山猫 の商品レビュー
聞き覚えだけはある作者名。 ミステリ作家のリストを見ていて、何冊も出ていたことに気づいて、読んでみました。 1993年、現役のパークレンジャーが書いた処女作。 40近いアンナ・ピジョンが主人公。 夫を事故で亡くして、テキサスのグアダルーペ山脈国立公園に移ってきた。以来、やや孤独が...
聞き覚えだけはある作者名。 ミステリ作家のリストを見ていて、何冊も出ていたことに気づいて、読んでみました。 1993年、現役のパークレンジャーが書いた処女作。 40近いアンナ・ピジョンが主人公。 夫を事故で亡くして、テキサスのグアダルーペ山脈国立公園に移ってきた。以来、やや孤独がちだが、自然と動物たちを愛し、一人で山の見回りをするカッコイイ女性。 今では年下の恋人もいる。エコロジストのロへリオだが、結婚までは考えられない。 ニューヨークに住むカウンセラーの姉モリーに電話するのが習慣。 ピューマ20頭に付けた発信器が外れたか、ピューマが遠方へ去ったかで、行方を突き止められなくなっていた。 痕跡を探して山を歩いている途中、アンナは法執行レンジャー仲間のシェイラの遺体を発見。 担当地区は違うのだが。ピューマに襲われた傷跡があった。 人を殺した個体を排除するために、ただちに狩猟チームが組織される。 レンジャー一人で行動するのに水も持っていないなど、不審な点があるのに、簡単に片づけられそうになる。 ピューマは殺していないのでは? シェイラは赴任して7ヶ月だが大胆な企画を出して問題になるなど、やり手だった。だが、殺すほどの理由があるか? 自分で事情を探ることにしたアンナは、公園管理局のタイピストのクリスティナと親しくなる。 幼い女の子と暮らしている離婚女性だが、シェイラとは親しかった様子。何か知っているのではと疑って怒らせてしまう。 パークレンジャーというのは、法執行官なんだそう。 広大な地域なので、スタッフは大勢いるんですね。 夏期だけの臨時職員も多い。 女性も何人もいるけど、少数派。 山猫というのは、自然公園にいる猫科動物のこと。 ピューマは猫科の大型獣の中でも、豹より猫に近いのだそう。喉を鳴らす構造になっているんだそうです。 主人公を含む女性パークレンジャーのことも指しているのかも知れません。 経験が生きていて、綿密な描写。 構成もしっかりしていて、素人臭さはありません。 けっこうハードな展開になるので、この続きってどうなってるんだろ??
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