ビジネス戦場学 の商品レビュー
「ビジネスの世界は、戦場である。」 という考え方は、以前からあった。 しかしどのような戦場であるかが、 あまり鮮明ではないことが大きい。 戦争という概念を見ると国家間の戦いのように見えるが、 しかし其のパターンは、いろいろある。 Guerra は、スペイン語で戦争を意味して、...
「ビジネスの世界は、戦場である。」 という考え方は、以前からあった。 しかしどのような戦場であるかが、 あまり鮮明ではないことが大きい。 戦争という概念を見ると国家間の戦いのように見えるが、 しかし其のパターンは、いろいろある。 Guerra は、スペイン語で戦争を意味して、 それを語源として、Guerrllaという言葉が生まれた。 ゲリラとは、「ヒット・アンド・ウエイ」の方法である。 つまり、正面攻撃を避けることにより戦いを有利に導ける。 ゲリラは、音もなく周辺にとけ込んでしのびより、 高い柔軟性を有しているところに特徴がある。 「18世紀までのヨ-ロッパでは、 戦闘とは騎士道精神のうえに立脚していた。 だから正面から相対し、 正々堂々闘うのが常識とされた。」 確かにこれからは、ゲリラの時代であり それが企業言葉で言えば、 ベンチャーの時代というべきであろう。 将兵的な思考は十分できるので、 興味深いが、やはり参謀的ではない。 戦争におけるコストの側面が答えられていない。 戦争におけるコストというものを はじき出していくことも必要かもしれない。 ゲリラ戦術を心得ていたら いたずらに落胆するだけでなく、 大きく傾いている自分の運命を如何に立て直すか、 何かしらの知恵がわいてくるのではないか。 殺されることなく明日につなげれば、 新たな局面を迎える可能性もあるのだ。 自分が現在は不利だとしても、 いつかは、逆転できるとの希望を抱くのだ。 不利な状況下でいたづらに反撃を開始したら、 損害を大きくするだけである。 クーデターによる政権転覆のノウハウ。 これぞ男性の世界のパワープレイ またはパワーゲームだと感嘆した。 情報戦の一番大切なことは、 「物事の大筋をまずつかむ」。 状況判断をする際に全体像は不可欠である。 自分の置かれた状況を異次元から見られるなら、 其の勝負は勝ったも同然であろう。 仮にあなたが係長で、報告書を課長に提出するなら、 それは課長の視点でかかれている必要があるだろう。 自らの判断基準となるべきデ-タを あなたの報告に求めているのである。 戦う中にも言葉を忘れるな。言葉こそ最大の護身術である。 走れない肉体は、死ぬしかない。 戦場で崩壊するのは、精神から。 精神的重圧下では、何かしら心に遊びをもたせるようにする。 それも明日につながる類のものをである。 「想定戦でもっとも肝心なのは、 不利な状況に陥ったときの対処策である。」 「善戦者勝、勝易勝者也」 (よく戦う者が勝つとは、勝ちやすき者に勝つ者なり)孫子。 大切なのは相手を判断することだ。 相手を見抜く眼力も必要である。 冷静でいれば活路を開くことができる。 急ぐことと焦ることあわてることを 混同してはならない。 速やかにおこなうが、焦ったりあわてたりであってはならない。 勝利は水ににたり。 運命の女神は多くの場合、 浮気なこときわまりない。 あと一歩のところで、ガラリと展開を変えてしまう。 「戦争で生き残るのは運が大部分である。」 戦う場合、パターンで戦うことをしない。 中央をやたら右往左往させない。 「動かざること山のごとし。」 運を自己管理する。運と不運は交互にやってくる。 戦は、わずかに勝てばよい。 大勝をねらって無理をすることをいさめている。
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