大都会の怪談 の商品レビュー
都市伝説のような怪談…
都市伝説のような怪談が多数収録されています。
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1993年から1997年に青春BEST文庫から大追跡調査団名義で発表された3作の2作目。1995年作品。 大追跡調査団名義で発表された他の2作は、世界各地の超常現象を紹介した作品ですが、この2作目だけは、日本の都市部で起きた怪奇体験談集となっています。 同時期に青春BEST文庫か...
1993年から1997年に青春BEST文庫から大追跡調査団名義で発表された3作の2作目。1995年作品。 大追跡調査団名義で発表された他の2作は、世界各地の超常現象を紹介した作品ですが、この2作目だけは、日本の都市部で起きた怪奇体験談集となっています。 同時期に青春BEST文庫からの著書がある、怪奇ゾーン特報班の作品と似たような体裁だし、他の著書が世界の超常現象紹介ということもあり、期待しないで読み始めましたが、序盤から、なかなかの雰囲気。 体験者の方々が、もう少しで死にそうになる話が多々ある、という、創作怪談集なのではないかと疑わしい怪奇体験談集ですが、収録された体験談の多くに漂う悪夢的な雰囲気に、創作か実話かということはどうでもよくなります。 冒頭に収録された車での体験談から、1968年公開のフランス・イタリア映画『世にも怪奇な物語』の第3話「悪魔の首飾り」を思い起こされます。 その後もずっと『世にも怪奇な物語』の雰囲気で各体験談が脳内で映像化されたのは、読んでいるこちら側の問題かもしれませんが、いくつかの体験談を除いて、収録されたほとんど体験談が、あの「悪魔の首飾り」のクライマックスのシーンの雰囲気で脳内映像化出来る雰囲気を持っている、という感じがありました。 現実なのか悪夢なのかわからない、だからこそ恐ろしい、という描きかたで各体験談を文章化している、という感じが好印象の怪奇体験談集でした。
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