現代社会の理論 の商品レビュー
見田宗介(1937-)。専攻は現代社会論、比較社会学、文化の社会学。 目次(抜粋): はじめに 一 情報化/消費化社会の展開 自立システムの形成 二 環境の臨界/資源の臨界 現代社会の「限界問題」Ⅰ 三 南の貧困/北の貧困 現代社会の「限界問題」Ⅱ 四 情報化/消費化社会の転回...
見田宗介(1937-)。専攻は現代社会論、比較社会学、文化の社会学。 目次(抜粋): はじめに 一 情報化/消費化社会の展開 自立システムの形成 二 環境の臨界/資源の臨界 現代社会の「限界問題」Ⅰ 三 南の貧困/北の貧困 現代社会の「限界問題」Ⅱ 四 情報化/消費化社会の転回 自立システムの透徹 参考文献 おわりに 188㌻。1996年、岩波書店、定価700円(2003年第19刷、税別)。
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前にボードリヤールを読んでいたので、はぁはぁこれは消費社会と文明のお話ね、と理解した。 前半はなんだかよくわからない自己満足的な文章が続くが、中盤の環境に関する話以降は比較的読みやすい。 なんか読後感としては、ボードリヤールとバタイユを読みなさいってことかなと。
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社会学の教科書とは思えないほどに読みやすい。文学作品のような文章の読みやすさ。 ただ、読みやすさのあまりゼミで利用するには私には使いにくかった。 納得して読み進められるのに水のようにするする入ってくるので1度読んだだけであれば読み終わったあれで「あれ、論点って何だっけ」となってし...
社会学の教科書とは思えないほどに読みやすい。文学作品のような文章の読みやすさ。 ただ、読みやすさのあまりゼミで利用するには私には使いにくかった。 納得して読み進められるのに水のようにするする入ってくるので1度読んだだけであれば読み終わったあれで「あれ、論点って何だっけ」となってしまうことがある。 しっかり悩んで読むとするすると読んで感じるよりも難しいことを言っている場面もある。
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消費社会のシステムについて考察している本。十五年ほど前の本なのだが、当時さぞホットだったであろうと、思われる話題が多い。情報社会の語り方が今とは大分違う。エコロジーと消費社会の問題について書かれている所を読んで、ウィーアーザワールドを思い出した。この辺を読んでて、私が小学生だった...
消費社会のシステムについて考察している本。十五年ほど前の本なのだが、当時さぞホットだったであろうと、思われる話題が多い。情報社会の語り方が今とは大分違う。エコロジーと消費社会の問題について書かれている所を読んで、ウィーアーザワールドを思い出した。この辺を読んでて、私が小学生だった頃、このような問題についてよく考えていたなあと懐かしくもなった。ちょっとませてた笑(* ´ ∀` )
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勉強になりました。 特に貨幣経済のなかに組み入れられてしまったために貧困になってしまうというのは発見でした。 しかし、言葉遣いをもう少し平易にしていただけなかったのだろうか・・・。
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初版から16年という期間は、現代社会を考えるうえではあまりにも長い。 リーマン・ショックが無いのは当然のこととして、9.11もなければイラク戦争もない。 ITで言えばWindows95が出て、ようやくインターネットという言葉をみんなが知りだした時代。 もちろん、現代にも通じる...
初版から16年という期間は、現代社会を考えるうえではあまりにも長い。 リーマン・ショックが無いのは当然のこととして、9.11もなければイラク戦争もない。 ITで言えばWindows95が出て、ようやくインターネットという言葉をみんなが知りだした時代。 もちろん、現代にも通じる内容は数多くある。 あるものの、一つ一つの例示や前提条件がどうしたって古臭さを感じざるを得ない。 干支がひとまわりちょっとするだけであらゆるものが古くなってしまうこのスピード感、これはこれで現代社会っぽい。
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学部生時代に手にして、途中まで読んでほっぽりだしてしまっていた。 部屋の整理をしたら久々に目にしたので、再読してみたら、当時とは違って読み終えられた。 少しは成長したのだろうか。 四(章?)の、情報のコンセプトの二つの位相という件がよくわからなかった。 何を言わんとしているのか、また寝かせた後に再読したほうがよさそうだ。 自分が成長していることを期待して。 全体を通して、ヴィジョンを提示するというスタンスではなく、軌跡をなるべくコンパクトに理論的にパッケージングするというスタンス。 初版1996年からもう15年程経過しているけれど、そこで語られていることは、今にも相当に当てはまる。 それだけ汎用性の高い理論化だったということの証左であり、かつそれだけ当時から現在に至るまでのわたしたちの社会がよくもわるくも変わっていないということの象徴でもあるのかもしれない。 とりわけ、ここで論じられている水俣病に関する件や、世界的な貧困に関する件は、今の日本社会が抱える「見切り発車であとはどうにかなるんじゃない」的な空気に符合する部分が多分にあるように感じられた。 津田大介氏がどこかで述べていた気がするが、古典と呼ばれるものは、現代にその思想を投影して読んでみることに意味がある(私の曲解かもしれないが)とのこと。 本書が「古典」と呼ばれるほどにtest of timeを経てきたかはわからないが、15年前の思想・理論を現代に援用して読み進められたのが、非常に好印象。
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消費社会の問題とその打開、それらをわかりやすく解説してくれる良書だと思います。 ただ単に問題提起だけにとどまらず、それの解決にも触れているところが共感を持ちます(不十分なのかもしれませんが) 現状は情報化社会へと移りつつありますが、それが何を目指していくべきかなどを考える際にも...
消費社会の問題とその打開、それらをわかりやすく解説してくれる良書だと思います。 ただ単に問題提起だけにとどまらず、それの解決にも触れているところが共感を持ちます(不十分なのかもしれませんが) 現状は情報化社会へと移りつつありますが、それが何を目指していくべきかなどを考える際にも出発点となるのではないでしょうか。
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貨幣、人口問題、福祉についての考察などは深く唸らされた。が、本書が本当の意味で、公害などの外部経済的な問題や南北問題をのりこえて、自由主義に価値を置きつつ、文明論的な転回をはかるのならば、まだ、説得力に乏しいと思われる。著者が後書きで予定しているような続刊の刊行が待たれる。
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[ 内容 ] 「ゆたかな社会」のダイナミズムと魅力の根拠とは何か。 同時に、この社会の現在ある形が生み出す、環境と資源の限界、「世界の半分」の貧困といった課題をどう克服するか。 現代社会の「光」と「闇」を、一貫した理論の展開で把握しながら、情報と消費の概念の透徹を通して、“自由な社会”の可能性を開く。 社会学最新の基本書。 [ 目次 ] 1 情報化/消費化社会の展開―自立システムの形成(新しい蜜蜂の寓話―管理システム/消費のシステム デザインと広告とモード―情報化としての消費化 ほか) 2 環境の臨界/資源の臨界―現代社会の「限界問題」1(『沈黙の春』 水俣 ほか) 3 南の貧困/北の貧困―現代社会の「限界問題」2(限界の転移。遠隔化/不可視化の機制 「豊かな社会」がつくりだす飢え ほか) 4 情報化/消費化社会の転回―自立システムの透徹(「それでも最も魅力的な社会」? 消費のコンセプトの二つの位相 ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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