私は闘う の商品レビュー
本作を読んだのは2005年なので、18年前になりますか。 ずいぶんと昔になりました。 著者、野中広務さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 野中 廣務(のなか ひろむ、1925年〈大正14年〉10月20日 - 2018年...
本作を読んだのは2005年なので、18年前になりますか。 ずいぶんと昔になりました。 著者、野中広務さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 野中 廣務(のなか ひろむ、1925年〈大正14年〉10月20日 - 2018年〈平成30年〉1月26日 )は、日本の政治家。 京都府船井郡園部町長(2期)、京都府副知事、衆議院議員(7期)、自治大臣(第48代)、国家公安委員会委員長(第56代)、内閣官房長官(第63代)、沖縄担当大臣(第3代)、沖縄開発庁長官(第38代)、自由民主党幹事長、自由民主党行政改革推進本部長などを歴任。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 小沢一郎、大蔵省、オウム真理教-。政界の新しい実力者が書き下ろす権力のインサイドストーリー。 ---引用終了 本作によると、著者の政治信条は、 「愛のない社会は暗黒であり、汗のない社会は堕落である」
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90年代半ばごろが舞台。 よくできた人である。それに話が分かりやすい。 ほんとうにこのまま信用していいのかどうかは疑問だが (敵方の河野-森や官僚がぼろくそな割に、味方の社会党などの描写が生ぬるい) まあそれはしょうがない。 それを調べるのは、歴史家や学者に任せるべき...
90年代半ばごろが舞台。 よくできた人である。それに話が分かりやすい。 ほんとうにこのまま信用していいのかどうかは疑問だが (敵方の河野-森や官僚がぼろくそな割に、味方の社会党などの描写が生ぬるい) まあそれはしょうがない。 それを調べるのは、歴史家や学者に任せるべきであろう。 だけれども、90年代の日本の政治がこういう状況だったというのには、別の意味で暗澹たる気持ちになる。 ・経済のことを何も話していない。というか考慮している気配もない。 ・国家のビジョンも同様。 冷戦終了、バブル崩壊という日本の歴史の大変換期に生きて日本の中枢でかじ取りをしているという感じがしないのだ。幕末の江戸城の老中の日記か何かを読めばこんな感じかもしれない。 それは歴史を知っているから言えることで、たいていの場合その渦中にいる人にはわからない。 野中氏は老中としては非常に優秀かつ優良な人だと思うので、なんとも残念な気がする。 あと、90年代の人の回顧が、戦後から始まることに、あらためてショックを受けた。 戦争中は軍国少年(青年)→敗戦でショック→何かの活動 というのは、昔は定番の人生経験だったのだが、いつの間にかみなくなっていた。そりゃあ60年以上前の話だもんな、と思っていたが、それの最後の現役世代かもしれない。
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