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パリの調理場は戦場だった の商品レビュー

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2010/04/25

1960年代から70年代初頭にかけてフランス料理修行のため渡仏した3人の若者の物語。ノンフィクションだが登場人物に物語のごとくセリフを語らせ、それに背景や状況を肉付けする文体なので、臨場感を持って読み進んだ。 開拓者としての苦労、そしてシェフとなり一つ星を獲得するまでの物語なの...

1960年代から70年代初頭にかけてフランス料理修行のため渡仏した3人の若者の物語。ノンフィクションだが登場人物に物語のごとくセリフを語らせ、それに背景や状況を肉付けする文体なので、臨場感を持って読み進んだ。 開拓者としての苦労、そしてシェフとなり一つ星を獲得するまでの物語なのだが、単なるサクセス・ストーリーとして美化した描き方ではなく、また一つ星を獲得するところが物語全体のピークとして描かれている訳でもない。全編に渡ってドキュメントを訥々と綴っていて、そこがありがちなサクセス本・自己啓発本と一線を画していて心地よい。 1995年発行の書だが、題材・書体とも古びれるところはなく読み応えあり。良本。

Posted byブクログ