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閉鎖病棟 の商品レビュー

3.7

422件のお客様レビュー

  1. 5つ

    83

  2. 4つ

    151

  3. 3つ

    133

  4. 2つ

    27

  5. 1つ

    3

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2023/12/18

統合失調症の患者を第三者目線ではなくて当事者目線で描いてるのが新鮮。でも、それによって精神科病棟の人も珍しい人ではなく、自分と同じようにひとりの人として登場人物を受け入れられたきがした。

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2023/12/07

読んですぐは時代背景が予想より昔過ぎるのもあり、患者さん達にもなかなか入り込めず…でも読み進めるにつれて過去を知るにつれて、人を知るにつれて、応援したくなる気持ちが膨らむし、このまま穏やかに過ごして欲しいと願ってしまうほど入り込んでしまいました笑 素敵な人たちばかり。優しい人たち...

読んですぐは時代背景が予想より昔過ぎるのもあり、患者さん達にもなかなか入り込めず…でも読み進めるにつれて過去を知るにつれて、人を知るにつれて、応援したくなる気持ちが膨らむし、このまま穏やかに過ごして欲しいと願ってしまうほど入り込んでしまいました笑 素敵な人たちばかり。優しい人たちばかり。 チュウさんの詩も好きでした。 最後の最後はほんとに泣けました。 どうか、この物語のみんなが、穏やかな毎日を過ごせますようにと願ってしまうラストでした。

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2023/12/05

家族や世間から疎まれ隔絶され、病院の中に“閉鎖”された患者同士の、日常でのささやかなやりとりや、季節の移ろいを感じる行事。様々な出会いや別れの中で育まれるのは、家族と同じくらいに確かな絆だと感じた。 誰かの生きる支えになっている

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2023/10/12

看護師をしていることもあって 医療に関連した映画やドラマをよく観る。 今回も『精神科病院』というキーワードから 手に取った本であり観た映画。 看護師の勉強をするまでは精神科って かけ離れた領域のように感じてたし 精神科で働かない限り関係ないと思ってた。 でも実際はそんなことない...

看護師をしていることもあって 医療に関連した映画やドラマをよく観る。 今回も『精神科病院』というキーワードから 手に取った本であり観た映画。 看護師の勉強をするまでは精神科って かけ離れた領域のように感じてたし 精神科で働かない限り関係ないと思ってた。 でも実際はそんなことない。 精神疾患は誰にでも可能性があるし どこで看護師してても無関係なことはない。 もしかしたら自分自身のことかもしれないし 家族や友人など身近なひとのことかもしれない。 だからどんな人も他人事ではないと思う。 そして精神科って知ろうとしないと マイナスなイメージを持つことが多く 正しい知識がなくて偏見が生まれている。 精神疾患=隔離しよう という流れは日本でもあった。 正しい知識と適切な治療があれば 時間はかかるかもしれないけど 社会復帰することは可能。 不必要な入院を減らそうとする流れはある。 だけど他の国に目を向けてみると 日本の精神科入院ベッド数はまだまだ多い。 本当は入院が必要ない人が 環境が整わないとかタイミングを逃したとかで 入院を継続せざるを得ないということだと思う。 偏見ではなく正しい知識を持って そっと手を差し伸べられる人が増えるといいな。 読んだ本は記録してたけど、 これからは観た映画とかも記録していこうと思います。 〈映画キャスト〉 梶木秀丸▷笑福亭鶴瓶さん 塚本中弥▷綾野剛さん 島崎由紀▷小松菜奈さん 丸井昭八▷坂東龍汰さん キモ姉▷平岩紙さん ムラカミ▷綾田俊樹さん ダビンチ▷森下能幸さん ハカセ▷水澤紳吾さん テッポー▷駒木根隆介さん フーさん▷大窪人衛さん オフデちゃん▷北村早樹子さん おジギ婆さん▷大方斐紗子さん ドウさん▷村木仁さん 島﨑佳代▷片岡礼子さん 島﨑伸夫▷山中崇さん 塚本富子▷根岸季衣さん 酒井▷ベンガルさん 大谷▷高橋和也さん 石田サナエ▷木野花さん 重宗▷渋川清彦さん 井波▷小林聡美さん

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2023/07/27

映画の原作だと知り購入。 ただ思っていた時代背景などが違う上に、精神疾患に対して理解がない時代でもあり、言葉に戸惑って、読むのを辞めようかと思ってしまった。 でも山本周五郎賞を受賞しているとあったので、最後まで読み進めてみた。 精神疾患に理解が得られない時代。 常識から外れると...

映画の原作だと知り購入。 ただ思っていた時代背景などが違う上に、精神疾患に対して理解がない時代でもあり、言葉に戸惑って、読むのを辞めようかと思ってしまった。 でも山本周五郎賞を受賞しているとあったので、最後まで読み進めてみた。 精神疾患に理解が得られない時代。 常識から外れると、おかしい、とされる時代。 個性だと認めてもらうことはもちろんなく、家族からさえ疎まれる人たち。 だけど、純粋に人を想いやれるのは、常識内にいるとされる人ではなく、この病棟にいる人たちではないのかな?と思ってしまう。 現代で心を病む人は増えていると聞く。 生きる意味を探している人も多い。 弱くても、存在が薄くても、常識的でなくても、お互いに支えあえる存在があれば、生きる意味も生まれる気がした。 読み進めて良かったと思う。

