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孟夏の太陽 の商品レビュー

4.3

26件のお客様レビュー

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2022/09/25

趙一族を短編形式でまとめたお話。 なんとなく聞き覚えのある話があり「あ、これはこの人の話だったのか」と再発見。 重耳や夏姫春秋を先にお読みいただくことをおすすめします。

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2021/12/19

何度読んだだろう。 宮城谷昌光さんの作品は沢山読んでますが 間違いなく一番好きな作品です。 個人的には短編〜中編の作品がグッと詰まった感じと言うか、必要な情報だけが残されぴたっとピントがあっていて好きです。

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2021/07/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

春秋時代の大国・晋の名族、趙家の歴代当主の事績を追う連作歴史小説集。同時代のたとえば士会や子産などと比べれば影が薄いと思っていた趙盾から始まる当主たちの人生の苦難や喜びが、意外なほど精密で鮮やかに描かれ、趙家の盛衰が生き生きと浮かび上がってきて読み応えがあった。

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2019/03/29

「沙中の回廊」の反対面から描いた本。 中国春秋時代の大国晋の名君重耳(文公)に仕えた趙衰の子・超盾は、父同様に晋の宰相となるが、自らが王に推戴した夷庚(霊公)と対立せざるを得なくなる。 王とは何か、臣とは何か。 宰相として国を支え続け、歴史とかかわってゆく趙一族の思想を盛衰...

「沙中の回廊」の反対面から描いた本。 中国春秋時代の大国晋の名君重耳(文公)に仕えた趙衰の子・超盾は、父同様に晋の宰相となるが、自らが王に推戴した夷庚(霊公)と対立せざるを得なくなる。 王とは何か、臣とは何か。 宰相として国を支え続け、歴史とかかわってゆく趙一族の思想を盛衰を、透徹した史眼と清冽な筆致で描いた一作 重耳に仕えて各国を放浪した趙衰の子(趙盾から)を描いた本です。 晋のお国芸ともいえる内乱の中で、どうしたら自家を存続させることが出来るのか? 「絶えてのち好し。」という占いの結果はどうなるのか。 趙衰から隆盛をきわめた趙氏の家、血が絶えたかと思われましたが、ひっそりとその血はつながっており(その展開がまた泣ける!)、再び隆盛を取り戻します。 しかし、国同士も血で血を洗うような世にあって、家同士も権力をめぐり血で血を洗う闘いが続く時代。 家を絶やさずにいくということは、とても難しいものなのですね。 趙衰から7代目の当主である趙無恤(趙襄子)が戦国時代の趙の国祖ですし、ここで事実上、春秋時代から戦国時代へと突入します。 歴史は視点を変えて見るとますます面白く感じるということを、再認識させてくれた1冊。

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2017/04/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

同著者の「重耳」の後日談のようなもの。 短編集ですが、主人公はすべて名前に趙がつく趙一族の人々で、繋がっている。 各主人公の個性もそれぞれ違っていて面白いけれど、それよりも趙一族を支える忠臣たちの活躍が光ります。 この作品で描かれた趙一族の奮闘が、後に趙という国の建国につながり、「楽毅」に出てくる武霊王を生む。 短いですが、春秋戦国を描く宮城谷さんの作品群を繋ぎ合わせる作品。 読んで良かったです。

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2016/03/02

春秋時代の晋国の趙氏一族の盛衰史.ざっくりした記述ながら格調高く,些細なエピソードでくっきりと人物を際立たせて,歴史の偶然必然の機微がさっと目の前に広げられた感がある.最初と最後の文章の呼応もお見事!

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2016/03/01

短編集であるが晋の豪族,趙氏の栄枯盛衰を時間を追って記した一編の物語である.重耳の時代の趙衰から晋の有力者である知氏を滅亡に追い込み魏,韓,趙の戦国時代に持ち込んだ趙むじゅつまでを描く.もう少し戦闘が具体的に書かれていればもっと良かったと思う.

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2014/08/09

趙を建国するまでの趙氏の7代記(になるのかな?)。各世代の当主の生涯の短編を繋げて年代記とするこの手法は素晴らしいです。春秋の歴史が晋の一家臣の家の姿から浮かびあがり、徳と礼のあり方を示してくれる一品です。

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2013/12/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

独立した四つの短編集から構成され、読み終えると春秋時代の 趙一族を描いた壮大な物語になっているという、連作形式の小説です。 それぞれが短編であることから、人物の掘り下げが充分でない所 もありますが、数種の歴史的エピソードを散りばめながら物語が展開 していき、かえって味わいを増していると思います。 冒頭が「大樹の向こうから日が昇った」という表現で、末尾は「夕日の 赤が雪上を走り木に達した」…となっており、連作としての統一感を さりげなく持たせながら、詩情に溢れた情景描写で二百数十年に亘る 物語の最後を余韻をもたせつつ閉じています。 二つ目の趙朔などを扱った短編「月下の彦士」ですが、元になって いる「趙氏孤児」をベースに陳凱歌(チェン・カイコー)氏がメガホン をとり、『運命の子』(2010年)として映画化もされています。 宮城谷氏の小説と共に、興味のある方はチェックしてみて下さい。

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2013/10/23

重耳に使えた趙衰の子、趙盾から始まる趙朔、趙武、趙鞅、趙無恤、趙氏のそれぞれの代を描いた短編集。 それぞれの人の個性の描きかたが違ってとても面白かったです。 それぞれがそれぞれの苦悩を抱えて生きている。 それらの苦悩、苦難を越えて趙という国が出来たのだと思うとすごい。 趙鞅が...

重耳に使えた趙衰の子、趙盾から始まる趙朔、趙武、趙鞅、趙無恤、趙氏のそれぞれの代を描いた短編集。 それぞれの人の個性の描きかたが違ってとても面白かったです。 それぞれがそれぞれの苦悩を抱えて生きている。 それらの苦悩、苦難を越えて趙という国が出来たのだと思うとすごい。 趙鞅がなんとなく一番お坊ちゃまな気がしました そして無恤がなんとなく可哀想だと思いました。

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