紙を預かってほしいと頼まれる。フランス王国ルイ14世はオランダを支配下に置きたいと目論...

(あらすじ) オランダ、ドルトレヒトでチューリップの栽培に没頭しているコルネリウスは穏やかな青年でチューリップ以外の事には無関心。ある夜政治家である名付け親のコルネイユ・ド・ウィットから重大な手紙を預かってほしいと頼まれる。フランス王国ルイ14世はオランダを支配下に置きたいと目論んでいて、その手紙が見つかると彼とその弟で前総理大臣のジャン・ド・ウィットも売国奴として扱われてしまう。 しかし運命は彼等に冷たく、ウィット兄弟は暴徒と化した住民によって惨殺されてしまう。コルネリウスも手紙を持っていた事で共犯とされ死刑が宣告されたが、新しい元首オレンジ公の恩赦によって終身刑となった。 コルネリウスは黒いチューリップを咲かせるという大きな野望を持っていた。もしも黒いチューリップを咲かせる事が出来たらオランダの園芸協会から賞金と園芸家としての栄誉が与えられる。 彼はこっそり隠し持ってきたチューリップの球根を牢獄の看守の娘ローザに託し、彼女を指導して、看守や他のものに見つからないよう密かに栽培を始めるのだが… ーーーーーーーーーーーーーーーー デュマ父のストーリーテリングの上手さは絶妙。ヒロインのローザがおとなしいけど芯のしっかりした好感度の高い少女で、彼女とコルネリウス、若い恋人達のやり取りがなんとも初々しく微笑ましい。 ローザの父、看守のグリフィスは暴力的だしコルネリウスの隣人でチューリップ農家のボクステルは陰湿で嫉妬深く、キャラクターはややステレオタイプではあるが憎みきれない人間臭さがあって面白く読み進められた。

Posted byブクログ

2022/11/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

登場人物が少なく読みやすかったです。 物語としても、初めは流れが悪く読み進めづらかった部分はあるものの、中盤以降のハラハラ感のある展開が面白く感じました。 「いじわる、おだまり」が好きでした

Posted byブクログ

2022/03/26

黒いチューリップと恋を巡って物語が展開されていく。 無罪にも関わらず困難な状況に陥ったベルルの悲観に暮れる事なく、小さな希望を持ち続ける姿は本当に素晴らしい。趣味に没頭できる才能がいかに凄いことかを教えてくれる。 ローザとの恋の行方もさることながら、ボクステルの悪人ぶりも見物。...

黒いチューリップと恋を巡って物語が展開されていく。 無罪にも関わらず困難な状況に陥ったベルルの悲観に暮れる事なく、小さな希望を持ち続ける姿は本当に素晴らしい。趣味に没頭できる才能がいかに凄いことかを教えてくれる。 ローザとの恋の行方もさることながら、ボクステルの悪人ぶりも見物。嫉妬から生まれた怨念は自己を滅ぼす事になる。ボクステルの最後はまさにそれを表している。

Posted byブクログ

2015/12/18

ダルタニャン物語読了直後につき、印象はやや薄くなってしまったかも。 ルイ14世がちょろっと話題に上るので、思い返してみたりもしつつ。 チューリップバブルについては文春文庫の『チューリップ・バブル―人間を狂わせた花の物語』を昔読みましたねぇ。 その熱狂具合が垣間見られる本でした。 ...

ダルタニャン物語読了直後につき、印象はやや薄くなってしまったかも。 ルイ14世がちょろっと話題に上るので、思い返してみたりもしつつ。 チューリップバブルについては文春文庫の『チューリップ・バブル―人間を狂わせた花の物語』を昔読みましたねぇ。 その熱狂具合が垣間見られる本でした。 もっとも、熱狂具合は冒頭の私刑のシーンの方が上でしたけれど…。

Posted byブクログ

2015/03/03

大デュマ、このころの小説というのがジャンルとして一番幸福だったのでしょう。勧善懲悪の物語として堂々としている。なんと云っても最終章のタイトルが、そのものずばり「大団円」。大団円のある小説を久しぶりに読んだ。いいな古典。

Posted byブクログ

2013/06/04

面白かった!! 大分前に古本屋で購入した後、ずっと積んであったのですがようやく読みました。読み始めたらあっという間でした。(旅行に持って行ったので帰り道他の面子が寝ている中、読み終えてしまった)デュマって1/4黒人の血が入っていたんですね。そして椿姫のデュマのお父さんだったとは。...

面白かった!! 大分前に古本屋で購入した後、ずっと積んであったのですがようやく読みました。読み始めたらあっという間でした。(旅行に持って行ったので帰り道他の面子が寝ている中、読み終えてしまった)デュマって1/4黒人の血が入っていたんですね。そして椿姫のデュマのお父さんだったとは。恥ずかしながら知りませんでした… 珍しい原種の薔薇や蘭を求めた植物ハンターが活躍したこともありました。品種改良を重ね、珍しい品種を求めるのは今の時代も変わらないのできっと好事家は今も昔も変わらないのでしょう。それは青いバラを追い求める今の世界でも同じことが言えそうです。(青いバラも発表されてますしね~) 血沸き肉躍る大衆小説とはこういうものだ!と言うお手本のような作品だと思いました。面白かったです!!

Posted byブクログ

2013/05/22

デュマの作品は「モンテ・クリスト伯」「三銃士(ダルタニアン物語)」と長尺が多いので、気軽に手にとれるという点で貴重な作品です。 20年ぶりくらいに読みました。勧善懲悪でストレートなストーリーは牧歌的と思えるくらい。昔読んだときは胸のすく思いをでしたが、今読み返すとボクステルが哀...

デュマの作品は「モンテ・クリスト伯」「三銃士(ダルタニアン物語)」と長尺が多いので、気軽に手にとれるという点で貴重な作品です。 20年ぶりくらいに読みました。勧善懲悪でストレートなストーリーは牧歌的と思えるくらい。昔読んだときは胸のすく思いをでしたが、今読み返すとボクステルが哀れなんですよ。もともとは主人公が背の高い家を立てて日当たりが悪くなったことが原因でしょ? 最初は被害者なんですよ。段々心が歪み悪に染まっていく。その過程がなかなか恐ろしいのです。

Posted byブクログ