中国詩人伝 の商品レビュー
戦国時代の屈原から、近代の魯迅までの詩人たちの簡単な評伝と、代表作を組み合わせた読み物。 幻想の詩人、李賀の、色彩感に満ちた詩。 中国の詩の歴史の中でも異色の存在を、この本を通して初めて知った。 名前くらいしか知らなかった杜牧が、放蕩の時代があったもののエリートコースにいた彼が...
戦国時代の屈原から、近代の魯迅までの詩人たちの簡単な評伝と、代表作を組み合わせた読み物。 幻想の詩人、李賀の、色彩感に満ちた詩。 中国の詩の歴史の中でも異色の存在を、この本を通して初めて知った。 名前くらいしか知らなかった杜牧が、放蕩の時代があったもののエリートコースにいた彼が、眼病を病む弟のために官途を擲ち、その死後は遺族の面倒を見続けたこと。 こんなことを知ると、「南朝四百八十寺 多少楼台煙雨中」という詩さえ、ちょっと見る目が変わってくる。 この間、欧陽脩の文章に、梅聖兪(尭臣)のことが書かれていた。 官職に恵まれず、なぜか日本ではほとんど知られることがなかったこの詩人が、新婚の妻のこと、飼い猫や鶏、蚊や蚯蚓まで、身近なものを平易に読む、北宋初期の詩壇では異色の詩人であったそうだ。 この人の詩も読んでみたい。 この間まで、お習字の稽古で王庭堅の尺牘を書いた。 蘇軾の門下に育った彼は、官僚としては不遇だったらしく、老荘に心を寄せていたとのこと。 そんなことも、知らなかったのだ。 触れる機会はあったというのに。 知ることで、少しずつ、世界がひらけていく。 そんな一冊だった。
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NHK漢詩紀行の監修もされてた陳舜臣さんの著書です。DVDとあわせて……いやDVDよりも前に手に入れて読むべきなんでしょうね。DVD用のテキストではありませんが良い相乗効果を生んでくれるものと思っています。
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詩人ごとに書かれている。10年前に読んだ本なので、あまり思い出せませんが、李賀という不思議な詩人が印象に残ってます。瑠璃色の酒?この本で李賀を初めて知りました。
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