空の色紙 の商品レビュー
医学物の中篇。重い…
医学物の中篇。重い内容で考えさせられました。一気に読めるとはいいがたいですが、中篇の割りにどっしりと読み応えありでした。
文庫OFF
精神科医の小野寺は、…
精神科医の小野寺は、殺人容疑者の精神鑑定を依頼されたが、実は彼自身も妻への屈折した嫉妬の感情を抱きつつ生きてきた。表題作をはじめ、デビュー作「頭蓋に立つ旗」など初期の医学もの中編3編を収録。
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知覧の特攻兵のことが描かれていると知って、読み始めた。人間の嫉妬心がテーマだ。医学専門用語が難しかったが、医学の世界も人間の世界だ、と感じた。
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中編3つ。一つは人間の嫉妬、一つは狂気、一つは空虚かな。人の心は清浄に保ち続けるのは難しいね…。感情とは良いものも悪いものも脳内で自然発生的に起こってしまうから扱いが大変。まぁ、発生したとしても口に出したり行動に出したりはコントロールできるのかもしれないが。
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帚木蓬生の初期作品3作を収めた本書は、時代背景もあり、鬱屈した、しかしなにか正義の上に立ち続けたいという複雑な意思を表明しつつ環境に流されてしまうもどかしさあるいは諦めが表現されている作品である。つまり、文学的であるというよりも著者の意図が前面に立ち、言いたいことは何かあることは...
帚木蓬生の初期作品3作を収めた本書は、時代背景もあり、鬱屈した、しかしなにか正義の上に立ち続けたいという複雑な意思を表明しつつ環境に流されてしまうもどかしさあるいは諦めが表現されている作品である。つまり、文学的であるというよりも著者の意図が前面に立ち、言いたいことは何かあることはわかるが、分かりにくいといったある意味それが若々しさなのかもしれん、と感じたのだ。(「つまり」になっていなようだが。) 表題作『空の色紙』は精神鑑定に携わる精神科医の視点から、精神鑑定の意義を問いかけていることとは別に精神的に病むほど思い込んでしまう男女関係の疑いの恐ろしさと、精神科医といえでもその状況にはまり込んでしまう危うさを描いている。題材としても独特で、その後に続く各著作の片りんを感じさせる。 『墟の連続切片』は当時の大学医学部における諸問題と学生運動を絡めた意欲作にも思えるが、いろいろな「書きたいことが」詰め込まされているようで、結局最も言いたいことは何だったのか?よくわからなかった。(作品名も自分ではタイプできなかった) 『頭蓋に立つ旗』は医師を育てる教官が、何故そのようなスタンスをとるのか過去や自身の経験を振り返っていく物語。学生運動との関係を混ぜつつ、真の思いが別のところにあることを文学的表現にチャレンジした作品という印象。チャレンジャブルな感じが好感を持てたが、多少最後はあっさりとしている。 いずれの作品もいわゆる帚木作品とは異なるものの、そこに至る道程を垣間見ることができてそれはそれで楽しめた。
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最初の作品を読んで"やはり帚木さん!"次を読んで"エッ?"、最後で"アリャリャ”という感じ。 空の色紙はなかなかです。第2次大戦が出てくるところも、ヒューマニスティックなところも、いかにも帚木さん。 しかしあとの2作はね。「頭...
最初の作品を読んで"やはり帚木さん!"次を読んで"エッ?"、最後で"アリャリャ”という感じ。 空の色紙はなかなかです。第2次大戦が出てくるところも、ヒューマニスティックなところも、いかにも帚木さん。 しかしあとの2作はね。「頭蓋に立つ旗」はデビュー作だそうですが、文章にやたらと力が入っている感じですし、何がテーマなのか判り難いし、最後に力尽きたようです。「墟の連続切片」はそこまででは有りませんが、やはり何か生硬な感じがします。 とは言え、「空の色紙」の良さに免じてこの評価です。
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精神科医の小野寺は、殺人容疑者の精神鑑定を依頼された。妻との関係を疑い、自分の息子を殺したというその男は、本当に狂気のさなかにあったのだろうか?小野寺は調査を進めながら心の動揺を覚える。実は彼自身も、ある事情のために妻への屈折した嫉妬の感情を抱きつつ生きてきたのだった―。表題作を...
精神科医の小野寺は、殺人容疑者の精神鑑定を依頼された。妻との関係を疑い、自分の息子を殺したというその男は、本当に狂気のさなかにあったのだろうか?小野寺は調査を進めながら心の動揺を覚える。実は彼自身も、ある事情のために妻への屈折した嫉妬の感情を抱きつつ生きてきたのだった―。表題作をはじめ、デビュー作「頭蓋に立つ旗」など初期の医学もの中編3編を収録。
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言い回しが古かったり、専門的な記述がすぎる部分はありますが、内容的には自分の知らない時代の異常な状態での心理状態や葛藤などが読めて興味深かったです。
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2014年5月14日読了。少々内容が古いけど、心の葛藤や矛盾さの表現が好きだった。最後まで読んで、はっと気づかされる気持ちの変化。結局、心が病んでいる人もそうでない人も、境界線はないのかもしれないと、この作者にはいつも思い知らされる。
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デビュー作を含めた医学もの中編3編。 戦争時代の話では、特攻隊が飛び立った場所の話や学生運動時代の話、解剖実習の具体的な話など興味深かった。 「良質の日本語で書き尽くした、面白くてためになる作品が、ひそかな目標である」あとがきより。
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