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こうばしい日々 の商品レビュー

3.7

220件のお客様レビュー

  1. 5つ

    34

  2. 4つ

    76

  3. 3つ

    72

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

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2022/02/01

江國さんの文章はとにかくお洒落。読んだ瞬間に江國さんだなと思う文章を書かれる。 そしてタイトル一つで人を惹きつける魅力的な言葉選び。素敵。 江國作品は生レモンを入れた水を飲んだ時みたいな読後だと常々思う。 表題作の「こうばしい日々」よりも「綿菓子」のほうが断然好きだった。中学生...

江國さんの文章はとにかくお洒落。読んだ瞬間に江國さんだなと思う文章を書かれる。 そしてタイトル一つで人を惹きつける魅力的な言葉選び。素敵。 江國作品は生レモンを入れた水を飲んだ時みたいな読後だと常々思う。 表題作の「こうばしい日々」よりも「綿菓子」のほうが断然好きだった。中学生の頃って、高校生や大学生の異性がすごく大人に見えて憧れちゃうんだよね。 姉の元彼にちょっと背伸びした恋心をもつみのりもすごく可愛くてよかったけど、おばあちゃんと絹子さんの関係、メロンの約束を果たし続ける父母の愛情、みのりを見守る大人たちがとても素敵だったなと思った。 最後の終わり方は個人的にはキュンとして、背伸びをしたみのりの恋の物語としては最高の終わり方だと思った。 ただ他の江國作品のほうが好みだったので星2。

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2021/09/14

いまごろという感じで遅れて読んだのだが、タイミングがあったというのだろうか。 長崎の事件に関連して、あの頃を思い出してしまった。 5~6年生ころ。こどもなんだけどわかっている年頃。 「こうばしい日々」が男の子「ダイ」の気持ち。 「綿菓子」が女の子「みのり」の気持ち 江國さん...

いまごろという感じで遅れて読んだのだが、タイミングがあったというのだろうか。 長崎の事件に関連して、あの頃を思い出してしまった。 5~6年生ころ。こどもなんだけどわかっている年頃。 「こうばしい日々」が男の子「ダイ」の気持ち。 「綿菓子」が女の子「みのり」の気持ち 江國さんの文章、文脈は魅力的である。 本当は雑多で無味乾燥な日々のことどもを幻想的とさえいえる、しっとりした雰囲気をかもして書いている。技だろう。 家族がいて、愛があってもひとりでに歩き出してしまう自分いる。 こわれそうで傷つきやすいものの、硬質なこころが溶けなくて。 でも、知って欲しいような、認められたいような! それをやさしく包むようにいとおしんで描き分けて下さる。 そうして江國さんの世界は理解してくれる人がそばに居ることがわかってハッピーになる。 江國さんの小説はまわりに江國さんの分身が居るからいいのだ。 現実はなかなかそんなひとがいないこと、そうでないことだ。 ところで、江國さんの本は2冊めだけど、脇役(つまり江國さんの分身)にすごーく魅力的な人が多い。 とり上げると切りが無いくらい。登場人物全部になってしまう。 「こうばしい日々」の日本びいきのウィル。パパの同僚の島田さん。給食のおばあさんパーネルさん。 「綿菓子」のおばあちゃん。引っ越していった同級生のみほ。 そんなひとたちが主人公をつつむ。 だから和めるのだけど。

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2021/02/23

2021.2.23.読了。 とっても爽やか。心がシュワシュワする感じ。 三時間ちょいでサクッと読めました。

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2021/01/03

一つのことを、はじめから知っている人もいるし、途中で気がつく人もいる。最後までわからない人もいるのよ

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2020/07/17

日本人の江國さんが書いてるのに、アメリカの児童文学みたいな表題作がすごく好きでした。 なぜだかとってもアメリカを感じた。

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2020/07/02

これまで読んだ江國さんの本で1番好き。爽やかでピュアな物語で、「こうばしい日々」というタイトルがぴったりだと思った。江國さんの話には男の人は様々なタイプが出てくるけど、女の人はなんだかみんな少し似ているような気もする。ジルも、マユコも、みのりも、かよこも、賢くて強くて本能のままに...

