酔どれ列車、モスクワ発ペトゥシキ行 の商品レビュー
読み始めてすぐにこりゃ、着かないパターンのやつだなあ、て思ってたけど意外に目的地に着いてむしろびっくり。 無謀極まる過激な飲酒と、ぐるぐる回る酩酊状態。 何言ってんのかわからない箇所多数ながら、なんだかんだでちょっと笑える。その割には読後感はなんだか淋しい。 よかった
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隠れた?名作?とのこと。表向きは1人の男がモスクワから電車に乗り、ペトゥシキまで妻と息子に会いに行く。酒以外のアルコールも含めカクテルにし、乗車している人々と語らう。しかし酔っぱらい達の会話。その中でも何かを捜し何かと戦っているようだ。ロシア正教の社会で生きるカソリックに改宗した...
隠れた?名作?とのこと。表向きは1人の男がモスクワから電車に乗り、ペトゥシキまで妻と息子に会いに行く。酒以外のアルコールも含めカクテルにし、乗車している人々と語らう。しかし酔っぱらい達の会話。その中でも何かを捜し何かと戦っているようだ。ロシア正教の社会で生きるカソリックに改宗した作者の投影っぽい。全体的にソ連を批判してるのか、当時は国で出版できなかったそうだが。話題にはなったようだが、ソ連時代の社会、宗教のバックグラウンドがないと、あげつらっている物がなんなのか全く見えてこない。まあ、自分はなんも知らないなあ、というのは堪能できる。
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全編これ酔っぱらいという酩酊文学。訳者あとがきによると「この作品が書かれたのは、一九七〇年だが、当時のソ連では無論、刊行できず」、作者の序文によれば「初版は忽ち売り切れた。何しろ発行部数一部だったおかげでな」というのだから読みたくなるではないか。地下出版での大ヒットを経て、十数ヶ...
全編これ酔っぱらいという酩酊文学。訳者あとがきによると「この作品が書かれたのは、一九七〇年だが、当時のソ連では無論、刊行できず」、作者の序文によれば「初版は忽ち売り切れた。何しろ発行部数一部だったおかげでな」というのだから読みたくなるではないか。地下出版での大ヒットを経て、十数ヶ国語に翻訳されたらしいのだが、テクストは酔っぱらいの戯言の中に無数の寓意とパロディーが押し込められていて、訳者はさぞ苦労しただろうなぁと思わせる。文体は平易で、面白いは面白いのだが、到底その面白さを自分が理解したとは思えない博覧狂気の泥酔状態だ。
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終始一貫した与太話。さはさりながら、原文には何らかの込められた意味合いがあるのだろう気配を、濃厚に感じながら読み続けることになる。解説を読んで、あらかた疑問は氷解するのだが、しかし数学的にXの解法を求めるような読み方は、素直すぎる気がする。悪夢的なイメージを楽しむ、皮肉にほくそ笑...
終始一貫した与太話。さはさりながら、原文には何らかの込められた意味合いがあるのだろう気配を、濃厚に感じながら読み続けることになる。解説を読んで、あらかた疑問は氷解するのだが、しかし数学的にXの解法を求めるような読み方は、素直すぎる気がする。悪夢的なイメージを楽しむ、皮肉にほくそ笑む、それが吉。
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酔っ払いの主人公が飲んだくれながら、戯言を繰りつつ、周りの人間とどんちゃん騒ぎをし、ついには幻覚の世界に突入し・・・。 とにかく酔っ払いの愉快な愉快な戯言が延々と繰り広げられる。そんな愉快な小説……と思いきや、幻覚を見始めたところから物語は段々悲しげな雰囲気を帯びてきて、悲劇的...
酔っ払いの主人公が飲んだくれながら、戯言を繰りつつ、周りの人間とどんちゃん騒ぎをし、ついには幻覚の世界に突入し・・・。 とにかく酔っ払いの愉快な愉快な戯言が延々と繰り広げられる。そんな愉快な小説……と思いきや、幻覚を見始めたところから物語は段々悲しげな雰囲気を帯びてきて、悲劇的な最後を迎える。 仰々しい解説を読むと聖書をモチーフにした救済の物語だと解釈されており、なるほど解説でそう説かれるまでは気づきもしなかったがそうなのかもしれない。 でも文学の素人たる一般読者たる私としては、エロフェーエフが際限なく並べる出鱈目を、ただ楽しく読めたというだけでもこの本の評価は高いのである。
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ロシア・露西亜・Russia!!!!! 泥酔・饒舌・神・悪魔・絶望・昇天 読む時はあなたも酔っぱらうことをおすすめします。
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キリスト教やソビエトに対する予備知識がなくても手放しで楽しめる本(知ってればそれだけ奥が深まるっぽいですが)。愚見ですが、文体は異なれど、町田康的パンク精神を感じます。
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