1,800円以上の注文で送料無料

重源 の商品レビュー

4

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/04/21

1994年。 400ページを超える上下2段の読み応えある分量。刊行時は朝日新聞の書評でも取り上げられていた記憶がある。 建築史家の著者らしく、膨大な資料を整理し、随所に後世や現代の建築史家の所見も交えつつ、善と悪の矛盾を生きた重源の生涯を描く小説。法然、頼朝、兼実、重衡らも登場...

1994年。 400ページを超える上下2段の読み応えある分量。刊行時は朝日新聞の書評でも取り上げられていた記憶がある。 建築史家の著者らしく、膨大な資料を整理し、随所に後世や現代の建築史家の所見も交えつつ、善と悪の矛盾を生きた重源の生涯を描く小説。法然、頼朝、兼実、重衡らも登場し、うかつだった同時代ゆえの関係性を認識させられる。建築そのものの話は少ないが、新様式の採用は説明している。 独特の文体、小見出し、言葉遣いは教養を要求されているようでもあり、伊藤ていじ先生の学識やお人柄でもあるとも感じさせられる。

Posted byブクログ