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きつねにょうぼう の商品レビュー

4.4

9件のお客様レビュー

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2025/01/27

見目麗しく働き者、子煩悩な女房は狐だったのだが・・なんともいじらしく愛情豊かな狐なのだろう。 狐はネズミも追い払う、身近でお稲荷さんのような神にもなる親しい存在だったのだろうと思われる昔話。絵も素敵です。

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2024/04/03

う、む。確かに異種婚姻譚でした。きつねを何らかのメタファーとして捉えることもできなくは無いでしょうけれど、それよりもっと純粋に人間ときつねの愛について昔話の体裁で語った物語です。 はじまりは結構ホラーみがあるので、男が不幸な目に遭わないかちょっと心配だったのですが、読み進めていく...

う、む。確かに異種婚姻譚でした。きつねを何らかのメタファーとして捉えることもできなくは無いでしょうけれど、それよりもっと純粋に人間ときつねの愛について昔話の体裁で語った物語です。 はじまりは結構ホラーみがあるので、男が不幸な目に遭わないかちょっと心配だったのですが、読み進めていくときつねの女房さんがただただ裏表なく男のことを好きになったのだとわかってくる。男も男でそんな女房さんのことを大事に思っており、その愛は女の正体がきつねだとわかってからもそう簡単には消えない。それならこれまで通り一緒に暮らしたらええやん、と思うのだけど、きつねにはきつねの事情があるようで、戻ってくることはありません。そしてそのまま物語は幕を閉じる。切ないなあ。 東北なまりの強い文章や、片山健さんによるカラフルで力強い絵がインパクト大。片山さんの絵は黒がかっこいいですね。自然の怖さとか迫力とかに重きを置いた作風なので、人間よりも「自然」の方が主役として描かれているような気がします。この絵本もそんな「自然の摂理」というものをテーマとした作品なのかもしれませんね。

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2024/03/25

男やもめ暮らしの家にある日突然麗しい女が現れて嫁となるが、正体は化生のものであったために夫と子どもを残して去る、異類婚姻譚のひとつのお話 と、分かってて読んだのに、おそらく東北の方言のお話の文体と、荒々しく逞しい油絵の美しさに! すごくびっくりした作品です 雨の日に“いとしげな ...

男やもめ暮らしの家にある日突然麗しい女が現れて嫁となるが、正体は化生のものであったために夫と子どもを残して去る、異類婚姻譚のひとつのお話 と、分かってて読んだのに、おそらく東北の方言のお話の文体と、荒々しく逞しい油絵の美しさに! すごくびっくりした作品です 雨の日に“いとしげな わかいおんな”が、びんぼうなひとりもんの男と出会い、流れるように夫婦となって息子も生まれ、幸せに暮らしていたのに、ほんのささいなきっかけで、きつねである正体を息子に見せてしまって姿を消し、しかしとびきりの富と愛情を息子と夫に残す、きつねのにょうぼうのお話です きつねの姿に戻ってしまうきっかけが、すごく可憐で類を見ない理由だし、家を出てからも田植えを一人で一晩で終えて息子に乳を飲ませてあげたりする…めちゃくちゃ素晴らしいお嫁さんなんです 三国一と言っても過言ではない むしろきつねの尻尾が可愛いんだから、そのまま一緒にいればいいじゃない… 夫と子どもに別れを告げる場面が…美しい水田に逆さに映る一家の姿があまりに美しくて、素晴らしいのです そう言えば、こちらのきつねにょうぼうさんの鳴き声は(ぐえーん)だったので、あ、(ぐえんこぐえんこ)の派生!? とちょっとびっくりしました きつねの鳴き声って(コンコン)のイメージだけど、コンコン言ってるきつねが出てくる絵本は今のところ読んでないなあ

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2023/10/10

実りの秋の時期に、あたたかくてやさしい、子どもをおもう、きつねのおかあさんのおはなしをきいてください。

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2023/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

昔話によくある展開なんだけど、そんな正直に去らなくても…と切なくなってしまった。 誤魔化すことだってできたじゃない。と。

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2018/12/16

読み聞かせ。8分。雨の夜に出会った女はそのまま家に住み、夫婦になり子供が生まれた。けれどキツネだと知られて女は姿を消す。女が植えた稲からは白い米がとれ、父子は楽に暮らせるようになる。 鮮やかな一面の椿と、暗い夜の場面の対比が美しい。母の愛の深さと、欠落の哀しさがリズミカルな方言で...

