青銅の魔人 の商品レビュー
人通りはなく、今のように街灯が煌々と道を照らしているわけでもないそんな街中を、奇妙な歩き方で通り過ぎて行く青銅の魔人。 そんな姿を想像するだけで怖くなる。 展開が読めてしまう部分はあるが、全体的に丁寧に描かれていて、話も面白いので、昔の子供たちが乱歩に夢中になるのはよくわかる。
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まだ路面電車のレールが走る月夜の銀座を青銅の機械人間が歯車の音を鳴らしながら歩くところから、物語が始まる。この機械人間である青銅の魔人は時計泥棒であった。青銅の魔人が狙う手塚さんの「皇帝の夜光の時計」を巡って、話は進展していく。いつものように明智探偵の知略が冴えわたり、犯人のトリ...
まだ路面電車のレールが走る月夜の銀座を青銅の機械人間が歯車の音を鳴らしながら歩くところから、物語が始まる。この機械人間である青銅の魔人は時計泥棒であった。青銅の魔人が狙う手塚さんの「皇帝の夜光の時計」を巡って、話は進展していく。いつものように明智探偵の知略が冴えわたり、犯人のトリックが明かされていく。昭和24年作の本作は、先の大戦で焼け出された「チンピラ別働隊」の活躍など、当時の時代背景も伺え、興味深く読むことができた。
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【あらすじ】 月光に照らされたのは、三日月形に裂けた口をもつ金属のお面。その怪物のからだのなかからひびきわたる、ギリギリという歯車の音。真夜中の時計店をおそった時計どろぼうは、青銅でできた機械人間だった!?名探偵明智小五郎に、小林少年が新しく結成した「チンピラ別働隊」が大奮闘。ついに青銅の魔人の正体をつきとめるか。 【感想】
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出だしのインパクトが凄いですね。 月夜の下、人間の形をした青銅の人形が懐中時計をポケットに、手にぶら下げて道路を歩いているって、遭遇すればチビること間違いなしです。 ギリギリと聞こえてくる時計の音や、四つん這いになって走っていく描写など今までのシリーズに比べて気味悪さが増しているように思いました。 それがまた読んでいてわくわくさせてくれます。 ちなみにあとがきには『「少年探偵」シリーズの中でも、十指にはいる傑作の一つといっていいでしょう。』とあります。
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5作目ともなると、展開が読めて少し飽きてきた感が拭えませんでした。 しかしいつも発想がすげぇなと思わされます。状況描写の丁寧さも。そして戦後の子ども達のためにこれを書いたと思うと、乱歩先生素敵ですという気持ちになります。実際にいた上野の子どもの浮浪者たち、現実では疎まれる存在でし...
5作目ともなると、展開が読めて少し飽きてきた感が拭えませんでした。 しかしいつも発想がすげぇなと思わされます。状況描写の丁寧さも。そして戦後の子ども達のためにこれを書いたと思うと、乱歩先生素敵ですという気持ちになります。実際にいた上野の子どもの浮浪者たち、現実では疎まれる存在でしたが、今作では仲間にして一緒に賊と戦います。素敵です。
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子供の頃の愛読書は20面相シリーズでした。特に青銅の魔人が印象に残ってます。でも、この本の装丁じゃなかったな〜。。。あれがよかったのに。。。
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少年探偵団、小学校には全巻揃えてあったなあ…それはポプラ社のやつでしたが、どうやら絶版になってるみたいですね。 とりあえず一番最初に読んで、一番好きになったのはこれ。 冒頭のエピソードがいかにも乱歩、な感じです。楽しい。
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