帝都物語 新装合本版(第1番) の商品レビュー
長岡半太郎や、寺田寅彦、幸田露伴等が実名で出てきて活躍してしまうのが面白い。 嶋田久作の加藤保憲はハマリ過ぎ。
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流石本おたくの荒俣宏さんの 作品だけあって これ自体が他の作品の導入本になっていて面白かった ただ、話の流れがとんだりしていて ビデオの早回しを見ているようで あと六巻このシリーズを読むのは つらいかなと思う
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難しいことを考えずに物語自体を楽しめるような読める本を、と思い入手。 東京を「帝都」と呼んでいた時代が舞台のフィクションということで以前からロマンを感じていたし、魔人・加藤保憲の評判は聞き及んでいたのだが、長さに尻込みして購入に至るまでにひどく時間を要してしまった。 良くも悪くも、やはりもう少し早い時期、本を読む体力が今ほど衰えていないころに読んでおくべきだったな、と思った。 期待通りストーリー自体は単純明快で面白かった。実在の人物が実はトンデモな秘術を利用したり研究していたりしていました、というのがこの作品の大きな特徴かつ賛否両論の別れる部分なのだろうが、彼らに関する前知識があまりなかったせいか、個人的には特に先入観など持つこともなく楽しめた。 実在の人物をリライトすることに重きを置いているのか、むしろ架空のキャラクター、特に辰宮兄妹にはあまり魅力を感じることができなかった。というか存在感が薄いと言った方が適当か。彼らの友人である鳴滝が脇役としての見せ場を増やしていくのに反比例するかの如く、物語が進むにつれてどんどん霞んでいってしまうのだ。 洋一郎は単なる嫌な男になっていくし、由佳理は一昔前の少女マンガのヒロインのようなお嬢さんだったのに、加藤に魅入られてからはろくに言葉を発することすらない。いくら依童役だとはいえ、もう少し本人が意思を発するシーンを入れてもよかったのではないだろうか。 今のところ生存してはいるもののほとんど死んでしまっているような状態なので、今後活躍があるのか気になるところだ。それと、これは私の読解力が足りないせいなのかもしれないが、幼いころに洋一郎が由佳理の首を絞めた、もしかしたらそのときに由佳理は一度死んでいるのでは、というエピソードも結局どっちなのかいまいち分からなかったので、これからの物語にどう絡んでくるのか予想がつかない。 もっとも、この辺りには疑問というよりは期待を持っているのだが。 読書力が落ちたことが最も悔やまれるのは、物語を彩る魔術や呪術といった類の知識を吸収するのに手間取ってしまう点だ。加藤をはじめ、登場人物が長い説明台詞を喋るシーンが多々あるので、そこでペースダウンして読む気力を失いかけたりしがちなのだ。 しかし、それでも最後まで投げ出す気にはならなかった。 加藤保憲の活躍への期待を主として、続きも読んでみたいと思う。
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数年前に1巻だけ読んで、続きに手を出してません。面白かったけど、厚みと濃さに、当時こっちの根性が続かなかった…。近代文学を読み始めた今なら、もっと読めるかも。
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強烈なアンチヒーローを中心に展開する、帝都を巡る壮大なスケールの陰謀物語。善のヒーローが明確に設定されていないので感情移入がしにくい面はありますが、これを読むだけで東洋魔術方面の知識を相当仕入れられます。興味深いトピックが次から次へと登場するので、探求心をビリビリくすぐられて、気...
