地の星 の商品レビュー
読み終わった本は、貰ってくれる人に上げているが このシリーズは残している…。 次作との間隔が長く待ち遠しいが、時々読み返したり…。
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宮本輝。大河長編第2話。松坂熊吾が故郷に引きこもり、息子の伸仁を育てる期間を描く。田舎にいながら大人物の周りには様々な人間ドラマが渦巻き、やがて彼は大阪へと舞い戻る決意を抱くに至る。不思議な魅力を放つ主人公の生き様が力強く描かれており、次作へと誘う作者の圧倒的筆致に魅せられます。
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流転の海第二部で、妻子のために郷里に戻った松坂熊吾を中心とした物語。しかし、よくもまあつぎから次への問題が発生する。それも男女間が中心。現代ではあまり思い当たらないような気もするが、それは私がみえていないだけで同じようなことが繰り返されているのかもしれない。しかし、熊吾の情に通じ...
流転の海第二部で、妻子のために郷里に戻った松坂熊吾を中心とした物語。しかし、よくもまあつぎから次への問題が発生する。それも男女間が中心。現代ではあまり思い当たらないような気もするが、それは私がみえていないだけで同じようなことが繰り返されているのかもしれない。しかし、熊吾の情に通じている人への温かさと息子に対する愛情はとても共感できる。
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熊吾の人間の幅の広がりを感じた。第一部の「流転の海」では実業家の熊吾の人情味を感じることはできたが、癇癪を起こしては奥さん暴力を振るう。そうでしかバランスをとれない熊吾の弱さを見たが「地の星」ではたとえ暴力をふるってしまってもそれを反省し、時に奥さんに愛の言葉を投げ掛けてみる。人...
熊吾の人間の幅の広がりを感じた。第一部の「流転の海」では実業家の熊吾の人情味を感じることはできたが、癇癪を起こしては奥さん暴力を振るう。そうでしかバランスをとれない熊吾の弱さを見たが「地の星」ではたとえ暴力をふるってしまってもそれを反省し、時に奥さんに愛の言葉を投げ掛けてみる。人の意見にも耳を傾けてみる。息子を授かったことによって、熊吾の変化を感じた。第三部も楽しみだ。
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「地の星」(流転の海・第二部) 僕はこのシリーズの中でこの本がいちばん好きです。戦後の混乱期、大阪で事業を成功させた主人公・熊吾が、50才を過ぎて産まれて子供と妻の健康の為に事業をたたみ、愛媛の田舎で暮らす、そしてまた故郷を棄て大阪に越す直前までの話。シリーズの中のいわばスローラ...
「地の星」(流転の海・第二部) 僕はこのシリーズの中でこの本がいちばん好きです。戦後の混乱期、大阪で事業を成功させた主人公・熊吾が、50才を過ぎて産まれて子供と妻の健康の為に事業をたたみ、愛媛の田舎で暮らす、そしてまた故郷を棄て大阪に越す直前までの話。シリーズの中のいわばスローライフ的章。僕達が、文明というモノを単純に肯定し続けていいのかと問いを突きつけられている正に今、読むに相応しい話だと思います。下手な自己啓発本より、遙かに人生の教訓に溢れている小説。今回、心に残った言葉は「なにがどうなろうと、たいしたことはあらせんのじゃ」「草の根を食うてでも頑張にゃいけん」
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一巻とは打って変わって背景も時代も異なり、そこもまた魅力なんだけど、主人公が経験を積んでどんどん変わっていくのを見るのも楽しい。倫理的にとても考えさせられた一冊でした。
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愛媛県南宇和が舞台。 近所なので、景色が目に浮かぶよう。 病弱な妻と子供のために田舎へ戻ってきたのだけれど、自然の中でのびのび過ごすのは良かったようだ。 熊吾は、子供の頃から豪快な男だったよう。人はそう大きく変わるものではないということか。 こんな豪快な男は田舎ぐらしでは刺激が少...
愛媛県南宇和が舞台。 近所なので、景色が目に浮かぶよう。 病弱な妻と子供のために田舎へ戻ってきたのだけれど、自然の中でのびのび過ごすのは良かったようだ。 熊吾は、子供の頃から豪快な男だったよう。人はそう大きく変わるものではないということか。 こんな豪快な男は田舎ぐらしでは刺激が少ないかも。
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読まないまま社会人になってしまった、宮本輝。面白い。熊吾の人間味溢れる魅力にはぐいぐい引き込まれた。書き方が上手いので、買い置きした3部まであっという間に読んでしまった。
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第2部は熊吾の故郷、南宇和が舞台。 固有名詞がすべて分かる不思議さよ。 うちの前の道を牛のアカが通っていったのかも!? しかし驚いたことに、熊吾が故郷に抱いた閉塞感は 戦後の当時も現在も変わっちゃいません。
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5月23日~6月1日 五十歳で初めて子を授かった松坂熊吾は、病弱な妻子の健康を思って、事業の志半ばで郷里に引きこもった。再度の大阪での旗揚げを期しつつも、愛媛県南宇和の伸びやかな自然の恵みのなかで、わが子の生長を見まもる。だが、一人の男の出現が、熊吾一家の静かな暮らしを脅かす…...
5月23日~6月1日 五十歳で初めて子を授かった松坂熊吾は、病弱な妻子の健康を思って、事業の志半ばで郷里に引きこもった。再度の大阪での旗揚げを期しつつも、愛媛県南宇和の伸びやかな自然の恵みのなかで、わが子の生長を見まもる。だが、一人の男の出現が、熊吾一家の静かな暮らしを脅かす…。熊吾と男との因縁の対決を軸に、父祖の地のもたらす血の騒ぎ、人間の縁の不思議を悠揚たる筆致で綴る。
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