死の貝 の商品レビュー
お腹に水の溜まる病気、日本住血吸虫症との戦いの記録。虫は胃や腸、膵臓や脾臓からの血液を集めて、肝臓に運ぶ門脈の中に住み、卵は肝臓。体内に卵が何万の単位でたまる。怖すぎる。
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全くの学術書みたいだった。文献がそのまま転記されていたりして、兎に角読みにくいのが第一印象。ただ内容はとても深く、限りない数の寄生虫の発見に尽力された医師の方々の熱意が凄まじく頭が下がる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日本住血吸虫病が分かり根絶されるまでの記録。風土病、地方病として恐れられていたお腹が膨れ死に至る病にコツコツ取り組んできた地方の開業医の情熱、また大学病院の研究者たちの粘り、行政の後押しなどミヤイリガイにたどり着くまでハラハラしながら読み進め、その後のミヤイリガイ撲滅への方法などミステリーさながらの面白さ。 寄生虫の恐ろしさがよく分かりました。
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明治のころは、医者は20代半ばぐらいで臨床にも研究にも熱心な人があちこちにいたっちゅーのがすごい 神様が戦争に行かなくていいように守ってくれてる、と信じてたのに、実は寄生虫症の病気のせいでした、って信心深い人には酷な話よな 5ミリくらいしかない貝を、茶碗と箸を持ってつまみ取る...
明治のころは、医者は20代半ばぐらいで臨床にも研究にも熱心な人があちこちにいたっちゅーのがすごい 神様が戦争に行かなくていいように守ってくれてる、と信じてたのに、実は寄生虫症の病気のせいでした、って信心深い人には酷な話よな 5ミリくらいしかない貝を、茶碗と箸を持ってつまみ取るって涙ぐましすぎ!なんじゃそれ!せめてザルとか網とかないんかい! 山梨が今あんなに果樹園王国みたいになった歴史に、単に地形とか気候が適してるっちゅーだけじゃなくて、ミヤイリガイ根絶ちゅー目的があったなんてびっくらこいた コロナのときもそうだったけど、やっぱ日本人て世界でも本当に稀有な存在ちゅーか本当に誇らしいし、日本人で良かった〜日本人さいこー! 三神三朗
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日本人の死へのレジスタンス! 脅威に対しての立ち向かいかたはコロナにも同じ傾向があったかな? 日本住血吸虫が未発見の段階での検体提供は死の尊厳を何より重んじる国民性からは想像できないぐらいの勇気を出した御婦人の功績は計り知れない。周りや地域は大反対したんだろうな。 偉い人が...
日本人の死へのレジスタンス! 脅威に対しての立ち向かいかたはコロナにも同じ傾向があったかな? 日本住血吸虫が未発見の段階での検体提供は死の尊厳を何より重んじる国民性からは想像できないぐらいの勇気を出した御婦人の功績は計り知れない。周りや地域は大反対したんだろうな。 偉い人が言うから少しの差異があってもそうなんだよ!と長い物と権力に巻かれがちではあるけど、「いや、それはおかしい」と立ち向かえる人達の活躍も凄いし。 そういうイノベーター達が革命を起こして行くとようやくアーリーアダプター、アーリーマジョリティ達も重い腰上げて、今度は従わない人達を除け者にしていくマスク警察的な事になる体面ありきの団結力って言うと聞こえが悪いか。 ミヤイリガイ根絶は完璧じゃないまでもあれほど猛威をふるっていたもが、症状をゼロに出来たのは素晴らしい事だし、それを無条件で何も考えずに享受出来てる現在は幸せだよね。 勿論結果ありきの俯瞰だからそう思えるのかもしれないけど、非常に良いPDCAのモデルケースであったと思う。
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恐ろしい寄生虫の被害、地方病。世界的に見れば、紀元前から居る日本住血吸虫、これを100年余りで日本では駆逐してしまうという偉業。素晴らしい。グローバルな今、いつ再発するか分からない、また、どこで感染するか分からないということも知っておかなければならない。
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地方病 日本住血吸虫との100年を超える戦いを書いたノンフィクション。 先人達の地道な研究と活動のお陰で寄生虫を恐れずに済む現在がある事に感謝。 しかし、世界的に撲滅された訳ではないので注意が必要。
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2019/1/2 詳細は、こちらをご覧ください。 『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1222.html 国立科学博物館の企画展で、「ミヤイリガイの発見から100年」を知った。 ⇒...
2019/1/2 詳細は、こちらをご覧ください。 『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1222.html 国立科学博物館の企画展で、「ミヤイリガイの発見から100年」を知った。 ⇒ https://blog.goo.ne.jp/pasobo-arekore2005/e/d307cb2732800ec78b866826a3715354 「日本はこうして日本住血吸虫症を克服した」に行く 〜 Myブログ「パそぼのあれこれフリーク:Part2」 企画展の内容に衝撃を受け、関連した本を読むことにしました。 知らなかったことがぎっしり詰まっていて 驚きと感動の内容です。 地方病として恐れられた謎の死の病の原因を追求し、「日本住血吸虫症」 を突き止めることから、話は始まる。 寄生虫(日本住血吸虫)を探しだすのに一苦労。 中間宿主である「ミヤイリガイ」を見つけるのにも長い時間がかかる。 熱心な研究と治療にたずさわった方々には頭がさがる思いです。 田んぼの水路がコンクリートになっていることにも、ちゃんと意味があったことを知り、 自然破壊だと思っていたのが恥ずかしい・・・。 100年以上の闘いでついに安全宣言が出されたのはそれ程昔ではないが、 農業の方法、農村の様子も一変し 「日本住血吸虫症」のことを知人は少なくなっている。 しかし 世界中を見渡すと 同様の病気は蔓延しているそうだ。 今後、海外へ行ったり海外から来た人が、自然と親しんだ時に うっかりミヤイリガイや日本住血吸虫を日本にも復活させることがないとも限らない・・・。 感動する本です。 2013/06/03 予約 6/5 借りる。 7/1 読み始める。10/7 読み終わる。 内容 : 米粒ほどの巻貝に潜む虫が、かつて日本各地の人々を死に至らしめた。 それは世にも恐るべき奇病であったが、日本はこの寄生虫を駆逐した唯一の国である。 日本住血吸虫症を撲滅した、官民一体の知られざる奮闘を描く。 著者 : 1968年長野市生まれ。明治薬科大学に在学中の92年、「ある咬症伝」で第1回開高健賞奨励賞を受賞。 以後、ノンフィクション作家として新ジャンルに挑戦。 ほかに「朱鷺の遺言」など。
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実家の近所が、かつて原因不明の風土病であった「日本住血吸虫病」の発生地域の1つであったと知り、衝撃を受けて読みました。 原因解明から根絶までに関わった人々の100年以上に及ぶ努力と情熱の物語です。 長崎大学:TOM
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