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ローマ人の物語(6) の商品レビュー

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27件のお客様レビュー

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2018/10/24

アメリカによるイラク攻撃の話題と時期的に重なったためにパクス・アメリカーナの意図が見え隠れする。ひとつの超大国とその他の国の集合体だけが平和をもたらすという考え方(塩野七生の解釈か?)は2000年後でも通用するのか。国連(≒元老院)の無力ぶりからもうなずくしかないか。

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2018/10/23

ローマ人の物語は、塩野ファンのみならず、どなたにもお勧めしたいシリーズ。この巻では、カエサル後のローマの繁栄。

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2017/03/04

アウグストゥスの統治時代。 カエサルによって指名された、着実に政治を執り行うことができる人。 とは言えカエサルの華々しい変革と比べると、読むぶんにはちょっと退屈でもあった。 そして自分がカエサルの血を濃く継がないのに抜擢されたのに、されたからなのか、自分の濃い血縁を次期皇帝に据え...

アウグストゥスの統治時代。 カエサルによって指名された、着実に政治を執り行うことができる人。 とは言えカエサルの華々しい変革と比べると、読むぶんにはちょっと退屈でもあった。 そして自分がカエサルの血を濃く継がないのに抜擢されたのに、されたからなのか、自分の濃い血縁を次期皇帝に据えようとした執念はそら恐ろしくもあるし、この点があるからこそ人間らしく悩み煩悶した人物 と捉えることもできる。

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2016/04/09

カエサルの物語に比べて退屈だった。 アウグストゥスとアグリッパを選んだカエサルの目利きは驚くようだけど、カエサルに認められたという事実が彼等を育てたようにも思う。 ローマ人の物語も6巻まで読み終えて、このシリーズの存在意義が何となく見えてきた気もする。

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2014/09/24

 塩野さん曰くアウグストゥスは「天才(カエサル)の後を継いだ天才でない人物」ですが、この人は十分天才ではないでしょうか。私はカエサルよりも高く評価したいと思います。カエサルはアイデアマンだったかもしれませんが、ひらめきより、それを実行することのほうが難しい。もしカエサルが生きてい...

 塩野さん曰くアウグストゥスは「天才(カエサル)の後を継いだ天才でない人物」ですが、この人は十分天才ではないでしょうか。私はカエサルよりも高く評価したいと思います。カエサルはアイデアマンだったかもしれませんが、ひらめきより、それを実行することのほうが難しい。もしカエサルが生きていたら、カエサルが実行した? でも、カエサルは死んでしまったのです。生き残るというのも実行力のひとつ、いや、全部ではないでしょうか。死んでしまっては、何もできない! カエサルのすごいところは後継者にこのアウグストゥスを選んだこと。カエサル暗殺当時のオクタビアヌス十代ですからね~、よく見抜きました。それとも偶然? 遺言状に記された継承者の筆頭はオクタビアヌスでしたが、次席のデキムス・ブルータスが暗殺集団の中に入っているところを見ると、偶然のような気も・・・。でも「ブルータス、お前もか」でよかったですよ。「オクタビアヌス、お前もか」だったら目も当てられない。  アウグストゥスには軍事の才はなかったが、おそらく人を見る目、使う資質があった。できる人に信頼してまかせ、任されたほうもその信頼に応えた。この本を読んで、私はそのように思いました。  また、この『パクス・ロマーナ』ももちろん、アウグストゥスに大なり小なり焦点の当たった映画やドラマでは、必ずお友達が出てきます。アグリッパとマエケナスですね。この三人は仲良しトリオとして描かれ、(実際にはいろいろあったと思いますが)その友情は決定的に破たんすることはなかったのです。このお友達二人なしにアウグストゥスはなかった。そして、三人は生涯友であり続けた。そういう描かれ方をする皇帝や王というのは世界広しといえど、なかなかいないのではないでしょうか。  讒言を信じて忠実な臣下を殺してしまったとか、実力を妬んで、自らの右腕となる人材を処刑してしまったなど、歴史上、そういう例が枚挙にいとまがありませんが、アウグストゥスはそうではなかった。讒言そのものはあったと思うのですが、判断力に優れた人だったのでしょう。  ただし、この人は家長としては……、ちょっと厳しすぎるお父さん、お爺さんでした。  『ローマ人の物語』はすべて読破しましたが、その中でも圧巻として、この『パクス・ロマーナ』を推薦いたします。

