スノウ・クラッシュ の商品レビュー
私がSNSで知ったときには、新装版が出たばかりで、大変評判が良かった。ただ、発売当時はあまり評価が高くなかったそうな。 メタバース、アバター、など書かれた年代を考えればすごいなぁと思う。
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フェイスブックが会社名を変更して俄然有名になったメタバースの起源となったSF小説。 巨大なVRネット“メタバース”で謎のウイルス“スノウ・クラッシュ”をめぐる事件に巻き込まれる主人公。アフリカ系アメリカ人の父と日本育ちの韓国人の母を持つ。 もう一人の主人公は、ピザの特急便屋のY.T。女性、15歳。 スピーディなストーリー展開と、充分にアニメ化出来そうなグラフィカルなイメージ。 これはとても面白い!
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FacebookがMetaに社名変更した10月頃、図書館に蔵書予約を入れ、年末にようやく借りる事ができました。 「Meta platforms」の由来は「メタバース」であり、ニール・スティーブンスンの「Snow clash」本書の中での仮想世界の通称です。 私は毎日ゲームをして...
FacebookがMetaに社名変更した10月頃、図書館に蔵書予約を入れ、年末にようやく借りる事ができました。 「Meta platforms」の由来は「メタバース」であり、ニール・スティーブンスンの「Snow clash」本書の中での仮想世界の通称です。 私は毎日ゲームをしているので、メタバース(と呼ばれる)世界はなんとなく受け入れ易かったのですが、気になりだしたらある程度知らないと気が済まない性格故、関連企業やセクターなどはネットで情報入手するとして、あまり気にされないであろう原作を読んでみる事にしました。 図書取寄せに時間がかかった事から気にされないという考えは間違いであった証拠ですが笑 SFが大好きな私は、とても楽しんで読めました。 政府や都市国家の権力争いが進む近未来のアメリカ。 一部のエリート(ハッカーや富豪)が仮想世界(メタバース)で土地を所有し、生活できる権限を持つ。VRゴーグルを装着して現実世界と簡単に行き来する事ができる。 主人公のヒロはハッカーでありピザ配達人。 配達途中で特急便屋のY.Tと出会い、パートナーとして手を組む。 ある日、ヒロの友人が謎のウイルスにより病気になる。 調べていくと、そのウイルスはハッカーにしか効かない「スノウ・クラッシュ」という謎のデータだった。 2人はスノウ・クラッシュの出所を探るうちに、核兵器に関連する事件に巻き込まれていく。 『彼はいま、このユニットにはいない。彼がい るのはコンピュータの作り出した宇宙であり、ゴーグル に描かれた画像とイヤフォンに送り込まれた音声によっ て出現する世界。 専門用語では”メタヴァース”と呼 ばれる、想像上の場所だ。』 1番分かりやすいのは、スピルバーグの映画「レディ・プレイヤー1」の世界観。 仮想現実では自分の好きなアバターで生活できる。 メタバースで情報を検索する際は、ライブラリアンというAIから情報を得る事ができる。 彼らは自由に世界を行き来して仕事をこなす。 仮想世界で死んでもマトリックスのように現実世界の人間が死ぬことはない。 SFのすごい所は、世界規模ではなく、宇宙規模という所だ。スノウ・クラッシュによって、すべての事象が始まる。 これは1998年の作品なのだが、当時は世紀末という事もあり、SFアニメなども多かったように思う。 20年の時が経ち、メタバースが現実になる時がくるのかな。 楽しみで仕方ない。
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星1つでもいいような感じではある。以下にその理由を述べる。 ・娯楽小説としては、特に『ニンジャスレイヤー』以後の時代において、情報の整理されてない、無駄な描写が2/3もありそうな文章の為、まず星3程度である。 ・サイバーパンク風味の小説としては、星4。しかし、9年先行するギブ...
