西行 の商品レビュー
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白洲正子が西行の足跡をたどり歌を紹介しつつ、当時の時代背景や天皇家と西行の交友、待賢門院璋子との恋に触れ、自由奔放で風花と共に生きたその人となりや人生に迫る。直島や大磯を訪ねたり、芭蕉の奥の細道を辿って白河の関や平泉を尋ねていたので崇徳天皇の経緯や歌枕の成り立ちなどを知ることができて、良き旅の先達となる一冊だった。
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いろいろな本に西行が書かれているが、白洲正子氏のこの西行ほどのものはないであろう。 解説に書かれてあったが、まさに、西行を語ることは、歌について語ることであり、仏教について語ることであり、旅を語ることであり、山河を語ることであり、日本人の魂と祈りを語ることであった。 白洲正子氏が...
いろいろな本に西行が書かれているが、白洲正子氏のこの西行ほどのものはないであろう。 解説に書かれてあったが、まさに、西行を語ることは、歌について語ることであり、仏教について語ることであり、旅を語ることであり、山河を語ることであり、日本人の魂と祈りを語ることであった。 白洲正子氏が文章を書くと、そこには西行がいる。 いつか、白洲正子氏の本を手に、西行の足跡を辿ってみたくなった。
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白洲正子 「 西行 」 西行論の本。西行の出自から思想の推移、主な歌の著者なりの解釈が、一通り理解できる構成になっていて面白い。 著者が西行の歌で目を付けているモチーフは、桜と富士山。ここから、西行の無我の境地、待賢門院への思慕、自然信仰を抽出している。 著者が捉えた西行...
白洲正子 「 西行 」 西行論の本。西行の出自から思想の推移、主な歌の著者なりの解釈が、一通り理解できる構成になっていて面白い。 著者が西行の歌で目を付けているモチーフは、桜と富士山。ここから、西行の無我の境地、待賢門院への思慕、自然信仰を抽出している。 著者が捉えた西行像は、歌から自然と人生の調和をはかり、善悪もわきまえず、悟りを求めず、ただ世の中をあるままに生き、あるがままに死ぬというもの。 特に印象に残る著者の西行像 *桜狂いの歌は 浄土信仰によるものでなく、待賢門院への恋愛歌 *心が定まらない 空になる心 から、無常な 虚空の如くなる心 までの変遷としての歌 *地獄絵を見て〜その苦痛を乗り越えて地獄へ堕ちた人を救いたい願望 *地獄絵を見ての27首は、西行が経てきた心の歴史 「西行の真価は〜はかなく〜無常迅速な人の世のさだめを歌ったことにある」 「風になびく富士の煙の空に消えて ゆくへも知らぬわが思ひかな」無我と不動の境地? 「そらになる心は春の霞にて 世にはあらじともおもひ立つかな」 無常な人生の中の強さ? 「春風の花を散らすと見る夢はさめても胸のさわぐなりけり」待賢門院の死を予感?
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白州正子流の西行像。いかなる観点から西行を評価するかということが評伝には求められているということか。
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facebookの友人が読まれており、私自身も「おくのほそ道」を通じて西行に興味があったことから本書を読んだ。残念ながら和歌の素養はないが、著者の解釈と解説が、沁み込むようにすんなり入ってきた。武士から出家した西行だが、自然宗教的で、奔放な生き方に憧れる。
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お坊さんて、禁欲無欲なイメージだったけど、そうでもないな。というのが大雑把な感想。 官僚社会なんて狭い世界で登りつめることばかり考えるのもばからしい。 旅して芸術に触れて、ここじゃ出会えない人に会おう。 そんなところに西行の原初的欲求があったのだとすれば、それは私自身とも大いに共...
お坊さんて、禁欲無欲なイメージだったけど、そうでもないな。というのが大雑把な感想。 官僚社会なんて狭い世界で登りつめることばかり考えるのもばからしい。 旅して芸術に触れて、ここじゃ出会えない人に会おう。 そんなところに西行の原初的欲求があったのだとすれば、それは私自身とも大いに共通する部分がある。 ロックなお坊さんかっこいい。
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「現代人は、とかく目的がないと生きて行けないといい、目的を持つことが美徳のように思われているが、目的を持たぬことこそ隠者の精神というものだ。視点が定まらないから、いつもふらふらしてとりとめがない。ふらふらしながら、柳の枝が風になびくように、心は少しも動じてはいない。業平も、西行も、そういう孤独な道を歩んだ」(p.107)
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何年か前の大河ドラマ「平清盛」で、私に一番の印象を残した登場人物が、藤木直人演ずる西行でした。 ドラマで描かれた以上に、自由でふわふわ生きる西行の足跡は非常にきれいだと思いました。
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さらさらとした文章。「私はこう思う」と言い切るところが小気味よい。 西行をもっと知りたい、そしてまた白洲正子という人も。
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桜が散る前に読みたくて。〈桜狂い〉であった西行は〈空気のように自由で、無色透明な人物〉で〈とらえどころがないばかりか、多くの謎に満ちている〉西行の足跡を辿って全国を取材した伝記のような紀行文のようで著者と共に旅した気分になれる。奥州への旅路は芭蕉の「奥の細道」の幻想空間と重なる。...
桜が散る前に読みたくて。〈桜狂い〉であった西行は〈空気のように自由で、無色透明な人物〉で〈とらえどころがないばかりか、多くの謎に満ちている〉西行の足跡を辿って全国を取材した伝記のような紀行文のようで著者と共に旅した気分になれる。奥州への旅路は芭蕉の「奥の細道」の幻想空間と重なる。芭蕉は西行に憧れて旅をし、西行は能因法師、在原業平の跡を辿る。詞書付きで引用された和歌の数々は花鳥風月を愛でながらもそこに込められた激しい想いが伝わってくる。73歳で没しているのでかなり長生きだ。激動の時代を生き抜いた人生。 待賢門院璋子への激しい恋情をさくらの歌に歌った。身分違いの許されざる恋なれど片思いでなく契りを交わしただけにより忘れ難かったのかもしれない。激動の時代で親しくしていた人々の死もまたいかばかりの哀しみだったことか。保元の乱による同じ数寄の道の崇徳院の配流ときょうし狂死、悪左府頼長の死、源平の争乱と義経の死。 〈桜への讃歌は、ついに散る花に最高の美を見出し、死ぬことに生の極限を見ようとする。〉女院の死を散る花にたとえて心中したいとまで歌う。ひとりの女をここまで愛せるとは。 「春風の花を散らすと見る夢は さめても胸の騒ぐなりけり」 「青葉さへ見れば心のとまるかな 散りにし花の名残と思へば」 「たぐひなき思ひいではの桜かな 薄紅の花のにほひは」 大河ドラマ「平清盛」を思い出す。あれは面白くていいドラマだった。
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