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2012/11/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カエサルの後継者として選ばれたオクタヴィアヌス。 著者の宣言通り、華々しい戦闘シーンや痛快な戦術を駆使した勝利、という話はまったくなかったが、彼の政治センスはなかなかおもしろいものであった。 カエサルが見込んだのことはあるセンスにより、元老院議員の心を誘導しつつ、帝政ローマ建国へ向かう様子は、カエサルとはまた違った魅力を感じるところである。 あまりにも厳格な法の制定、特に「ユリウス姦通罪・婚外交渉罪法ユリウス正式婚姻法」には、疑問であったが・・・ 現在の少子化対策において、このような法を制定したら、今の日本はどうなるであろうか? と考えてみたが、おそらく犯罪者だらけになってしまうであろう。 それにしても、彼の血統へのこだわりは異常ではなかろうか? 最後はなりふりかまわずといった感があったが、彼のイメージにはそぐわない行動に思えて、苦笑してしまった。 カエサルの後継者でありながら、彼独自の方法で(たとえば、処罰者名簿の作成など)進め、ローマ帝国を築きあげ、初代皇帝として名を残した功績は認めるが、やはりカエサルと比較すると見劣りしてしまうのは私だけだろうか? カエサルと比較するほうが間違っているのか? いずれにしても、最後のページで登場するエジプト・アレクサンドリアからの商船の船乗りの言葉、 「あなたのおかげです、われわれが生活が成り立つのも。 あなたのおかげです、私たちが安全に旅をできるのも。 あなたのおかげです、われわれが自由で平和に生きていけるのも」 が象徴するように、パクス・ロマーナは構築されたのは疑いようがないことであろう。 上に立つ者は、一般人から讃辞をささげられることこそが、政策の成功であるはずであるのだから・・・ 共和制から帝政へ完全移行したローマ。 カエサルやアウグストゥスが望むようなローマになっていくのであろうか・・・

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2012/09/10

天才カエサルの後を継いだ天才でない人物が、いかにして天才が到達できなかった目標に達したか―人々が見たいと欲する現実を見せるために、見たくない現実を直視しながら、静かに共和政を帝政へ移行させた初代皇帝アウグストゥス。ローマを安定拡大の軌道にのせるため、構造改革を実行し、「ローマによ...

天才カエサルの後を継いだ天才でない人物が、いかにして天才が到達できなかった目標に達したか―人々が見たいと欲する現実を見せるために、見たくない現実を直視しながら、静かに共和政を帝政へ移行させた初代皇帝アウグストゥス。ローマを安定拡大の軌道にのせるため、構造改革を実行し、「ローマによる平和」を実現したアウグストゥスの運命と意志の物語。

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2012/01/01

偉大な業績と同時に、血の世襲へのこだわり。オクタヴィアヌスはカエサルの明とすると、暗、太陽と月見草といったところか。

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2011/05/14

18歳でカエサルに後継者として認められた初代皇帝アウグストゥスの生涯を描く。 まずは、ローマ国内のライバル、アントニウスとその妻であるエジプト女王クレオパトラを葬る。続いてはローマ国周辺を制圧。そして、皇帝へ。 と、ローマの帝国化に成功したアウグストゥスだが、次期皇帝を自身の...

18歳でカエサルに後継者として認められた初代皇帝アウグストゥスの生涯を描く。 まずは、ローマ国内のライバル、アントニウスとその妻であるエジプト女王クレオパトラを葬る。続いてはローマ国周辺を制圧。そして、皇帝へ。 と、ローマの帝国化に成功したアウグストゥスだが、次期皇帝を自身の血縁者にするという最大の目標には失敗。心残りだったのだろう。

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2010/10/29

アウグストゥスの治世。 スキピオ、カエサルのドラマチックな業績に比べるとどうしても後継者、引かれたレールを上手に辿った感は否めない。

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