強烈なアンチヒーローを中心に展開する、帝都を巡る壮大なスケールの陰謀物語。善のヒーローが明確に設定されていないので感情移入がしにくい面はありますが、これを読むだけで東洋魔術方面の知識を相当仕入れられます。興味深いトピックが次から次へと登場するので、探求心をビリビリくすぐられて、気がつけば次々とGoogle先生に質問を・・・ 史実や事実がこれでもかというぐらい詳細に書き連ねられているので、現実にはありえない幻想が薄気味悪いリアリティを帯びてくる。明治の役人、学者、文士たちの会議のシーンから見世物小屋の口上まで、独特の文体の勉強にも役に立つと思います。
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私が魔術の世界に足を踏み入れるきっかけとなった作品。 明治から昭和、そして西暦1998年にかけて、東京とその守護神である平将門を滅ぼそうとする陰陽師加藤保憲と、それに加担する者、阻止しようとする者たちを描いた、壮大なスケールの伝奇物語。 読み所は大きく分けて二つ。 一つはその持てる知識をフルに活用して繰り出される古今東西の魔術の描写。現実に起きた様々な事件の裏で暗躍する加藤保憲、平将門、術者たち、そして世の狭間で蠢く魑魅魍魎が、化物や術を行使する様は圧巻だ。 もう一つは虚実を織り交ぜて展開される人間ドラマ。作者は自身の作品に創作された人物の他に、史実、または実在する人物を登場させているのだ。 佐藤信淵、寺田寅彦、渋沢栄一、幸田露伴、カール・ハウスホーファー、森田正馬、森林太郎、三島由紀夫、角川春樹、ジョゼフ・ニーダム、――更には先日亡くなった森繁久彌氏も作品内に登場する。 実写映画化もされており、平幹二郎、原田美枝子、高橋幸治、坂東玉三郎、桂三枝、勝新太郎、と豪華キャストで彩られているが、嶋田久作氏演じる加藤保憲の前では皆影が薄かった。 加藤無くしては帝都物語は存在できない、と実感した。
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(全巻合わせた感想) 難しかった。風水など占いだと思って、まったく興味がなかったが、地脈などの大地・経度緯度などの太陽、地球の関係などを基本とした学問であることが分かった。 ただ、怨霊などの非現実的な現象や不老不死、生き返りなど話についていけなかった。また、好感を持てる登場人物...
(全巻合わせた感想) 難しかった。風水など占いだと思って、まったく興味がなかったが、地脈などの大地・経度緯度などの太陽、地球の関係などを基本とした学問であることが分かった。 ただ、怨霊などの非現実的な現象や不老不死、生き返りなど話についていけなかった。また、好感を持てる登場人物が居ないので感情を込めて読めなかった。寝る前に読むには良い本。
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地元の図書館に立ち寄った時に偶然見つけて、読んでみた荒俣さんの本。いかにも博識な荒俣さんというトピックや文体、情報となっている。内容についてはまだまだだとおもうので、あまりストーリー性は感じなかったが期待は持てた。あと帝都責任者として渋沢栄一と物理学者として寺田寅彦を登場させてい...
地元の図書館に立ち寄った時に偶然見つけて、読んでみた荒俣さんの本。いかにも博識な荒俣さんというトピックや文体、情報となっている。内容についてはまだまだだとおもうので、あまりストーリー性は感じなかったが期待は持てた。あと帝都責任者として渋沢栄一と物理学者として寺田寅彦を登場させているところがセンスを感じさせた。
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大分前に購入してたのを、やっと読了。 積ん読しすぎて、発酵とかしてたりして。 所謂、陰陽道とかその辺のオカルトブームの火付け役として超有名。 何となくファンタジイかと読む前は思っていたけど、読んでみたらSFだった。事実SF大賞もとっているし。 非常に面白かった。 カトーさんは...
大分前に購入してたのを、やっと読了。 積ん読しすぎて、発酵とかしてたりして。 所謂、陰陽道とかその辺のオカルトブームの火付け役として超有名。 何となくファンタジイかと読む前は思っていたけど、読んでみたらSFだった。事実SF大賞もとっているし。 非常に面白かった。 カトーさんは、何だかんだで意外に良く喋るよね…と思った。 二巻も手元にあるので、早速読みたい。
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リアルな作品 ・歴史的な情報、科学的な情報、奇術の情報。これら全てを 適時に的確に盛り込むことによって、物語が非常にリアルな ものになっています。 ・中でも歴史上の実在の人物による都市計画の遂行などは それ自体、興味深いものです。 物語の展開の仕方もスムーズで、読み進むうちに、...
リアルな作品 ・歴史的な情報、科学的な情報、奇術の情報。これら全てを 適時に的確に盛り込むことによって、物語が非常にリアルな ものになっています。 ・中でも歴史上の実在の人物による都市計画の遂行などは それ自体、興味深いものです。 物語の展開の仕方もスムーズで、読み進むうちに、怪しい世界に 吸い込まれてしまいそうになります。
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