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2023/05/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カバー裏の内容紹介を読んで、ミステリ?と思ってしまったけれど、この本はミステリではありませんでした。 一体いつの時代の話なのだろうと思うくらい、テクノロジーとは無縁の人々。 「普通」ではないと言われ、「普通」の人たちから隔離され、それでも明るく温かく時に寂しく日々を送る。 ストーリーはもちろんあるのだけど、大事なのはそこではない。 彼ら患者が発病する前の生活、今の暮らし、そしてこれからのこと。 作中で主人公のチュウさんが貰う手紙にこう書いてある。 ”病院はついの棲み家ではありません。渡りに疲れた鳥たちが羽を休める杜(もり)でしかないのです。病院で死に鳥になってはいけません。いずれ翔び発って自分の巣に帰って欲しいのです。” 多分二度とシャバに出ることはないであろう大切な友人からの手紙。 これが作者の言いたかったことなのではないだろうか。 「メンヘラ」という薄っぺらいレッテルを貼ってわかった気になってはいけない。 人の尊厳ということを互いに尊重し合える社会であればいいと思う。 心や体が疲れたり病んだりしている時も。 読み終わってしばらくは胸がいっぱいで、とても感動したのだけれど、一つだけよくわからない点が。 不登校の女子中学生の島崎さんが、どうしてこんなに精神病院の入院患者であるチュウさんや秀丸さんや昭八ちゃんという3人のおじいさんたちと深い交流を持つことになったのか。 病院で開かれている陶芸教室がきっかけだったとしても、他にも女性患者もいたと思うのだけど、なぜ彼らに特別深い絆が生まれたのか。 ちょっとわからなかった。

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2024/02/21

感想が難しいなぁ。 患者が正確な描写なのかはわからない。 描かれているのは閉鎖されてはいない病棟にいる人たちなんですよね。 社会から一定隔離された人という意味では閉鎖空間なのかもだけど外に出る自由もあるので色々あっても割とマトモな人達が紡ぐ物語。 マトモだと感じることを偏見が減る...

感想が難しいなぁ。 患者が正確な描写なのかはわからない。 描かれているのは閉鎖されてはいない病棟にいる人たちなんですよね。 社会から一定隔離された人という意味では閉鎖空間なのかもだけど外に出る自由もあるので色々あっても割とマトモな人達が紡ぐ物語。 マトモだと感じることを偏見が減るとなるかはわからない。語り視点の語る内容が狂っていては話として成立しませんもんね。 だとすると『ドグラ・マグラ』みたいになるんじゃないななぁ。 とかあるんですが、お話としてトータルの読後感は悪くありません。 人の再起を応援したくなるいい作品です。

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2023/03/02

読み終わって何故かジーンときました。ただ生きることにひたむきな人々、つい偏見の眼で見てしまいがちな自分が如何に身勝手であったのかを気付かせてくれました。

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2023/04/24

著者の作品、ブクログ登録は2冊目になります。 本作を読んだのは2011年になります。 著者、帚木蓬生さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 ---引用開始 帚木 蓬生(ははきぎ ほうせい、1947年 -)は、日本の小説家、精神科医。 ペ...

著者の作品、ブクログ登録は2冊目になります。 本作を読んだのは2011年になります。 著者、帚木蓬生さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 ---引用開始 帚木 蓬生(ははきぎ ほうせい、1947年 -)は、日本の小説家、精神科医。 ペンネームは、『源氏物語』五十四帖の巻名「帚木(ははきぎ)」と「蓬生(よもぎう)」から。本名は森山 成彬(もりやま なりあきら)。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。その日常を破ったのは、ある殺人事件だった…。彼を犯行へと駆り立てたものは何か?その理由を知る者たちは-。現役精神科医の作者が、病院の内部を患者の視点から描く。淡々としつつ優しさに溢れる語り口、感涙を誘う結末が絶賛を浴びた。山本周五郎賞受賞作。 ---引用終了 ●2023年4月24日、追記。 登場人物は、 ・秀丸さん ・チュウさん ・昭八ちゃん ・敬吾さん ・島崎さん

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2022/12/02

精神科病院の患者たちの日常と、なぜ心を病むことになったのか、数名の患者の過去が描かれていた。心の病気を抱えながらもお互いを思いやり、足りないところを補い合いながら入院生活を送っていたチュウさんたちの病院に薬物中毒の男重宗が入院し、静かな生活が脅かされていく……ついには通院患者の女...

精神科病院の患者たちの日常と、なぜ心を病むことになったのか、数名の患者の過去が描かれていた。心の病気を抱えながらもお互いを思いやり、足りないところを補い合いながら入院生活を送っていたチュウさんたちの病院に薬物中毒の男重宗が入院し、静かな生活が脅かされていく……ついには通院患者の女子中学生を重宗が陵辱した事件をきっかけに殺人事件まで起こってしまう。 精神を病み、病気と闘うことばかりでなく、家族や親族がらも疎まれ社会から隔絶された孤独とも闘う入院患者たち。社会的な弱者であっても、自分よりも弱いものを守ろうとするその姿はとても心を温かくしてくれた。 時代設定が戦後間もないころなので、病院のシステムとか、精神病患者に対する世間の捉え方も現代とはだいぶ違っていた。でも、自分たちと違うものは目の届かないところに閉じ込めてしまえばいい、というチュウさんの妹夫婦のような考えは今もあるなぁと、思った。かといって、精神病患者が無差別に殺人を犯し精神鑑定で無罪となると、怖い…と感じてしまうのも事実。 要するに病気をみてその人を判断するのではなく、その人一人一人を見て判断することが大切なんだな、と思った。

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