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ヨーロッパぶらりぶらり の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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山下清の絵は、非常に…

山下清の絵は、非常にしっかりしている。点描にて強弱を付け、建物の直線は迷いがなく、構図は美しい。 安野光雅の”旅の絵本”を彷彿させる。共通するのは、この絵を描きたい、描いていると楽しい、という想いが、読者に伝わってくる点だろう。で、この本では、そんな絵を描きつつ、日本とは全く違う...

山下清の絵は、非常にしっかりしている。点描にて強弱を付け、建物の直線は迷いがなく、構図は美しい。 安野光雅の”旅の絵本”を彷彿させる。共通するのは、この絵を描きたい、描いていると楽しい、という想いが、読者に伝わってくる点だろう。で、この本では、そんな絵を描きつつ、日本とは全く違う、ヨーロッパ世界に、とまどい、狼狽し、そして楽しむ山下画伯のモノローグのような感想文が楽しい。一級の旅エッセイに仕上がっている。

文庫OFF

2024/09/28

ヨーロッパとエジプトを旅したときの日記。これは名作!わたしは生涯繰り返し読むと決めた! 「裸の大将放浪記 」のイメージ同等以上の素直で素朴な言動で、非常に魅力的だった。世の中のあらゆる矛盾、あらゆる曖昧さに気づいてしまう。実に鋭く、しかし悪気なくおおらかに、真相を突いてくる。だ...

ヨーロッパとエジプトを旅したときの日記。これは名作!わたしは生涯繰り返し読むと決めた! 「裸の大将放浪記 」のイメージ同等以上の素直で素朴な言動で、非常に魅力的だった。世の中のあらゆる矛盾、あらゆる曖昧さに気づいてしまう。実に鋭く、しかし悪気なくおおらかに、真相を突いてくる。だが、子供ほど無邪気で悪魔的ではない。多少の思いやりや後ろめたさといった、柔らかな人間味にも溢れているので、その視点にほのぼのする。 同行している式場先生とのやりとりが微笑ましくて、読んでいて和む。 大人になってなんとなくこなれてしまった自分には、山下清さんから指摘されて我に返ることがとても多かった。ほぼ全てのページに、クスクス笑えたりドキッとさせられたりすることが記されていて、読みごたえ充分だった。 2014年12月4日読了

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2023/10/16

「日本ぶらりぶらり」よりも手を加えられていないのか、山下清の言文に近いようで若干の読みにくさはあったけど、相変わらずピュアな目線で物事の本質を忌憚なく書いていて面白い。

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2023/10/06

昭和36年、初めて飛行機に乗りヨーロッパの国々を旅してスケッチしてきた山下清の旅エッセイ。「裸の大将」の脳裏には何が描かれたのか?日本の「ゴッホ」が本物のゴッホの墓を見舞う姿に感動した。

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2022/11/11

海外旅行がまだレアな時代にすごくピュアな心の持ち主が書いた海外旅行記。 今では、✳︎✳︎差別の使用禁止の言葉とか、戦時中を生きてきた人なんだな感じさせる言い回しとか、ありのままに書かれています。日記だからそれでいい

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2022/02/09

山下清が式場隆三郎にヨーロッパ旅行に連れて行ってもらった時の旅行記。山下清の文章そのままだと一文がとりとめなくだらだら続いて読みにくいので、弟など周囲の人が多少手を加えているらしい。 「本当にこんなにうまくまとまっているのかなぁ」と思う部分もあり、できれば読みにくくても原文で読み...

山下清が式場隆三郎にヨーロッパ旅行に連れて行ってもらった時の旅行記。山下清の文章そのままだと一文がとりとめなくだらだら続いて読みにくいので、弟など周囲の人が多少手を加えているらしい。 「本当にこんなにうまくまとまっているのかなぁ」と思う部分もあり、できれば読みにくくても原文で読みたかったかな。 内容はかなり面白い。本人は大真面目だけど「うわそれヤバいんじゃ…」なエピソード多数でハラハラする。そしてマジックで描いた挿絵がとても素敵。 式場先生さぞかし大変だっただろうな…と思ったり、いやいや気ままな放浪に慣れてる本人こそいろいろ制約の多い旅でストレスも多かったかも…とも。平成の時代だったら東南アジアあたりでもっと自由なバックパッカーできたかもね。 本筋からははズレるけど、昭和30年代の海外旅行では、観光を始める前に現地の大使館や領事館に挨拶に行くのが普通だったのね。海外旅行は今よりずっと特別なことだったんだなぁ…。

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2021/01/17

画家・山下清のヨーロッパ旅行記。独特の文章だが、慣れてしまえば言葉はどれも平易で、放浪者の視点に引き込まれた。実際に全責任をもって同行した式場隆三郎博士は相当に神経を使ったであろうが、そのおかげで読み手としては気軽に道中を楽しめた。なにより挿絵が秀逸で、とくにハンブルクの教会やロ...

画家・山下清のヨーロッパ旅行記。独特の文章だが、慣れてしまえば言葉はどれも平易で、放浪者の視点に引き込まれた。実際に全責任をもって同行した式場隆三郎博士は相当に神経を使ったであろうが、そのおかげで読み手としては気軽に道中を楽しめた。なにより挿絵が秀逸で、とくにハンブルクの教会やロンドンのタワーブリッジなど、風景・建物の細密画は見ていて飽きない。最後、赤瀬川原平の解説内容に頷くばかりであった。

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2018/05/05

実際に山下清が書いた文章は、句読点も改行もないものらしい。解説の赤瀬川原平も言う通り、そのままの文章を読んでみたいと思う。

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2014/08/22

裸の大将、山下清さんのヨーロッパ旅行記。 ぎっちりと詰まったスケジュールの中で、観たい所をゆっくりと観られない様がつらい。 当時の海外旅行がいかに大変であったかがよく伝わってきます。 ただやはり、どうしても文章は読みにくいです。

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2013/01/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

山下清、初めて読んだけど、たいそう面白かった。解説の赤瀬川原平さんも書いてるけど、文章がずるずるしている。~ので、~ので、と永遠に続く感じなのだ。でも文章を続けるのはAもそうなので、低い人たち共通なのかとも思う。この本、最初は1961年発行なのだ。裸の大将を見てたからか、最近な感じだけど、ずっと前の人なんだよなー。そういえば、こういう絵は前の職場の時も見たな。やはり障害があるというのは共通点があるのか。式場先生のきっかけ?が気になる。今ネットみたら、なんと五泉市の生まれだった。だから長岡花火を見せたのか??さらに山下清本人も幼少の頃、一時新潟市に住んでいたそうだ。知らなんだ。

Posted byブクログ