翼 の商品レビュー
ニューヨークにいる日本人真冬の話。日本人でありながらアメリカ育ちのアイデンティティでの苦しみ、母からの呪いの言葉に囚われていた彼女がなんとか生きていこうとする。同じく白人とナバホのアイデンティティに苦しんできた人等と心を通わせる。幸せに育った人には、そうでない人のことは、どんなに...
ニューヨークにいる日本人真冬の話。日本人でありながらアメリカ育ちのアイデンティティでの苦しみ、母からの呪いの言葉に囚われていた彼女がなんとか生きていこうとする。同じく白人とナバホのアイデンティティに苦しんできた人等と心を通わせる。幸せに育った人には、そうでない人のことは、どんなに愛していても、どうやっても理解できない、精一杯想像するだけだ。個人的に馴染みあるアメリカが舞台であることもあり、とても面白かった。
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これくらいの重みのある物語は大好物。 やっぱり村山さんはいいなぁ、そんでもって 情景描写が素晴らしい、この方が書いた場所は行きたくなってしまう。 後半から真冬の葛藤とネイティブアメリカンと白人のハーフのブルースの 少しずつ共感し、心を通わせていく感じもせつなくていいし ティムとの...
これくらいの重みのある物語は大好物。 やっぱり村山さんはいいなぁ、そんでもって 情景描写が素晴らしい、この方が書いた場所は行きたくなってしまう。 後半から真冬の葛藤とネイティブアメリカンと白人のハーフのブルースの 少しずつ共感し、心を通わせていく感じもせつなくていいし ティムとの3人でいる微笑ましい関係も心温まる。 悲しい別れもあったけど、ラストもよかったし大満足の一冊でした。
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私としてはあまり納得がいかない。ひとつ言えるのは、書き手と主人公が「オンナ」だったなあ、ということ。こういう人は、ホントにリアルにいる。
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読んでいるあいだ、真冬(マフィ)が常にわたしのなかにいた。 真冬のいる世界に、わたしもいるような気がしていた。 わるいことが起こって、 ひとつでも心が壊れそうになっているのに 続けて起こることがある。 続けばどう立ち上がればいいのかすら忘れかける。 そんなとき糧になる存在(もの...
読んでいるあいだ、真冬(マフィ)が常にわたしのなかにいた。 真冬のいる世界に、わたしもいるような気がしていた。 わるいことが起こって、 ひとつでも心が壊れそうになっているのに 続けて起こることがある。 続けばどう立ち上がればいいのかすら忘れかける。 そんなとき糧になる存在(ものでもひとでも)の有無は 明日の朝日の明るさを確実に変える。 真冬はもちろんひとりで立ち上がったのではないけれど とても立派だ。 ・・・・・・最後まで本当に立派だった。 「くたびれた?」と真冬がまだ小さいティムに訊くと ティムは「くたびれた」の意味がわからなかった。 真冬が説明すると、ティムは真冬の額に自分の額をつける。 何してるのと訊く真冬に「元気わけてんの」というティム。 そのくだりがとても好きだ。
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かなり前にイイという評判は耳にしていたが‥スッゴく平たく感じたのは真冬の成長記。良くも悪しくも。最近村山由佳を続けて読み過ぎたかなぁ。つまらなくは無いんだけどスラスラページが進む程には面白く無かった。ちょっと離れようかな‥
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人種差別(主にインディアン)をテーマに壮大なスケールで描き上げた長編大作。ニューヨークからアリゾナまでアメリカ大陸を横断。度重なる不幸を背負いながらも、成長していく日本人女性。ナヴァホ・インディアンの伝統や言い伝えなど、とても興味深かった。生きるとは…、幸せとは…、そして、愛とは...
