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「わかる」ということの意味 の商品レビュー

4.1

13件のお客様レビュー

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2024/10/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ある研修にて大学教授の方が紹介されていたので購入。 面白い。これに尽きる。 40年以上前に出版された本だが中身は現代でも十分通用するものだと思う。 子どもは常にわかろうとしている。 この言葉が本書の始まりの言葉であり、言わんとすることである。 「わかる」の4条件として、 ①問題が解決できる ②なぜそうなるのか根拠が言える ③現実と結びついている ④世界が広がる といったことが示されている。 これもなるほどと思ったが、それよりも、わかることとできることが活発に相互作用することで(つまり中心的な問いを適切に入れ替えることで)、「深い」わかる・できるにたどり着くといった箇所に強く共感した。 わかるとできる。どっちが先とか後とかではない。 どちらも大切。 また他に印象に残ったのは、筆者のアメリカの大学院でのエピソードである。どれだけ広く知見を持っているかということより、自分はどう考えるかということが何よりも重要。アメリカって感じ。 これは前に近所のお寺に貼ってあった 自分は探すものではなくつくるものである という言葉にもつながる。 自分も意識したい。意識しよう。 大人がわかろうとすることで、子どももわかろうとする。大人も子どもも平等である。 パワーワードがたくさん出てきた素敵な本だった。

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2024/03/03

タイトル以上の内容で、自分にとってとても良い内容だったので文句なく星5つです。僭越ながら、自分が普段考えていること、経験していることと合致することが多くまさに納得、この本を読んで「わかった!」となりました。 「小さな世界を拡大する」 これは子どもたちとプログラミングをやっていて...

タイトル以上の内容で、自分にとってとても良い内容だったので文句なく星5つです。僭越ながら、自分が普段考えていること、経験していることと合致することが多くまさに納得、この本を読んで「わかった!」となりました。 「小さな世界を拡大する」 これは子どもたちとプログラミングをやっていて実感します。小学生でも三角関数を使って動きを作る子がいますが、それは三角関数を知っているのではなく「sinを使うとふわふわ動く」ということを知っているだけなのです。その子らは高校一年生になって三角関数を習った時に納得するかもしれません。 「わかるということは、わかっていること同士が結びつく」 インスピレーションにも言えることだと感じています。インスピレーション(ひらめき)というのは何もないところに突然やってこない。頭の中に溜め込んだガラクタみたいなものが、ある日ガタガタと音を立てて合体してできるもの。そんなイメージを持っているのですが、もしかするとそれが「わかった」瞬間なのだと思います。 先生と子どもは一緒に文化や知識に参加する存在で、先生は子どもに対して援助する存在であるという考え方もとても納得できます。 自分が子どもたちと関わる経験の中で得たものがみごとに言語化されていて納得の連続でした。 40年以上前の本ですが、それはまったく関係ありません。子どもたちの関わるすべての大人(関わらない人は少ないと思うのですが)に読んでもらいたい本です。

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2020/02/09
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「知る」、「わかる」、「できる」…同じように使ってしまいがちだけど違う。「できる」は出てこなかったけど。「わからなくても、できる」ことはあり得る。

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2019/02/18

 正解が言えたからと言って分かったとは言えない。人は正解に反するような事例と出会い、悩み、他者と対話をしながら追究する作業をすることを通して、「納得」するのであり、絶えず「わかり直していく」のである。そして、教師自身も正解の保持者・伝達者ではなく、「わかろう」「わかり直そう」とす...

