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なつのひかり の商品レビュー

3.5

29件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

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2020/09/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公の栞 しおりちゃんには、幸裕という兄がいる。 そう、この幸裕が独特な性格の持ち主で、 この物語は、そんな幸裕の性格で引き寄せられた、 (そこに近づいた方々も独特な持ち主なのだが、、) 人々が混ざり合い、物語が進んで行く。 物語を読んでいると、 浮かんでくる情景が不思議で、錯覚や夢のように感じる。 最初は、隣の少年董平がヤドカリを探しているとこから始まる。 栞ちゃんにはとても大好きな兄、幸裕がいる。 私も兄のことは好きだが、 この兄妹の愛の形は独特。 栞ちゃんは兄のことを強く思い、抱いたりするほど。 そんな幸裕には、妻の遙子さんと娘の陶子がいる。 遙子さんは想像通り、やっぱり美しい方。 本当に江國香織さんの作品に出てくるような女性にお会いしてみたい。 欲を言えば、お友達になってほしいぐらい、、、 それに、そんな幸裕には熟女の愛人、順子さんがいる。 そして、そして、裕幸の妻だと言い、 栞ちゃんの家に居た巣頭のめぐが、、、 まず登場人物同士の関係に、 頭の中は、クエッションマークだらけだ。 それから、その他に陶子のことを連れ去ったことをきっかけに、仲を持ったなつみちゃん 八百屋のおばあさんに、 同じマンションの建物に住んでいるくすくす笑ってばかりいる可愛げのない双子と、 洋一、 あと忘れてはいけないやどかりのナポレオンが出てくる。 物語はなんだか複雑だった どうゆう風に解釈して良いかわからなかったけど、 ただ、ある夫婦のすれ違いのことを表してるのかなぁと思った。 幸裕はずるいのよ。 遙子さんがいるのに、愛人の順子さんが居て。 でも、ちょっと解決できなかったのが、 順子さんが言ってた、 遙子さんには2人の夫がいると、、、 これって、もしかして、幸裕と裕幸のこと!? え!今気づいた! 簡単に言えば、幸裕は自分を失っていた、 或いは都合よく、自分を見失ってた。 白黒つけないことに、目を背け、 その間に、裕幸になり、他の女と結婚なんかしちゃって、、、 でも、順子さんは幸裕が順子さんの愛人ではあることに解放されたいことを知っていたからか、 順子さんは余計にことを複雑に、 幸裕を自分の手から逃れられないようにしたのかなぁと思った。 もしかして、陶子ちゃんはあれから笑うようになったんじゃないのかなぁと今思った。 遠回りや時間がかかったり、 いろんな人を巻き込んで大変なことになっても、 二人が落ち着くところへ戻って来られるなら、 いいやぁ〜と思った。 順子さんの鬘ではない姿をとても美しく感じた。 ヤドカリを見たくなる、一緒に過ごしたくなる。 まさかナポレオンがこんなに活躍するなんて思わなかった。 あなたの瞳が一番かわいく、強かったよ。 江國香織さん大好き ごちゃごちゃした人たちの世界は、 やっぱりごちゃごちゃなのよね。 でも、実はシンプルだったってことに辿り着いたのかなぁ? もう一度読みたい本

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2017/01/15
  • ネタバレ

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20歳女性の住むマンション。隣家のやどかりが脱走 するところから物語は始まる。 タイトル通り「なつのひかり」が 物語全体の澄みわたり、きれいな夏色が情景として 浮かんでくる。 しかし内容がわからん。 わかるものではないのかもしれない。 わかろうとするものではないのかもしれない。 ところどころに出てくるホラーテイストな 演出が、 自分が禁煙中に見た白昼夢を思い出させ 気分が萎えました。。。

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2014/08/31

2014.8月下旬 昔に買った本を読み返してる。 何年振りかに読んだけど、ほんと不思議な世界。 でも、おもしろかった。

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2014/07/03

私が好きな夏の描写ではないけれど、夏に溢れてる。食べ物とか空気とか。 さわやかでもじっとりでも太陽さんさんでもない、独特の夏の感覚。結局、結末はよく分からなくてなんだかファンタジーだったけど、物語の雰囲気はすき。この時期に読めて良かった。

