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ふたりのイーダ の商品レビュー

4.2

22件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

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2024/07/24

超有名な本であるが読んでいなかった。広島原爆被害が後の方で出てくるので、その話であることが気づく。前半はお化けの話であるだけだと勘違いするかもしれない。

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2023/07/18

りつ子さんの手紙を読んで、胸に込み上げてくるものがあり涙してしまった。 最後のエピローグは直樹くんの希望にあふれた祈りであったけれど、その後放射能の影響であっけなくりつ子さんが亡くなったとしても全く驚かない。 当時の広島や長崎には、そんな神も仏もない無慈悲な現実が数えきれないほど...

りつ子さんの手紙を読んで、胸に込み上げてくるものがあり涙してしまった。 最後のエピローグは直樹くんの希望にあふれた祈りであったけれど、その後放射能の影響であっけなくりつ子さんが亡くなったとしても全く驚かない。 当時の広島や長崎には、そんな神も仏もない無慈悲な現実が数えきれないほどあったと思う。

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2022/10/18

感想 戦争を子供の目線で語る。子供の言葉によって戦争を表現することで生々しい恐怖が襲ってくる。恐怖から目を逸らすことなく直視する。次世代へ繋ぐ。

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2022/07/10

昔から知っている作品であるが、シリーズであることを知らなかった。 四年生の直樹。いすの探すイーダが何歳くらいなのか、おじいさんの娘か孫か時系列がすぐに分からなかった。直樹のお母さんが戦争を経験している世代なのだ。直樹が私の両親くらいの年代だ。 そう思ったら、いかに戦争が風化しつつ...

昔から知っている作品であるが、シリーズであることを知らなかった。 四年生の直樹。いすの探すイーダが何歳くらいなのか、おじいさんの娘か孫か時系列がすぐに分からなかった。直樹のお母さんが戦争を経験している世代なのだ。直樹が私の両親くらいの年代だ。 そう思ったら、いかに戦争が風化しつつあるかが見えてきた気がして怖くなった。 自分も子どもたちにきちんと語り伝えられていない。 次第に過去のものとなり、記憶が薄れていくのは必定だ。 それに任せたとき人間はまた同じことを繰り返す。伝えていくことの難しさを改めて思い知る。

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2020/08/12

おそらく子どものとき読んだ作品。戦争が関わっていたような、という程度の記憶しかなく、再読。 来年はブックトークで紹介したい。

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2017/10/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

子どもの頃(低学年)から、何度、読み返したか、わからない。おそらく、最初に「ヒロシマ」のことを考えるようになったのは、この物語がきっかけだったのではないだろうか。 この物語はファンタジーでもあるが、ちょっとぞっとするホラーでもあり、松谷みよ子にしては珍しく(?)、謎解き仕立てになっている。 ある暑い夏休み、直樹が一人で動く不思議な椅子に導かれて、古い洋館に辿り着く。いったい椅子は誰を捜しているのか、どうして洋館は無人になったのか、住民(おじいさんとイーダ)はどうなったのか。2605年という未来の日付は何を意味しているのか。 仲良くなったお姉さん・りつ子とともに、その思いもかけない謎を解いていく。 何度、読み返しても、最後の謎解きの手紙を読みながら、どうにもやりきれず、泣きたくなる。 イーダは洋館に戻れるだろうか。しあわせな日々はよみがえるだろうか。 「イナイ、イナイ、ドコニモ、イナイ……」 イーダを探し続ける椅子のつぶやきが、切ない。 これは、椅子のつぶやきでもあるし、同じように子どもや家族を亡くした人たちの心の声でもあるのだろう。 ちなみに、物語の中の年が1970年代頃だろうから、今から、もう50年以上前になる。そのため、子どもが読んで、スムーズに物語の時代に入り込みにくくなってしまっているのが残念。 大人になった直樹が、子どものころを思い返す設定にしないと、今の子どもには、ピンとこないのではないだろうか。 この後、「直樹とゆう子の物語」というシリーズになる、その第1作となっているが、当初は単独の独立した物語だった。

Posted byブクログ

2016/04/17

小学校1年生の頃、映画を観た。それからトラウマになり、表紙を見るのも怖かった。あれから40年余の中で読んだことあったはずなのに、初めて読んだような気もする。心が震えて言葉にならない声が出た。

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2016/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館で借りた本。 夏休みのある日、4年生の直樹はもうずぐ3歳の妹ゆう子と一緒に、おじいちゃんの家に預けられることになった。 たまたま迷い込んだ藪の中で、小さないすが「イナイ、イナイ」と行って歩きまわっているのに遭遇する。 いすについて行くと、廃屋に行きあたった。この家に昔住んでいたのは、誰なのか。いすは誰を探しているのか。8月6日のままの日めくりカレンダーは、あの出来事へと導いていく。

Posted byブクログ

2015/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館にて。 むかーし、小学生の頃に、たまたまテレビでやっていたこの物語の映画を見たことがある。 古びた椅子がギーコギーコと歩くシーン、孤独なつぶやきとイーダと遊ぶ楽しそうな様子(椅子なのに楽しそうに見えた。名演技だったと思う)、本当のことを知ってばらばらになるすごく怖いシーン・・・。 何もかもが自分の中にうもれていた映像の記憶と文章が重なって、くらくらするようだった。 昨日までの幸せな生活を一瞬で破壊する戦争の怖さ。 この椅子がいうようにほんの昨日の出来事で、また明日起こるかもしれないのだ。 ラストのりつ子からの手紙で、イーダがまたあの洋館で椅子と幸せそうに過ごしている風景が目に浮かんで、涙が止まらなかった。 多くは望んでいない、昨日と同じ今日がまた過ごせますようにと願わずにはいられない。

Posted byブクログ

2015/03/19

この版でたしかに子供の時読んだんだけど、情けないことにやはりぼーっと読んでいたらしく、細部は初読みと同じ。これはちょっとしたミステリー文学だし、何と言っても趣旨は明確。児童文学ながら、大人が読んでも十分引き込まれ、エピローグがすばらしい。著者のご逝去をきっかけに再読した。また未読...

この版でたしかに子供の時読んだんだけど、情けないことにやはりぼーっと読んでいたらしく、細部は初読みと同じ。これはちょっとしたミステリー文学だし、何と言っても趣旨は明確。児童文学ながら、大人が読んでも十分引き込まれ、エピローグがすばらしい。著者のご逝去をきっかけに再読した。また未読の作品も読みたい。優れた児童文学はぜったいに必要。楽しいものだけでなく戦争や災害を語り継いでいくこともぜったい必要。

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