いまひとたびの の商品レビュー
はじめて手に取ったのは10年ほど前。タイトルと表紙のブルーにひかれて買いました。 そして思いがけず、とてもこころに残る作品たちでした。 私が一番スキなのは「七年のち」ですが、他のどの作品もしみじみとすばらしいと思います。 若いときに読んでも心に何かを残してくれた小説。今読めばさら...
はじめて手に取ったのは10年ほど前。タイトルと表紙のブルーにひかれて買いました。 そして思いがけず、とてもこころに残る作品たちでした。 私が一番スキなのは「七年のち」ですが、他のどの作品もしみじみとすばらしいと思います。 若いときに読んでも心に何かを残してくれた小説。今読めばさらに強く、そして優しくこころにしみてくる気がします。
Posted by
この作品で、冒険小説を書いていた頃から定評のあった心の機微と中年男性の視線の描写を掘り下げている。過剰な物語や非日常を描いてはおらず、あくまで社会の中で生きる普通の男性の日常を切り取るだけだ。だから最初は地味に感じるし物語の世界にはいるまで時間がかかる。しかし、それを補って有り余...
この作品で、冒険小説を書いていた頃から定評のあった心の機微と中年男性の視線の描写を掘り下げている。過剰な物語や非日常を描いてはおらず、あくまで社会の中で生きる普通の男性の日常を切り取るだけだ。だから最初は地味に感じるし物語の世界にはいるまで時間がかかる。しかし、それを補って有り余るほど・・・でもないかも知れんが、人の思いやりと穏やかな諦観、山や川、森などの自然を大事に扱った世界観を楽しめる 相変わらず主人公の年齢設定が高すぎてアレだが、主人公の日常への目配りや捉え方のバランスが良い。ただ、病気を絡めすぎではないかと思ったが、想定している読者層には身近で共感できる話題なんだろう。短編集だからかもしれないが、余分な情報を抑えて心の機微に焦点を絞っているように見受けられる
Posted by