人種差別(主にインディアン)をテーマに壮大なスケールで描き上げた長編大作。ニューヨークからアリゾナまでアメリカ大陸を横断。度重なる不幸を背負いながらも、成長していく日本人女性。ナヴァホ・インディアンの伝統や言い伝えなど、とても興味深かった。生きるとは…、幸せとは…、そして、愛とは…、読後感はすっきり。
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* アメリカの歴史 国が発見されたところから考えるとそれは日本の方が長いのかもしれないけれど 「アメリカ」の歴史が始まるより前からそれは始まっていて 深く深く、息づいていた 教科書には載っていないこと 今も生き残っているインディアンはどんな生活をしているのか 私たちが学ぶのはほんの上辺だけの事で もっと深く知りたい そう思っても全てを調べるのには時間が足りなすぎる たった1行に集約されてしまう歴史だってある そんなことを教えてくれる本でした
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『天使の卵』で有名な著者の作品。とてもボリュームがありますが、けっこう一気読み。 アリゾナが舞台のある日本人女性と彼女の恋人・その家族の話。この作品を読んでアメリカインディアンやインディアンジュエリーに興味を持ちました。 哀しくてでも自由な作品。忘れられない1冊です。
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※このレビューにはネタバレを含みます
真冬は幼少の頃のトラウマから逃れたい一心でニューヨークへ留学して5年になる。その間に大学講師のラリーと親しくなりプロポーズされるがなかなか受け入れられない。母親からの虐待に遭い幼い頃から親の愛情を受けてこなかったせいで彼女自身を恋愛に臆病にさせていた。しかも学校では名前が珍しいからといじめの標的にされ、真冬はもう自分が日本人であることすら棄てる気持ちでニューヨークへきたのだった。ラリーの包容力で頑なな真冬の心が溶け結婚を決意したが幸せに満ちたはずの挙式当日悲劇は起こる。そして真冬はニューヨークの喧騒を離れラリーの故郷アリゾナへ。 そこでネイティブ・アメリカンの生活習慣や思想に触れることで真冬の中に新しい何かが目覚めてゆく。 ほとんど序盤のところで真冬は幸せの絶頂から奈落の底に突き落とされる。こんなにも不幸な人っているのか?あまりに悲しい。真冬は母親から「お前は疫病神だ、周りの人間を不幸にする!」といわれ続け育った。自分が不幸だと思い込んで本当に不幸を呼び寄せてしまう・・・ということって結構ある気がする。 やはりなんといっても感動の場面はネイティブアメリカン(ナヴァホ)の思想に真冬が触れる部分だろう。 当たり前のことだけども案外気が付かない事実をとても飾らない言葉で表現されているだけに心に残る、老人の言葉だ (↓ネタバレに繋がるかもしれないのでご注意ください) 「この世界には昼もあれば夜もある。どちらがいいとは言えないし、どちらも必要なのだ。愛することと、憎むことも同じだよ。どれもどちらか一方だけというわけにはいかない。どちらかを手に入れれば、もう片方も付いてくる。だがそれ自体は悪い事ではない。すべて均衡(バランス)の問題なのだから」 ナヴァホの老人が言う一言一言に真冬は諭され、穏やかな気持ちになってゆく。 それで終わるのかと思っていたらラリーの家族とのいざこざから人間の脆さや汚い部分が露見した事件が発生しちょっとしたミステリーっぽいハラハラ場面があるがその部分が、余計に真冬をネイティブアメリカンの生活習慣に傾倒せることになる。ネイティブアメリカンと白人との混血、ブルースと真冬、そしてラリーの息子ティム、この3人の周りからは分からない彼らだけがかもし出す空気のようなものがなんとも言えず良かった。 読後の一番の印象は村山氏の描写力がすごいのか壮大なアリゾナの風景が読んでいて想像できて綺麗な話だなと思った。行ったこともないのにアリゾナの青空の青とグランドキャニオンのごつごつとした岩山の風景のコントラストがキレイ~と勝手に妄想していた(笑)。この作品は文句なしの★5つでしょう!
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読後感、良いです!!愛って少しずつしか養えないものなのかな。自分の中で決着つけないと次に進めないってところに至極共感。
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