ふたりのイーダ の商品レビュー
子供の頃に読みました。いすがつぶやきながら歩くシーンが印象的で、大人になってもこの本を手に取ると、そこだけが思い出されました。何故後半部分が記憶から抜けてしまっていたのか、大人になって読んでみて驚いてます。
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何十年ぶりに読んだ。 子どもの頃は椅子が動いて喋るのとイーダのイメージが怖かった。 ストーリーそのものより印象に残っている。 久々に読んでみて驚くのは松谷みよ子の巧さ。 長崎源之助や早乙女勝元もたくさんの戦争もの児童文学を残している。 そのこと自体は素晴らしいが、ストーリー自体は...
何十年ぶりに読んだ。 子どもの頃は椅子が動いて喋るのとイーダのイメージが怖かった。 ストーリーそのものより印象に残っている。 久々に読んでみて驚くのは松谷みよ子の巧さ。 長崎源之助や早乙女勝元もたくさんの戦争もの児童文学を残している。 そのこと自体は素晴らしいが、ストーリー自体はそう面白くないというのが正直なところ。 戦争を全く知らない子どもたちに読ませるには、物語としての力が必要だが、これにはそれがある。 子どもを探してさまよう椅子、冥界とつながっているのではないかと思わせる童女、少年の冒険、そして最後の結末の鮮やかさ。 松谷みよ子は好きな作家ではないが、このころの作品には言い知れぬパワーがあって、好き嫌い関係なく惹きこまれてしまう。 絵が暗いので敬遠する子が多いけど、これはこの絵だから生きる物語。 ぜひ小学生のうちに読んでほしい。
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小学生のときに読んだ本。 戦争についての記憶をもつ椅子のおなはし。 イーダの甘い空気と夏のけだるい雰囲気がだいすきでした。 もういちど、読みたい本。
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小学校の時、文部省の推薦図書として読んだ一冊だったと記憶しています。表紙のイラストが印象的で、少し恐ろしくもあり、手にすることが怖かった(これは、同じ時期に読んだ『死の国からのバトン』(おなじく松谷みよ子)も同じ)。感想文だけでなく、感想画も描いたはずですが、今ではそれがどこにあ...
小学校の時、文部省の推薦図書として読んだ一冊だったと記憶しています。表紙のイラストが印象的で、少し恐ろしくもあり、手にすることが怖かった(これは、同じ時期に読んだ『死の国からのバトン』(おなじく松谷みよ子)も同じ)。感想文だけでなく、感想画も描いたはずですが、今ではそれがどこにあるのか思い出せません(そういう意味で、今の時代はいいですね。デジタルに保存ができますから・・・)。 原爆のことを扱った作品とあり、とても深く染み入るものがあります。現代の日本では原発事故のことを巡って、放射能の危険性などさまざまな情報がいきかっていますが、私はそれらの数値や影響の度合いなどといったことはもちろん大切だけれど、生命体は記憶を運ぶ存在である、という、そのことの重みを忘れないことこそが大切なことなのではないかと、別の次元のことかもしれませんが、そのことばかりを考えており、この本を読んでその想いを益々強くしました。 (2011.5.24)
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子どもの頃表紙だけ見て終わりましたシリーズ第3弾;図書室にもずらりと並んでいた松谷みよ子先生…泣かされました!イーダをずっと待っていた椅子とやっと自分にたどり着いたイーダの手紙。ここで終わらせるところがまたいいです。
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最初に読んだときは怖かった。原爆・被爆のこともよく知らなかったし、物語世界に入り込みきれず、いすがイーダを探して動いたりしゃべったりするのが気味悪かったし。ただその不気味な印象を上回って忘れがたい読後感があって、少し成長してから何度か読み返した。
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児童書なんだけど、原爆の話。 挿絵と舞台と雰囲気があいまって、すごく不思議な雰囲気。現実的に考えたら怖いんだけど、読んでるうちは怖くない。でも怖いお話。
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大好きだった イーダと呼ばれる 女の子を 待つ、椅子。 廃墟の中で あしを引きずりながら ずっとずっと。 それは、原爆があった あの日から 気の遠くなるほど ずっと。 椅子は しゃべる。 「いない いない イーダが いない」 重く 悲しく 廃墟に響く 声。 ・・・...
大好きだった イーダと呼ばれる 女の子を 待つ、椅子。 廃墟の中で あしを引きずりながら ずっとずっと。 それは、原爆があった あの日から 気の遠くなるほど ずっと。 椅子は しゃべる。 「いない いない イーダが いない」 重く 悲しく 廃墟に響く 声。 ・・・・・・・・・・ 原爆のことを知った本。 でも、昔のおそろしい出来事というのではなく 自分の身近なところにある感じがした。 戦争に行かなくても 原爆にあわなくても 悲しいことに巻き込まれていく たくさんの人が。 それは何十年たっても 続いていくのだと。
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まだこどもたちが小さい頃、毎晩少しずつ読み聞かせていました。でも物語が進むにつれ、結末がどうなるのか気がかりで、子どもには内緒で先に読んでしまいました。 読み聞かせながらポロポロ涙が止まらなかったのを覚えています。
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「イナイ、イナイ、ドコニモ、イナイ」と椅子がつぶやいて部屋を動き回っているのを想像して子供の頃軽くトラウマでした。 ファンタジーでせめてくるのかと思いきや、原爆にたどりつくので心構えができていなくて驚いた記憶がありますよ。また読みかえしたい一冊です。
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