奇跡の人 の商品レビュー
交通事故により記憶を失った男の話。 “空白の時間に埋もれたもう一人の自分を探す”なんだか哲学的だね。 本の内容とは全く関係ないけど、自分を見失った人々が多いこの世の中で、「自分探し」という言葉がやたら流行っているが、簡単に見つかるようならそんなもん犬のえさにもならん。壁に当たっ...
交通事故により記憶を失った男の話。 “空白の時間に埋もれたもう一人の自分を探す”なんだか哲学的だね。 本の内容とは全く関係ないけど、自分を見失った人々が多いこの世の中で、「自分探し」という言葉がやたら流行っているが、簡単に見つかるようならそんなもん犬のえさにもならん。壁に当たって、苦悩して一つずつ乗り越えて見えてくる姿こそが自分であり、それこそが人生だとふと考えた。
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最初は社会に出て上手く生きていくまでを描いたヒューマンドキュメンタリーみたいな話かと思ったら・・・主人公がちょっと性急すぎますが最後の締め方とか、なるほどと思いました。
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年に何回か、本を読み出し、止まらなくなって深夜に読み終えることがある。その後は読後の興奮で眠れない。昨晩はそんな夜だった。この筆者は実にきちんと調べて筆をとっていると思う。だからこうして読み込める。最後のシーンが少し急ぎすぎたのが残念。
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記憶を喪失してしまい、新たな人生を歩みだそうとしても、何処かで必ず過去の自分と向き合うことになる。それが自分の望む人物像なのか?それとも… 記憶喪失と軽度の知的退行を起している主人公が体力、知力の回復ともに周りのみんなが自分の過去を隠していることに気付き、自分の過去探しをするこ...
記憶を喪失してしまい、新たな人生を歩みだそうとしても、何処かで必ず過去の自分と向き合うことになる。それが自分の望む人物像なのか?それとも… 記憶喪失と軽度の知的退行を起している主人公が体力、知力の回復ともに周りのみんなが自分の過去を隠していることに気付き、自分の過去探しをすることを決意する。 感動はしなかったが、面白い本だと思った。
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この本はじっくりと読みました。最初からひかれるものがあって、ずっと夢中で読んでいたんだけど、最後の方は思っていなかった展開になってびっくりしました。
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圧倒的な人間愛にあふれた生命の鼓動。 交通事故。八年間にわたる入院生活。 そして、全てを包み込んでくれた母の死。 幾多の苦難を乗りこえて、克巳はゼロから出発する。 空白の時間に埋もれたもう一人の自分を探すために。 新生面を切り拓いた待望の特別書き下ろし最新作! ...
圧倒的な人間愛にあふれた生命の鼓動。 交通事故。八年間にわたる入院生活。 そして、全てを包み込んでくれた母の死。 幾多の苦難を乗りこえて、克巳はゼロから出発する。 空白の時間に埋もれたもう一人の自分を探すために。 新生面を切り拓いた待望の特別書き下ろし最新作! (帯より) 自分が間違いなく自分であると確信するためには、自分を取り巻く人々への揺るぎない信頼が不可欠なものなのだと、痛切に思った。 自分がただ一人そこに存在しても、それだけでは自分として成り立っていないのだと。 交通事故で絶望的な怪我を追い、奇跡的に生還したにもかかわらず、事故以前の記憶がまるっきり失われ――それは、その時点で一度死に、新たに生まれ変わったような状態だった――自分が本当は誰なのかを追い求める克巳を止めることは誰にもできないのだ。 事故以前の自分と、現在ある自分との板ばさみになって悩む彼を見ていると、そうまでして知る必要があるのか、と切なくなるが、周囲の態度に疑いを抱いてしまった彼は、突き進むしかなかったのだろう。 「奇跡の人」と呼ばれた彼は、最後にはもう一度「奇跡の人」と呼ばれる日のために闘うことになる。 それはしあわせなのだろうか。この物語で誰がしあわせになったのだろうか。
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ミステリ作家の彼にしては異色作。記録喪失と知的後退の障害を持ってしまった主人公の過去探し。「アルジャーノン」の影響もろうけではあるが、それでも独自のメッセージもあり、よく出来ていると思う。
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