 正解が言えたからと言って分かったとは言えない。人は正解に反するような事例と出会い、悩み、他者と対話をしながら追究する作業をすることを通して、「納得」するのであり、絶えず「わかり直していく」のである。そして、教師自身も正解の保持者・伝達者ではなく、「わかろう」「わかり直そう」とする文化的実践の参加者である点は、生徒と全く変わらない。著者はこのように考えます。  この本を見ていると、「わかる」ということの意味が実に奥深いものであり、ある意味で正解がないこと、絶えず追究し続けて行かないといけない事だということが分かります。同時に、教師は何でも知ったような顔をしなくていいのだと思わされる。教師自身が真の納得を求めて、追究者になってこそ、皆が追究できるのだと思わされます。  著者は特定の尺度から「できる・できない」を断定する評価観を批判します。それは、学校以外のどこかで生徒にも必ず得意分野があって、「学校の○○のテスト問題が解けない」という現実は、単にその得意分野とテスト問題を繋げて考えられていないからに過ぎない、という立場だからです。分かるという作業は、現実世界のAの出来事と学校で学ぶBのことが同じ問題であるということに「わかり直す」ことである。それは大人も同じである。そんな感じです。  最後に、この本のゆったりとした学び観の背景には、やはり生涯学習的な発想が基盤にあるように感じました。人間は一生学び続ける。そうだとしたら、学校は何をするべきか?細かな知識を伝達して、出来た・出来ないを測る(査定する)より、わかることがいかに難しいか、わかろうとすることが以下の楽しいかを実感することが大切ではないか。そしてそれは人生においても同じではないか。  著者自身が納得を求めて考えていることがよく伝わってくる本でした。おすすめです。

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2015/08/06

『「学ぶ」ということの意味』と姉妹書。 学ぶということを広義に捉えていて、文体も分かりやすい。 この「わかる」ことの意味に立脚して学校がどうあるべきか、著者の主張が最終章にまとめられているが、学校関係者に限らず、教育に関心のある方に広く読んでもらいたい1冊。

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2014/03/22

教育段階にかかわらず「わかる」ことのプロセスに変わりはないことがわかった。自分が知るべきことと、世の中で知るべきことのタテとヨコの関係は、常に持っていたい視座となった。いくつかの項目を自分で動かす、ということは非常に重要。そこから新しい可能性を探り出すことができるという。

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2012/10/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「わかるということ」について考えたことがあるだろうか? インターネットで検索すれば、あらゆる事は解決する世の中かもしれない。しかし、それが本当に「わかった」と言えるのだろうか。そんな事を改めて考えさせられた一冊だった。 「わかる」ということは、もっともっと複雑なことである。私にとって収穫が大きかったのは、本当にわかるということは、あらゆる知識と知識が繋がった時に起きる可能性があるということである。大学教授の話は、聞いたその時は分からないことが多々ある。しかし、ある時「あ!この前言っていたことは、そういうことだったのか。」と繋がる瞬間があるのだ。私にとって、本当に「わかる」ということを改めて考えさせられた一冊だった。

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2012/09/26

学ぶ編より平易。A君の例がリアル。参加への展開がちょっと弱いかな。 ・原因が自分でないと ・先生の目でできない。 ・双原因性感覚 ・学習困難児のぐちゃぐちゃ ・学校で学ばなければならないこと。自己選択、価値判断、知識吸収 ・学問とは、本当だとされていることを学ぶのでなく、何が本...

学ぶ編より平易。A君の例がリアル。参加への展開がちょっと弱いかな。 ・原因が自分でないと ・先生の目でできない。 ・双原因性感覚 ・学習困難児のぐちゃぐちゃ ・学校で学ばなければならないこと。自己選択、価値判断、知識吸収 ・学問とは、本当だとされていることを学ぶのでなく、何が本当なのか問うこと ・分かるとは参加

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2012/05/02

教育の本だが、情報サービスに役立つと聞いて。相手の知りたいことを把握し、納得できる説明をするためには、相手がすでにわかっている事と結びつけて、わかるようにする。また、共に知識を再発見し、わかちあう必要がある。情報提供に好奇心旺盛な人が向いていると言われる所以がよくわかった。

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2011/07/28

基本的には教育者目線から『わかる』ということの大切さ、おもしろさを書いている。ただ教育者でなくとも得るものはあった。

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