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千尋の闇(下) の商品レビュー

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19件のお客様レビュー

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ストラフォードの半生…

ストラフォードの半生に驚嘆し魅了されました。あとから振り返ると非常に複雑な内容ですがそれ読ませる筆者の力量と翻訳者に拍手です。真実を知ることについて葛藤する主人公に共感します。

文庫OFF

青年政治家ストラフォ…

青年政治家ストラフォードの回顧録を手がかりに、彼の失脚の謎に迫るマーチンを描く。

文庫OFF

2023/09/03

下巻ではエドウィン失脚時の謎がどどどと現れる。1909年にエドウィンが結婚しようとしたころの政局、婦人参政権運動、政治をうまく取り入れ、裏側での権謀術数を描く。そして露知らぬエドウィン。時の流れとして第一次世界大戦、第二次世界大戦、戦後はエドウィンの実家がナショナルトラストに遺贈...

下巻ではエドウィン失脚時の謎がどどどと現れる。1909年にエドウィンが結婚しようとしたころの政局、婦人参政権運動、政治をうまく取り入れ、裏側での権謀術数を描く。そして露知らぬエドウィン。時の流れとして第一次世界大戦、第二次世界大戦、戦後はエドウィンの実家がナショナルトラストに遺贈され、また実家の人々の悲劇を織り込む。 エドウィンは罠にはまったわけだたが、悪いのはやっぱり仕掛けたやつだよなあ。仕掛人はワルをまきちらしていた、という印象。 終盤になってちょっとだれた。 エドウィンは第一次世界大戦で塹壕の中にいたが、そこで敵とクリスマスの歌を歌った、などと出てきたり、パブでは林檎酒が出されていたり、映画「戦場のアリア」や本「苦い林檎酒」を読んでいたので、おっとなった。 1986発表 イギリス 1996.10.18初版 図書館

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2022/04/05

仕事にはお弁当を作ってもらっているのです 無論奥さまに 感謝です 健康に配慮して野菜もたくさん入れてくれるのでほんとに感謝です 感謝はしていますが 私は弁当のおかず茶色最強説を唱える一派の構成員なのです(俗に言うチャイーロ派) なので茶色多めでお願いしたいのです むしろご飯も炊...

仕事にはお弁当を作ってもらっているのです 無論奥さまに 感謝です 健康に配慮して野菜もたくさん入れてくれるのでほんとに感謝です 感謝はしていますが 私は弁当のおかず茶色最強説を唱える一派の構成員なのです(俗に言うチャイーロ派) なので茶色多めでお願いしたいのです むしろご飯も炊き込みご飯とかで茶色一色でお願いしたい はい、作ってもらう身で勝手なこと言ってますね 理想ですよ、あくまで理想は 蓋を開けたら『茶色の国』なんちて さて『千尋(ちいろ)の闇』です いや〜面白かったです 実は読んだことあったんですが (途中で思い出した) 読んで良かったです 読み返すきっかけをくれた土瓶さんとhiromida2さんにあらためて感謝ですね 巻末の解説にもちらりとありましたがこの作品のキーワードは「変化」だと思います あらゆることが次々と「変化」していくので読み手を飽きさせない 味方と思っていた人が敵だったり、敵と思っていた人がやっぱり敵だったり(敵だらけやないか!) 真実と思われたことが次のページでは嘘と判明したり そして過去さえもくるくると表と裏を変えてきます そしてそして最後にはただの優柔不断の女好きだとしか思えなかった主人公の身に起こる大きな「変化」とともに物語は終わりを迎えます この終わり方、自分は好きです それからこの物語をミステリーとして読むと面白さ半減かもしれません まあそもそもそういったカテゴライズにあまり意味を求めてもいけないような気もしますが ミステリー(謎解き)という形態にこだわらずに読むのを是非お勧めしたい! そしてめちゃめちゃ古いですが是非とも沢山の人に読んでほしいです! ほしいです!!(卒業式か!)

Posted byブクログ

2021/09/10

2021/9/9読了。ロバート・ゴダートの初期作品。 20世紀初頭にイギリスの政界で失脚した若き政治家ストラドフォード。その回顧録を入り口に、彼の転落の事情を探る元歴史教師マーチンの物語だ。ここに描かれるのはストラドフォードの失意に終わった人生だが、決して後味の悪い、救いのない物...

