冷めない紅茶 の商品レビュー
二本目の主人公彩ちゃんの、沸き上がる残酷さは私にも身に覚えがあって、ラストシーンでは自分のことのように身につまされ、辛く、小川洋子さんが好きになる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
二作はいっていて、そのうちの表題作でないほう、「ダイヴィング・プール」が面白かった。 孤児園の少女のはなし。 その自身の育った変わった環境からか少女の思慮は鋭く歪んでいる。 読んでいると、プールのツンとするにおいや反響する声や冷たくなって浮く身体や…不気味な雰囲気が付いて回った。
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冷めない紅茶より、ダイヴィング・プールが好きでした。 冷めない紅茶、あの夫婦が死んでいるっていうのは分かった。 でも最後がぱっとしない。 きっと、入水自殺したのだと思う…。 ダイヴィング・プールは、なんか主人公の気持ちにとても共感出来た。 私も、他人を傷つけることで快感を得る...
冷めない紅茶より、ダイヴィング・プールが好きでした。 冷めない紅茶、あの夫婦が死んでいるっていうのは分かった。 でも最後がぱっとしない。 きっと、入水自殺したのだと思う…。 ダイヴィング・プールは、なんか主人公の気持ちにとても共感出来た。 私も、他人を傷つけることで快感を得るタイプだから。 でも悲しい結末だったなぁ。 きっと純も、彩ちゃんのこと好きだったんだよね。 でも、彩ちゃんの性癖は理解できない、みたいな。 個人的に、解説が意味不明でした。 読解力の無さかもしれないけど、何を言いたいのか。
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不思議な印象を持つ小説であった。恐怖というか、得も言われぬ怖さを感じてしまう。他の小説も読んでみたい。
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文章が繊細で美しい。丁寧に言葉を使っているのが伝わってくる。面白い!というような類いの本ではないが、たまにふと読み返したくなる本。
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2編の短編、「冷めない紅茶」「ダイビビング・プール」「冷めない紅茶」良くわからなかった。なんだかなあと思い、誰かに解説してほしくなってしまった。そこでいろんな方の感想を読んでいるうちに、「k君と彼女は生きているのか」というのがあった。それでなんだか妙に納得がいってしまった。「わた...
2編の短編、「冷めない紅茶」「ダイビビング・プール」「冷めない紅茶」良くわからなかった。なんだかなあと思い、誰かに解説してほしくなってしまった。そこでいろんな方の感想を読んでいるうちに、「k君と彼女は生きているのか」というのがあった。それでなんだか妙に納得がいってしまった。「わたし」は中学の同級生の通夜に行き、同じ同級生のk君と再会する。「わたし」はその夜の死は今までの怖さやつらさを伴った死ではなく、無機化合物的な透明な死として頬ずりしたい死だと思う。そのときから彼女は「死」に取り込まれていたのだとおもう。「わたし」は3年一緒に暮らした「サトウ」との生活を「錆付いた沼のように淀んでいると」感じている。嫌悪しながらも「サトウ」のいない部屋は不完全だと思う。「サトウ」が黒板に書く伝言は本当だろうか。彼の心も離れて行ってるように思える。k君の入れる紅茶がいつまでも冷めないことに気づいた帰り「わたし」は自分の着ている洋服の色を思う出そうとする。そうだったか、それで洋服の色なのかとひとりで納得してしまった。よく「夏の名作100」とかの解説で「人間の極限を描いた名作」とか「美への執着と葛藤を描いた」とかあってそれを読んで、はあこれはそういう小説だったのかとよくわからないまま納得して判ったような気になるのに似ている。読解力がないという事か。「ダイビング・プール」こちらのほうがわかりやすい。というか、主人公の心情が分かるような気がする。彼女の感じている誰よりの孤児という気持ちが痛い。淳の優しさと対照的でいて同じように孤独の表現である残酷さ。何故かテストの長文とかで「このときの彼女の心境を表している文章はどれか」とかいう問題が出たら、多分これなんだろうなとかそんなことを考えながら読んでしまった。
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