これまで読んだ江國さんの本で1番好き。爽やかでピュアな物語で、「こうばしい日々」というタイトルがぴったりだと思った。江國さんの話には男の人は様々なタイプが出てくるけど、女の人はなんだかみんな少し似ているような気もする。ジルも、マユコも、みのりも、かよこも、賢くて強くて本能のままに生きているのかもしれないと思う。

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2020/03/15

タイトルに惹かれて読み始めました。日本人の家族と共にアメリカで生まれ育った11歳の少年ダイの日々。ガールフレンドもいて、大学生の友達もいて、学校の食堂で働くおばあさんとも仲良し。年の離れた姉とはフィーリングが違って喧嘩もするけど、仲直りは姉から先にしてくれる(なんだかんだと可愛が...

タイトルに惹かれて読み始めました。日本人の家族と共にアメリカで生まれ育った11歳の少年ダイの日々。ガールフレンドもいて、大学生の友達もいて、学校の食堂で働くおばあさんとも仲良し。年の離れた姉とはフィーリングが違って喧嘩もするけど、仲直りは姉から先にしてくれる(なんだかんだと可愛がられている)。本も映画も野球も大好き。アメリカの映画を見ているようなきめ細かい描写が面白く、ウィットのある文章が快く染み込んでくる。 もう1つの物語は『綿菓子』。年の離れた姉のかつてのボーイフレンドに恋をする少女みのりが、家族や友達や周りの人達を見つめながら自分の恋のあり方についていろいろと思いをめぐらす甘くて切ない物語。少女の視点からの大人の愛の世界や夫婦の姿はどこか悲しくて甘さだけでない苦味が感じられる。 どちらも後味がとても良くて、懐かしさとか暖かさと切なさ程よいバランスでが胸に残るので、今まで読んだ江國香織さんの小説の中でもかなり好きな方に入れたいです。

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2020/03/20
  • ネタバレ

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以下のアドレスのブログ記事をご覧ください。 http://sasuke0369.blogstation.jp/archives/34679917.html

Posted byブクログ

2019/04/09

「こうばしい日々」のダイ、「綿菓子」のみのりの覚えたての恋が微笑ましい、って思っていたけど、恋をしたときの男と女に子どもも大人もないような気がしてきた。つまらないことでジルに意地を張るダイも、かよこに振られた次郎を慕うみのりもカラダこそ子どもだけれど、考えていることややっているこ...

「こうばしい日々」のダイ、「綿菓子」のみのりの覚えたての恋が微笑ましい、って思っていたけど、恋をしたときの男と女に子どもも大人もないような気がしてきた。つまらないことでジルに意地を張るダイも、かよこに振られた次郎を慕うみのりもカラダこそ子どもだけれど、考えていることややっていることは大人と変わらない。娘が小さかったころ、オイラに叱られたことが気に入らなかったらしく彼女はしばらくオイラを無視した。こんなに小さいのに女かよ、ってびっくりしたのを覚えている。セックスを知らない幼いころから男女はドキドキワクワクするんだよね。そして年をとってもそれは変わらない。だから、この物語を読んで忘れかけていた純粋な気持ちを思い出した、なんて言いたくないな。ちょっと昔を思い出して懐かしんだけど・・・

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2018/11/20

この作品に出会ったのは大学への入学を間近に控えた時期 江國香織さんの作品との最初の出会いでもありました。 本作は「こうばしい日々」「綿菓子」のふたつからなる本。 何とも言えない、温かさと周りを包んでくれそうなそんな感じの本です。 こうばしい日は、アメリカ育ちの日本人大介、姉は...

この作品に出会ったのは大学への入学を間近に控えた時期 江國香織さんの作品との最初の出会いでもありました。 本作は「こうばしい日々」「綿菓子」のふたつからなる本。 何とも言えない、温かさと周りを包んでくれそうなそんな感じの本です。 こうばしい日は、アメリカ育ちの日本人大介、姉は日本が好き、母はアメリカナイズされていて・・・ 恋人のことも気になったり、思春期というか、多感な時期を大きな枠でとらえつつ、 ほのぼの感を与えてくれる秀作 この作品から、江國さんの作品を文庫でちょくちょく読むようになりました。。

Posted byブクログ