トルストイのアーズブカ の商品レビュー
前半はともかく、最後のほうに掲載されている「ふたりの商人」が秀逸。このごろの日本で売ってる子どものための本とは、違う。 ロシアの諺もこの本には幾つか紹介されているが、それも「すなおないい子は役立たず」とか「ばかとつきあうとばかがうつる」とか、「カラスはタカにはなれぬもの」など...
前半はともかく、最後のほうに掲載されている「ふたりの商人」が秀逸。このごろの日本で売ってる子どものための本とは、違う。 ロシアの諺もこの本には幾つか紹介されているが、それも「すなおないい子は役立たず」とか「ばかとつきあうとばかがうつる」とか、「カラスはタカにはなれぬもの」など、現状を綺麗事抜きで認識してがっつり生きろ、という感じが滲みでるものが多い。 正直言って、この本の最初のほうは、あんまりおもしろくないが、後ろにいけばいくほど面白くなる。この本を読んでから、ロシア関係の新聞記事を読むと、ちょっと見かたが変わる。新聞記事を額面通りに読まずに、そのロシアの外交態度の狙いはどこにあるのかな、と考えたい気持ちになる。 学校に必要な本だと思う。
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