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わたしを束ねないで の商品レビュー

4.3

12件のお客様レビュー

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わたしを束ねないで、…

わたしを束ねないで、の詩はホントにいい。わたしなんか見なくても朗読できるほどです。女性として読むべき。

文庫OFF

2024/08/21

たぶん学生時代に手に入れた童話屋詩文庫の一冊、今朝の新聞で新川和江さんの訃報を聞き、本棚から探し出してきた。教科書にも載っていた「わたしを束ねないで」がもちろん代表作だけれど、他の作品には何があったかな、と思って。 このアンソロジーは、冒頭に代表作を置き、前半は少女の四季、後半...

たぶん学生時代に手に入れた童話屋詩文庫の一冊、今朝の新聞で新川和江さんの訃報を聞き、本棚から探し出してきた。教科書にも載っていた「わたしを束ねないで」がもちろん代表作だけれど、他の作品には何があったかな、と思って。 このアンソロジーは、冒頭に代表作を置き、前半は少女の四季、後半は恋・愛を知り結婚し、母になり…といった女の一生をたどるような構成になっている。母になった喜びにあふれた詩にもひかれるが、わたしは「骨の隠し場所が……」がいちばん好きかもしれない。

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2024/01/23

読みながら泣きそうになってしまった。 つつましく、哀しく、切実で、とらえどころのないわたしたちの哀しみや願いのようななにか。 それがことばになっていると思った。これがほんとうの「詩」なんだろう。 表題作と「結婚」と「ふゆのさくら」が特にすき。

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2019/04/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

新川和江さんといえば、表題作の「わたしを束ねないで」が有名ですね。 1929年茨木県生まれの方です。 童話屋の田中和雄さんによると、このアンソロジーは、新川さんのいわば『女の一生』を念頭に編集されたそうです。 新川さんは女に生まれ、恋をし、妻となり、母になる、その折りその折に、女である自分をふくめ生きとし生けるものを讃えつづけたそうです。 時代を超えて女性に共感を呼ぶ素晴らしい詩ばかりだと思いました。 「わたしを束ねないで」 (前略) わたしを名づけないで 娘という名 妻という名 重々しい母という名でしつらえた座に 坐りきりにさせないでください わたしは風 りんごの木と 泉のありかを知っている風 わたしを区切らないで ,(コンマ)や・(ピリオド)いくつかの段落 そしておしまいに「さようなら」があったりする手紙のようには こまめにけりをつけないでください わたしは終わりのない文章 川と同じに はてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩 「あなたのパレット」 「千度呼べば」 「こおろぎは・・・」 「お話」 「地上の愛 より」 「ふゆのさくら」    などもとっても素敵でした。

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2017/05/03

詩でこんなに感激したのは初めて。わたしを束ねないで、もっと他人、婚姻、結婚、ふゆのさくら が好きです。さっき映画『ティファニーで朝食を』を観てたので、余計に、束ねる愛と翼を与える愛について考えてしまいました。図書館本ですが買ってもいいと思えるくらい。

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2013/06/17

老いて読めるように、いや、読む必要を感じたのが詩。ちゃんと歩くための杖のようで。ママヨさんが読み、立男があまり関心なく読み始めはまるパターン。それにしても、束ねないで…ってか。

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2013/01/24

新川和江さんの詩集。妻として、母として、女性としての柔らかさや、一人の人間としての想いが詰まっています。新川さんが30代のときに書いた詩もあり、同じ30代の女として、「言葉」をもっと大切に使いたいと思わせてくれました。

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2011/09/24

表題作「わたしを束ねないで」と、「ふゆのさくら」の切実さに胸を打たれます。傷つきやすさは宝物かもしれない、とさえ思わされます。 童話屋の詩集は読みやすくて装丁もかわいくて、いい作品がぎゅっと詰まっているので、詩を読む習慣がない方にも手にとりやすいですよ。

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2011/06/22

ついに、全ての作品の意味が分かる年になったみたいです。 何ものにもなれてないけど、こどもの頃には分からなかったことが分かるようになった。あとは、まだ想像で補わなきゃいけない「こどもを持った感覚」を、早く実感にしたい。 声に出して読んでいたら、朝も耳をすましてくれてたみたい。鳥の...

ついに、全ての作品の意味が分かる年になったみたいです。 何ものにもなれてないけど、こどもの頃には分からなかったことが分かるようになった。あとは、まだ想像で補わなきゃいけない「こどもを持った感覚」を、早く実感にしたい。 声に出して読んでいたら、朝も耳をすましてくれてたみたい。鳥の声すら聞こえず、明るくなっていました。泣きながら読み始めて、夜があけた。詩の力でしょうか、なんか感じる。

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2010/10/02

「わたしを束ねないで」より一部抜粋 『わたしを名付けないで 娘という名 妻という名 重々しい母という名でしつらえた座に 坐りきりにさせないでください わたしは風  りんごの木と泉のありかを知っている風 わたしを区切らないで , や . いくつかの段落 そしておしまいに「さよう...

「わたしを束ねないで」より一部抜粋 『わたしを名付けないで 娘という名 妻という名 重々しい母という名でしつらえた座に 坐りきりにさせないでください わたしは風  りんごの木と泉のありかを知っている風 わたしを区切らないで , や . いくつかの段落 そしておしまいに「さようなら」があったりする手紙のようには こまめにけりをつけないでください わたしは終りのない文章 川と同じにはてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩』 「女」というものの一生をとても的確に表現してくれている。 気持ちの代弁をしてもらった気分。 いつまでも、わたしは私、この詩のように生きてみたい。

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