若山牧水歌集(05) の商品レビュー
ああ接吻海そのままに日は行かず鳥翔ひながら死せ果てよいま 春の海のみどりうるみぬあめつちに君が髪の香満ちわたる見ゆ 御ひとみは海にむかへり相むかふわれは夢かも御ひとみを見る 雪ふれり暗きこころの片かはにほのあかりさしものうきゆふべ なにゆゑに旅に出づるやなにゆゑに旅に出づるや何故...
ああ接吻海そのままに日は行かず鳥翔ひながら死せ果てよいま 春の海のみどりうるみぬあめつちに君が髪の香満ちわたる見ゆ 御ひとみは海にむかへり相むかふわれは夢かも御ひとみを見る 雪ふれり暗きこころの片かはにほのあかりさしものうきゆふべ なにゆゑに旅に出づるやなにゆゑに旅に出づるや何故に旅に かへるさや酒の飲みたくなりゆくをぢっとはぐくみ居るよ電車に とりとめて病めりともなく楢の葉のまばらに染まるこころなるらむ ましぐらに浪にとび入り鰭あをき魚とならむと心はやるも 若竹の伸びゆく夏のしののめのすがすがしさに君はおはしき 汝は芹つめわれは野蒜を摘まましとむきむきにしてあさる枯原 いそいそとよろこぶ妻に従ひて夜半の桜を今日見つるかも 汐かむりほほけたれどもたけながのこの子が髪は生きて光れり うらうらと照れる光にけぶりあひて咲きしづもれる山ざくら花 花も葉も光りしめらひわれの上に笑みかたむける山ざくら花 たぎち落つる真白き水のくるめきのそこひ青めり春の日なたに 燃えたたむ焔のきほひ内に見えて燃ゆとはしつつ燃えぬ炭の火 燠の根にありとしもなきあはつけき青き焔のありて動ける 妻が眼を盗みて飲める酒なれば惶て飲みこせ鼻ゆこぼしつ
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