読み聞かせ。8分。雨の夜に出会った女はそのまま家に住み、夫婦になり子供が生まれた。けれどキツネだと知られて女は姿を消す。女が植えた稲からは白い米がとれ、父子は楽に暮らせるようになる。 鮮やかな一面の椿と、暗い夜の場面の対比が美しい。母の愛の深さと、欠落の哀しさがリズミカルな方言で語られる。中、高学年に。

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2013/10/03

これは…読み聞かせで読める気がしない。ぜったいに泣いてしまう自信がある…。椿の場面の美しいこと。きつねのかかの心中を思うと胸がくるしい。

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2013/07/25

(1998.02.28読了)(1998.02.28購入) 第4回(1998年 ) 日本絵本大賞受賞 内容紹介 amazon 狐がお嫁さんにくる物語は日本各地に、それもずいぶん昔からあるようです。歌舞伎や浄瑠璃にもなっていますし、「恋や恋なすな恋」という映画のストーリーもそうでし...

(1998.02.28読了)(1998.02.28購入) 第4回(1998年 ) 日本絵本大賞受賞 内容紹介 amazon 狐がお嫁さんにくる物語は日本各地に、それもずいぶん昔からあるようです。歌舞伎や浄瑠璃にもなっていますし、「恋や恋なすな恋」という映画のストーリーもそうでした。そのほとんどが、“恩返し”のモチーフを持っていますが、この本に採られた話はひと味ちがって、とてもピュアーでせつない愛の物語になっています。 シッポシッポと雨の降る暮れ方にやってきた、いとしげな若い女。貧しい独り者の男は、一夜の宿を貸したのが縁で女と結ばれます。やがて二人の間にはかわいい男の子も生まれ、幸せな暮らしはずうっと続いていくかに思えました。けれど、つばきの花が一面に咲きみだれるある春の日に……。 この絵本の主人公は、不思議なできごとをそっと包みこむ山里の自然そのものかもしれません。長谷川摂子さんの定評あるたおやかな語りと響きあいながら、豊かな四季の移ろいを画面いっぱいに描き出す片山健さんの油絵作品は、昔話絵本の新しい地平をひらきました。ページをめくるごとに広がってゆく驚きと情感にみちたお話の世界は、子どもからおとなまで、すべての読者を魅了しつくすことでしょう。 読んであげるなら:5・6才から 自分で読むなら:小学低学年から

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2009/10/04

昔のお話。 貧乏な男の所に 旅をしている女が 雨も降っているので 泊めてください…と言う。 男は泊めてやった。 しかし、一晩たっても 二晩たっても 女は出て行く気配はない。 2人は夫婦になった。 子どもも生まれ 幸せに暮らしていた。 ところが…。 女はキツネだった。 子ど...

昔のお話。 貧乏な男の所に 旅をしている女が 雨も降っているので 泊めてください…と言う。 男は泊めてやった。 しかし、一晩たっても 二晩たっても 女は出て行く気配はない。 2人は夫婦になった。 子どもも生まれ 幸せに暮らしていた。 ところが…。 女はキツネだった。 子どもにしっぽを見られてしまい 山へ帰っていく。 でも、田植えの頃 キツネの女は 田植えの手伝いをする。 そこへやってきた 子どもと男。 男は もどってきてくれ…。 と、頼むが 女は子どもにお乳を 飲ませると 山へ帰っていった…。  山へ帰ってしまった 母キツネ。 夫と子どもを心配する その気持ち。 なんだか、痛いほど 伝わってくる。 お乳を飲ませる姿。 すっかり人として 母としての姿。 人を思う気持ち。 子どもを思う気持ち。 どんな姿形であっても 想う気持ちって 同じだ。

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