2021/9/9読了。ロバート・ゴダートの初期作品。 20世紀初頭にイギリスの政界で失脚した若き政治家ストラドフォード。その回顧録を入り口に、彼の転落の事情を探る元歴史教師マーチンの物語だ。ここに描かれるのはストラドフォードの失意に終わった人生だが、決して後味の悪い、救いのない物語ではない。アフリカからヨーロッパ、20世紀初頭から 二度の大戦、さらには戦後まで視野に入れた、時間と空間の広がり。そして何より、謎また謎の入り組んだ展開。その凝り具合の上下巻だが魅了された。 ハヤカワ・ミステリ文庫…海外ミステリ・ハンドブックから引用。

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2021/06/19

歴史教師だったマーチンが旅先で聞いた半世紀以上前の青年政治家ストラフォードの奇妙な話。その回顧録を読み始めたマーチンは…。めくるめくストーリー展開。謎や仕掛けがこの話全体に何重にも張り巡らされ、息つく暇もない。天性のストーリーテラーとはこういう作家のことを言うのか。ゴダードの驚愕...

歴史教師だったマーチンが旅先で聞いた半世紀以上前の青年政治家ストラフォードの奇妙な話。その回顧録を読み始めたマーチンは…。めくるめくストーリー展開。謎や仕掛けがこの話全体に何重にも張り巡らされ、息つく暇もない。天性のストーリーテラーとはこういう作家のことを言うのか。ゴダードの驚愕のデビュー作。

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2021/06/23

イギリス歴史ミステリー。 ロバート・ゴダードの処女作。 昔、図書館で借りて読了。 異常におもしろかった記憶あり。

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2021/04/17

下巻では元歴史教師である主人公が調査依頼主であるホテル王が元マディライギリス領事に起きた事件に関係していた事実を掴み不信感を募らせるが大学教授で真相解決に協力していた恋人やホテル王を紹介し何でも相談出来る古くからの友人にも裏切られてどんどん孤立して行く、遂に彼は真相解決の糸口を掴...

下巻では元歴史教師である主人公が調査依頼主であるホテル王が元マディライギリス領事に起きた事件に関係していた事実を掴み不信感を募らせるが大学教授で真相解決に協力していた恋人やホテル王を紹介し何でも相談出来る古くからの友人にも裏切られてどんどん孤立して行く、遂に彼は真相解決の糸口を掴む為に疎遠であった元妻の祖母に遭いに行く。  次第に明らかになって行く70年前の事件に元歴史教師は当時イギリス大臣だった事件の中心人物で唯一の被害者であった人物に傾注して行き当時の恋人であった元妻の祖母との繋がりが密接になって行く。まるで当時の恋人同士の様に、、、  ホテル王と元妻の祖母との間にどうしても抗えない事件が起きる、家柄と名声、当時の恋愛の記憶等を守ろうとする祖母は壮絶な決心をする。  本書のラストは主人公に予想外な事件が発生しその後の人生を綴るシーンで小説は終わるが家族・友人・恋人との絆が大切と感じられる小説です。

Posted byブクログ

2018/06/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻は引き込まれてどんどん読み進めたくなるような文章だった。でも下巻からだんだんと雲行きが怪しくなっていって……。 なにしろ主人公のマーチンの意志薄弱ぶりったら、本当に主人公かと疑うほどだ。ハニートラップには嬉々として引っかかるし、重要な場面でいつも酒を飲んでいるし、物語のラストだって状況に否応なく選択させられているような気がする。そもそも推理なんて微塵もしていなくて、すべて場当たり的だ。現代人の等身大って感じではあるけど、ミステリ小説にそんなもん期待していない。 ダメならダメで、あっぱれなまでの開き直りがあればせめて救いがあったけれども、作者が最後の最後でイヴを持ってきたのも悪い冗談としか思えない。 一番がっかりだったのは、自供でしか犯人を特定できない状況で、かつ自供するもしないも犯人次第ってところだ。 そうなったらもう犯人を殺すしか方法は残っていないが、それはミステリ小説の敗北を意味しないか?

Posted byブクログ

2017/04/20

中々、読ませました。読まされました(笑) 意外に、どんでん返しがいくつか仕込まれていて、それがなかなかスリリング。そして、不愉快などんでん返し(裏切り)もありますが。 結末と言うか、結末のちょっと前か。マーチンを襲う運命は、アメリカの作家にはあまり無さそうな内容。アメリカの作...

中々、読ませました。読まされました(笑) 意外に、どんでん返しがいくつか仕込まれていて、それがなかなかスリリング。そして、不愉快などんでん返し(裏切り)もありますが。 結末と言うか、結末のちょっと前か。マーチンを襲う運命は、アメリカの作家にはあまり無さそうな内容。アメリカの作家だったら、もうちょっとマーチン寄りに書くと思いますが、さすがに腹黒紳士の国のイギリスの作家、「おっ、そう来ますか」と言う日本人には意外な運命に見舞われます。 これが処女作だそうですが、処女作にして、名作だと思います。

Posted byブクログ