星1つでもいいような感じではある。以下にその理由を述べる。 ・娯楽小説としては、特に『ニンジャスレイヤー』以後の時代において、情報の整理されてない、無駄な描写が2/3もありそうな文章の為、まず星3程度である。 ・サイバーパンク風味の小説としては、星4。しかし、9年先行するギブスンの『ニューロマンサー』に比較すると、とにかく無駄な描写が多い。 ギブスンの文章には、詩情やロマン趣味があり、かつ『一度提示したら、それ以降は短い文章や、単語で匂わせるだけ』であった。 それがスティーブンスンの場合、『一度目の提示がとにかく長く、設定ノートと調べたこと全部を提示しない時が済まないタイプの学生レポート。それ以降も、ほぼ同じような単語数の文で提示してくるので、文章全体が"長ったらしい""くどい"印象をもつ』。 ・この場合の「無駄」とは、「読者の興味を引き付けない無駄」「そこを固有名詞だして描写しても、物語全体には貢献しない」というタイプの無駄。 設定だいすきゲーマーに小説を書かせたら、雑魚モンスターの受胎から生態描写まで事細かにやりだすタイプ。それを1ターンでぶち倒すのに何故ここまで紙幅を割いた、ってレベルのミスが多い。 ぶっちゃけ、中盤で1章割いて描写されたのが、マフィア幹部になる男の大学時代の就活だった(しかもその後の物語内での活躍とは、えっこのキャラに名前要るんですか程度だった)。 編集者は何をしていたのか。 ・モザイク的手法で二つ・三つの筋を散りばめながら展開したいらしいが、『時間軸の管理』が雑である。一方が3日経過したのか7日経過したのか分からない状態で、もう一方はずっと仮想現実内にいるから日付不明。読み進めるうちに、終盤で同時進行になったっぽい。 こういう、『それが文章から読み取りづらかったら駄目でしょう』ミスが多い。情報の整理と提示が下手。 終盤などは特に、読者の興味の焦点を絞り、余計な情報の理解に集中力を割かせるのはヨロシクナイのだが、その『ヨロシクナイ』を全部やらかしている。 編集者は脅迫されていたのだろうか。 ・物語にリアリティを出すなら、もうちょっと現実に存在する『広告』や『ライム』を調べていただきたい。こんな長大なストーリー仕立ての広告を、作中15歳の女子がいちいち読んでお気に召すのか。新聞の半面広告エッセイ仕立てより文字数多そうだ。ちょっと立ち止まって考えろ、それはキャラが読んで気に入るのか?あるいは現実にそんな広告、ウケたか?と。 編集者はさるぐつわ噛まされていたのだろうか。 ・アメリカ人って、本当に『原爆=でっかいダイナマイト』という認識しかない。もうちょっと調べて書け、というレベルの描写だった。ハリウッドでなら通用する(ぜんぜん褒めてない)。 同時進行で拝読していたのがケン・リュウの『紙の動物園』だった(時代背景への緻密な調査、取材が際立って素晴らしい)ため、余計に粗が目立つ。ナガサキとかアラスカとか出す割に、上っ面の被害者意識、報復の論理である。 編集者は実在したのだろうか。 それでも評価を星1にしない理由? 設定やあらすじは超面白いから。 シュメール神話から一神教への変化には解説が要るけど、それを4章くらいかけて作中でやってくれてるから、頑張って読める人は読むと、それなりに(学術的な背景が理解できれば)面白い。作中に「つまりそれって~~~ということ?」と言いだすキャラが一人も居ないので、超面倒臭いが。 作者の頭の中では、脳神経的なウィルスの現れ『異言』と、コンピュータ内作用のウィルス『スノウ・クラッシュ』が全く無理なく繋がっていたのだろう。 それが作者の言葉以外では、表現されていないのが惜しい。 編集者は洗脳されていたのだろうか。 これがダン・ブラウン(『天使と悪魔』『ダ・ヴィンチ・コード』)なら、もうちょっと解り易く提示してくれただろうに、と思わずには居られない。 本作をなんとか読破し、魅力を分析して自身の作品に取り入れた、他のクリエイターたちの作品のほうが、娯楽作品としてはずっと楽しめるだろう。ヒロとY.Tのジャンクフード巡りな一幕とか書けよ、なんで書かないんだよ!作者お前お前お前お前ーーーー!と、娯楽ってものが分かってない作者に怒りを覚えもするが。 エポックメイキングな作品ではある。1996年当時には、そうだった。2020年、『ニンジャスレイヤー』以後の時代においては、私の評価は星3だ。
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1992年の当時に読んでいたらもっと刺激的だったんだろうなと悔しく感じた。 今となっては割と当たり前になってしまったVR空間での描写が、この時代で違和感無く書かれているのが凄い。 前半の展開が個人的には辛かった。 よくわからない単語、想像できない描写も多く、自分のSF作品経験値...
1992年の当時に読んでいたらもっと刺激的だったんだろうなと悔しく感じた。 今となっては割と当たり前になってしまったVR空間での描写が、この時代で違和感無く書かれているのが凄い。 前半の展開が個人的には辛かった。 よくわからない単語、想像できない描写も多く、自分のSF作品経験値も足りないんだろうと半ば諦めながら読んでいた。 後半の展開は怒涛で、読み進めるスピードが上がった。 攻殻機動隊やサイバーパンク好きなら楽しく読めると思う。 言い回しが結構難しいと感じたので、ある程度映像化されたほうが自分は助かるかも。
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wired・科学と創作・6位 mmsn01- 【要約】 ・ 【ノート】 (wired) 国家が崩壊した後の近未来のアメリカを覆うヴァーチャルリアリティネットに混入した謎のウィルスをめぐるサイバー活劇。その心は、ハッカーが世界を救う、だ。 (amazon) 内容(「BOOK」...
