仮想年代記 の商品レビュー
日本のSF再認識シリーズ この手のお話は上手だなぁと感心する「 時の果の色彩(梶尾真治)」。実はあとに残らないから、筋をすぐに忘れてしまうのだけど、爽快感だけ残るいい作品。 しかし、 「女と犬(大原まり子)」 は意味不明。苦手だなぁ。 失礼ながら意外とおもしろかったの...
日本のSF再認識シリーズ この手のお話は上手だなぁと感心する「 時の果の色彩(梶尾真治)」。実はあとに残らないから、筋をすぐに忘れてしまうのだけど、爽快感だけ残るいい作品。 しかし、 「女と犬(大原まり子)」 は意味不明。苦手だなぁ。 失礼ながら意外とおもしろかったのが「傷、癒えしとき(かんべむさし)」 。パラレルワールドを理屈抜きで楽しめる。いやぁ、見直した。 大期待のハードSF「10月1日を過ぎて(堀晃)」 のテーマは『時間』。TIME を逆さまにしたエミット計画の話。少しわかりにくいが、堀晃流満載で興奮の作品。もっと読みたいなぁ。 ラストは「わが病、癒えることなく(山田正紀)」。時閉ステーションとか過去へ飛び出すとかのガジェットがハードボイルドタッチの文章で語られ、大いに期待するも、オチがわからない。わからないというか、しょうもない。残念。 総じて、堀晃作品に触れることができたこととかんべむさし作品が良かったことがいい点かな。
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