Posted byブクログ

2013/07/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

不思議な雰囲気の話。 主人公ブラコンすぎるだろ……。まあいいけど。 ヤドカリかわいい。のぞきをしていたわけじゃないと思いたい。 最後の順子さんがさみしげだった。関係がいつまでも続くとは限らない。愛人かー……。

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2013/06/07

現実とファンタジーの世界がリンクして、登場人物はみんなぶっ飛んでいるし、よくわからないといえばわからないのだけど、いつものように江國香織の文章だった。おもしろい。でもすっきりと理解できたわけではない。何が起こっているのかさっぱりわからないけど話はゆったりと流れ進み、疑問は苦痛でな...

現実とファンタジーの世界がリンクして、登場人物はみんなぶっ飛んでいるし、よくわからないといえばわからないのだけど、いつものように江國香織の文章だった。おもしろい。でもすっきりと理解できたわけではない。何が起こっているのかさっぱりわからないけど話はゆったりと流れ進み、疑問は苦痛でないくらいに、でもずっと沈殿していく。たぶんわたしはそれが心地よいのだ。

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2012/11/02

(1996.08.01読了)(1996.02.24購入) (「BOOK」データベースより) わたしの名前は栞。部屋に迷いこんできた「やどかり」を追って隣の少年が訪れてきたことから、奇妙な物語の扉がひらいた―。義姉が「それを探しに行く」という謎の手紙を残して失踪したり、兄が名前を偽...

(1996.08.01読了)(1996.02.24購入) (「BOOK」データベースより) わたしの名前は栞。部屋に迷いこんできた「やどかり」を追って隣の少年が訪れてきたことから、奇妙な物語の扉がひらいた―。義姉が「それを探しに行く」という謎の手紙を残して失踪したり、兄が名前を偽って重婚が判明したり、やどかりに尾行されたり、義姉と名乗る変な女に部屋を占領されたり、まずい卵料理を食べさせられたり。そりゃあ、勿論、人生にはいろいろあるけれど。1993年の夏、私と兄をめぐる「不思議な真実」にみちた話をしよう。 ☆江國香織さんの本(既読) 「つめたいよるに」江國香織著、理論社、1989.08. 「こうばしい日々」江國香織著、あかね書房、1990.09. 「綿菓子」江國香織著、理論社、1991.02. 「きらきらひかる」江國香織著、新潮文庫、1994.06.01(1992年) 「温かなお皿」江國香織著、理論社、1993.06.

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2012/08/20

なんかぼやあっとしてたな 夏の日のシュールさはなかなか ころころ変わる話題、白昼夢のような話 つかみどころがなさすぎる

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2012/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

隣の家の子が、飼っているやどかりがいなくなったからと言って、部屋を探しに来た。 私は、もうすぐ21歳になろうとしていた。 バイトを掛け持ちして、大好きな兄とその妻の遥子さんと娘の陶子。そして兄の愛人の50代の順子さん。 日常がある日突然、薫平のやどかりがいなくなってから、 兄が兄ではない兄があらわれたときから、 それは大きく何かが奇妙に変わっていく日々。 夢のなかの出来事みたいな話。 やどかりのナポレオンの動きとか、めぐが生意気な子供たちを説教する様子とか、兄の偏った性格とか、陶子の仏頂面とか なんかシュールで、だけどなんだかドキドキしてほろ苦くて、おもしろい。 そして、私は二十一歳になった。って終わりもすがすがしい。 図書館で借りて返してまた借りようとしたらなかなか見つからなくて時間掛かったけど、印象深い)^o^(

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2011/08/10

久々の再読。 奇妙なものがたり。 高温注意報の昼下がり、廊下に寝転んで読んだら、 自分までどこにいるのかわからなくなりました。

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