wired・科学と創作・6位 mmsn01- 【要約】 ・ 【ノート】 (wired) 国家が崩壊した後の近未来のアメリカを覆うヴァーチャルリアリティネットに混入した謎のウィルスをめぐるサイバー活劇。その心は、ハッカーが世界を救う、だ。 (amazon) 内容(「BOOK」データベースより) 近未来のアメリカ。連邦府は存在するものの、国家としてのシステムは実質的に崩壊していた。政府の代わりをしているのは、フランチャイズ経営される都市国家。これら都市国家が、パッチワークのように全米に分散し、勢力を争っていた。いまやアメリカが世界に誇れるものは、4つだけ。ソフトウェアの3M―音楽と映画とソフトウェア作り。それに、マフィアが牛耳るピザの高速配達だけだ。もともとフリーランス・ハッカーをしていたヒロ・プロタゴニストは、ピザの配達屋をクビになり、現在はセントラル・インテリジェンス社(CIC)の情報屋をしている。巨大なVRネットである“メタヴァース”に出入りするうちに、彼は、謎のウイルス“スノウ・クラッシュ”をめぐる事件に巻き込まれていく。 内容(「MARC」データベースより) フランチャイズ経営される都市国家に分散した近未来アメリカ。巨大ヴァーチャルリアリティネットに増殖する謎のウイルス"スノウ・クラッシュ"とは? ヒューゴー賞受賞作家のスティーヴンスン作品初の邦訳。
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ピザ配達、特急便屋、都市国家、ハッカー、ウイルス。どの素材もしっかり掘り下げてあり物語に絡むので、無駄を感じさせず飽きさせない良さがある。 分断され猥雑になったがまったく死んでいないアメリカの風俗描写がよい。あとYTがかわいい。 後半、宗教の絡んだストーリーになるあたりはちょっと...
ピザ配達、特急便屋、都市国家、ハッカー、ウイルス。どの素材もしっかり掘り下げてあり物語に絡むので、無駄を感じさせず飽きさせない良さがある。 分断され猥雑になったがまったく死んでいないアメリカの風俗描写がよい。あとYTがかわいい。 後半、宗教の絡んだストーリーになるあたりはちょっとタルいが、最後まで十分面白かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
アメリカの作家ニール・スティーブンスン、1992年発表の小説。発表当時ポスト・サイバーパンクSFとして大きな注目を浴びた作品だとか。とても興味深く、かつ面白い作品です。 20世紀の国家体制が崩壊、企業やらマフィアやらの設立した無数の小さな半独立国家がチェーンストアのように国中に散らばっている近未来のアメリカが舞台。主人公は母が在日韓国人、父が黒人アメリカ人、日本通の天才ハッカーで剣士、けれど今はマフィア経営のピザショップの配達人というヒロ(30歳くらい?)。もう一人の主人公がスケボー乗りの15歳の少女Y.T、特急便屋というプロの配達屋です。簡単に言えば、この二人が、コンピューターウィルスと実際のウィルス、双方を駆使して世界支配を目論む悪徳企業家に挑む、という物語り。 ガラス製のナイフを使う巨漢の殺し屋や払い下げになった空母エンタープライズを根城にする悪徳企業家、エンタープライズが率いる筏に乗った大量のアジア難民たち・・・マフィアも巻き込みながらコンピューターネットワーク上の仮想世界と現実の世界を行き来しながら繰り広げる冒険物語りは痛快です。 前半はこの世界の説明が非常に懇切丁寧でかえって詠みづらいという所がありますが、まあ当時としてはかなり独創的な設定なのでしかたのないことか。 そしてここで出て来る人の脳を支配するウィルスの起源として、ヨーロッパ文明やキリスト教/ユダヤ教の源であるシュメール文明が登場、更に人の言語と脳の関係とコンピューターとプログラミング言語の関係のアナロジーが論じられ、膨大な蘊蓄に門外漢は少々頭が痛くなりますが、面白いです。 大勢の決まったあとのラストがかなり突き放したような感じで、そこがクールなのでしょうが、クールでない私としては主要登場人物たちが最後どうなったのかをもうちょっと描いて欲しかったと思うのですが・・・。
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最後までリズムに乗り切れず。プログラミング言語を宗教になぞらえる部分は面白かった。ニューロマンサーと同じ「サイバーパンク」と呼ばれるジャンルなんだけど、ニューロマンサーほどワクワクしなかった。
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と、とにかく難しかった・・・。 結局半分も理解できていないと思う(汗) メタバースの世界とかは面白かった。 でも、結末すら理解できなかった・・・。 2008.3.22〜4.10。
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