死の泉 の商品レビュー
初読の時は、ほんとうにびっくりしましたねえ・・・自分がだまされやすいだけか? クラウス医師の「爆発的な笑い」は、今でも忘れません。 まっとうなミステリよりも、退廃とか幻想とか奇怪とか畸形とか汚穢の極みの美しさを期待する人向け。
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第二次大戦下ドイツ、ナチスの政策 『レーベンスボルン』を主軸に、カストラート、人体実験等を絡めた話。 前半はぐいぐい話に引き込まれますが 後半になるにつれ、詰め込みすぎなカンジやオチが見えてしまったかなぁ・・。
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前半が素晴らしい。民話、寓話?の使い方が絶妙。概要もみず、適当に買った一冊だったけど、かなり当たりだった。
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第二次大戦下のドイツ。私生児をみごもりナチの施設「レーベンスボルン」の産院に身をおく マルガレーテは、不老不死を研究し芸術を偏愛する医師クラウスの求婚を承諾した。 が、激化する戦火のなか、次第に狂気をおびていくクラウスの言動に怯えながら、やがて、 この世の地獄を見ることに…。双頭...
第二次大戦下のドイツ。私生児をみごもりナチの施設「レーベンスボルン」の産院に身をおく マルガレーテは、不老不死を研究し芸術を偏愛する医師クラウスの求婚を承諾した。 が、激化する戦火のなか、次第に狂気をおびていくクラウスの言動に怯えながら、やがて、 この世の地獄を見ることに…。双頭の去勢歌手、古城に眠る名画、人体実験など、 さまざまな題材と騙りとを孕んだ、絢爛たる物語文学の極み
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これは『薔薇密室』を先に読んでしまっていたことが割に致命的なような気がします。仕掛けがなぁ…。どっちがすきかと問われれば…ええっと、僅差でこちらに軍配があがるわけではありますが、それはもうヘルムートが居るからに他ならない。ゲルトもか? いや、ヘルムート>フランツ>ヘルムートと接触...
これは『薔薇密室』を先に読んでしまっていたことが割に致命的なような気がします。仕掛けがなぁ…。どっちがすきかと問われれば…ええっと、僅差でこちらに軍配があがるわけではありますが、それはもうヘルムートが居るからに他ならない。ゲルトもか? いや、ヘルムート>フランツ>ヘルムートと接触してからのゲルトの順かな…(何の話だ) ?パートの『ミュンヘン』から読むのが大変だった…のは駆け足だったからなのだろうか。それとも?パートで、マルガレーテ視点にすることで内在する、流れるような美の背徳性が喪われてしまった気がするからだろうか。 と云うかこの話をミステリーと位置づけるには、ミステリーの定義を幅広く曲解しなければいけない気が。巧妙に交わってゆく人間関係によって皆が一拠点に集結する点に於いて やはりミステリーで良いのだろうか。 でも何だ、ロマン文学としても充分に大成できていると思うので、わざわざ最終パートで謎をつくることもなかった気がする。でもそれだとただの歴史ロマンなんだけど。 でもとりあえずヘルムートとゲルトの絡みによって 耽美さが増して 良かった。端的に云えば 萌えた。(結局そこか) 好みの要素をとにかく一纏めにしたらこうなりました。という気がする…。 ああそうか、アレだ。クラウスはきっともっとはっちゃけていても良かったんじゃないかな…。そんで大佐ももっといっちゃっていた方が良いんじゃないかな…。その上で第三者がマルガレーテについて言及していれば…… 歴史ロマン大河になってしまうのか、そうか。 なんだかうだうだ云ってますけど、結局すきなんです。すきだから色々云うんです。
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ナチの人種政策の一機関だった「生の泉」をモチーフに、子供が犠牲になった人体実験や、カストラートのテーマをからめたミステリー。後半が退屈で残念。
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面白かったです。最初、ただの翻訳本の翻訳本?って感じだと思っていたんですが、一冊の本っていう設定を持った小説ってわけなんですね。『死の泉』のあとがきを読むと作中作なんだとやっと理解できますね。 視点が様々に変化していくのでついていくのが大変でした。そしてその量。文庫本クラスの文字...
面白かったです。最初、ただの翻訳本の翻訳本?って感じだと思っていたんですが、一冊の本っていう設定を持った小説ってわけなんですね。『死の泉』のあとがきを読むと作中作なんだとやっと理解できますね。 視点が様々に変化していくのでついていくのが大変でした。そしてその量。文庫本クラスの文字で二段組の厚さ3センチの文庫本。文庫版買わなくて良かったなって感じですねw 東野圭吾の『むかし僕が死んだ家』の最後のようなどんでん返しでした。非常に良かったです。
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かなり、わかりにくい。そして、かなり倒錯している。 「ナチズムは宗教以上に宗教なのだ。ユダヤは選ばれた民だとユダヤ教徒は言う。真に選ばれた民族は、アーリアンなのだ。新しい最高の人種による民族共同体を創造する意思。それが、フューラーによるナチズムだ。」(p.355)
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