定本 尾崎翠全集(上巻) の商品レビュー
上巻収録作では、一九二七年辺り以降の作品は、いよいよ作家としての才気が溢れているように思えて、味わいのある作品が多い。 そして何といっても「第七官界彷徨」。何より読んでいて楽しいし面白いし、その一方で絶えず何処かに淋しさやもの哀しさ、感傷的でノスタルジックな彩りを帯びてもいて、そ...
上巻収録作では、一九二七年辺り以降の作品は、いよいよ作家としての才気が溢れているように思えて、味わいのある作品が多い。 そして何といっても「第七官界彷徨」。何より読んでいて楽しいし面白いし、その一方で絶えず何処かに淋しさやもの哀しさ、感傷的でノスタルジックな彩りを帯びてもいて、それは何だか純粋な結晶のようにも思えて、読み終わった心に不思議な感慨を残す。物語の中で小野町子は、第七官界に響く詩を書こうと願いながら叶わずにいるけれど、彼女が語る「第七官界彷徨」は、これを読んだ多くの人の心に響く作品であることには疑いない。とんでもないことであると思う。
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戦前に描かれたものなんだよね? 本当に? と思うぐらい、みずみずしく、新鮮で、今に通じる色彩があった。彼女の存在を知れてよかった、彼女の作品を読めてよかった、という感じがした。
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とにかく言葉の選びが美しかった…!世界観にグイグイ引き込まれ、奇妙な官能さを感じました… アップルパイの午後、開いた瞬間衝撃を隠せませんでした!テンポよく、舞台を見ているかのような展開、こんなにも面白い本だったなんて思いもよらなかった…!
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登録するのをすっかり忘れてました!!もう二年間お世話になりました…。ページが癖になって閉じなくなったことに達成感を覚えています。
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烏兎の庭 第四部 書評 11.24.12 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto04/bunsho/midori.html
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少女まんがそのものの 甘酸っぱい世界。面白いかどうかはともかく すげーと思いました。時代を先取りしているわけだよねなんか 台湾ドラマ とかになっても 全然おかしくない 第七官界彷徨 を F4ドラマで。
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